フィモーラ9使い方|基本編集から応用まで徹底解説

フィモーラ9使い方|基本編集から応用まで徹底解説

フィモーラ9の使い方は?

動画編集を始めたいけど、何から手を付けていいか分からない…。

そんな方におすすめなのが、初心者向け動画編集ソフト「Filmora9(フィモーラ9)」です。直感的な操作と豊富なテンプレートで、誰でも簡単に本格的な動画を作ることができます。

そこで今回の記事では、

この記事で分かること

  • フィモーラ9使い方
  • 最初の操作から動画の仕上げ
  • 書き出しやトラブル対応
  • 便利な応用機能

を解説します。

すでにフィモーラ9をもっている。けど、使い方が知りたい人にオススメの記事です。

実際の操作手順に沿って構成していますので、手元で操作しながら読み進めましょう。

ワイラボ編集長
ワイラボ編集長

執筆者

この記事は、動画制作・デザインを手がける「ワイラボ」の代表が執筆しています。普段は企画やディレクションの立場から、現場チームと連携して映像制作に関わっており、その経験から得た視点でお話ししています。

目次

1. まずはここから!フィモーラ9の使い方の前に

動画編集が初めてなら、タイムラインに映像を並べるだけ、ハードルが高いかもしれません。

しかし、Filmora9の良いところは「準備段階の操作がとてもシンプル」という点にあります。

この章では、動画編集をスムーズに始めるために最初にやるべきこと、つまりプロジェクトの作成から素材の読み込みまでを順に解説します。

この動画もあります。

フィモーラ9使い方|参考動画

❶フィモーラ体験

❷フィモーラ体験

❸フィモーラ体験

フィモーラ9の使い方① プロジェクトの新規作成と保存の流れ

フィモーラ9を起動すると、最初に「新しいプロジェクト」と「プロジェクトを開く」の2択が出てきます。

編集を一から始めるなら、「新しいプロジェクト」を選んでください。

プロジェクトが立ち上がったら、次にやるべきは「保存場所の設定」です。

左上の「ファイル」メニューから「名前を付けて保存」を選び、プロジェクトの保存場所と名前を決めておきましょう。

Filmoraは「.wfp」という独自形式で保存されます。これはあくまで編集途中のファイルなので、動画の完成データではありません。完成した動画は後ほどエクスポート機能で書き出す形になります。

フィモーラ9の使い方② アスペクト比を確認&選択

フィモーラ9の使い方|アスペクト比を確認&選択

Filmoraを起動すると、新規プロジェクトを作成する画面が表示されます。

「新しいプロジェクト」をクリックする前に、左上にあるアスペクト比を選択を確認しましょう。

アスペクト比は、動画サイズです。

スマホ向けの縦型動画なのか?PC用なのか?など、目的に応じてアスペクト比をプルダウンメニューから選びます。

アスペクト比を選択すると新規プロジェクトが作成されて、ワークスペース

フィモーラ9の使い方③ メディア素材の読み込みと整理方法

編集を始めるには、まず動画や画像などの素材をFilmoraに読み込む必要があります。

これを「インポート」と呼びます。素材はパソコン内に保存されているものなら何でも使用できます。が、ファイル形式に注意してください。対応していない拡張子の素材は読み込めません。

Filmora9は、メイン画面の上部にある「メディアライブラリ」に、動画・音声・画像をドラッグ&ドロップすることで簡単に読み込めます。

また、「インポート」ボタンからファイルやフォルダを指定して読み込むことも可能です。

素材をたくさん使う編集では、読み込んだ素材が増えるほどごちゃごちゃしがちです。そんな時は「フォルダ」機能を活用して、動画・画像・BGMなどカテゴリ別に分けて整理しておくと後が楽になります。

フィモーラ9の使い方④ 初期操作のポイント

フィモーラ9の使い方|初期操作のポイント1

ワークスペース上部左のウィンドウをクリックすると、ファイル選択画面が表示されます。

なので、そこから動画素材を読み込んでいきます。

Filmoraは、多様なファイル形式に対応しています。movなどの動画のファイル拡張子だけではなく、オーディオファイルや画像ファイルなど、ほとんどのファイル形式を読み込むことができます。

フィモーラ9の使い方|初期操作のポイント2

読み込んだファイルは、サムネイルで表示され、動画素材を選択すると右上の大きなウィンドウに映し出されます。

さらに、サムネイルに表示されるプラスボタンをクリックすることで、素材とプロジェクトのフレームレートを一致させるかと表示が出ます。

ここでは、「メディアに一致させる」を選びました。すると、画面下部のタイムライン上に、自動で素材が読み込まれます。

フィモーラ9の使い方|初期操作のポイント3

素材を表示する長さは、タイムラインウィンドウの右上スライドバーで調整できます。

また、タイムラインの目盛りを掴みながら動かしても、タイムラインの拡大・縮小が可能です。

ハサミマークに付いた赤いカーソル(再生ヘッド)は、再生位置です。なので、それをドラッグすることで、再生位置を指定できます。

ちなみに、再生・停止は、Filmoraでもスペースキーのショートカットが使えました。

2. フィモーラ9の使い方|動画編集の基本操作をマスターしよう

フィモーラに限らず、動画編集には「基本操作」があります。

動画編集ソフトというと、難しそうですが、Filmora9は、初心者でも操作しやすい設計です。

とはいえ、最初に何をどう操作すれば良いのかが分からないと、せっかくの直感的なUIも活かせません。

この章では、最低限知っておくべき「カット編集」「ショートカットの活用」「速度調整」「音声の削除」について解説します。

それでは、基本操作のステップを一つずつ確認していきましょう。

フィモーラ9の使い方① カット編集のやり方

フィモーラ9の使い方① カット編集のやり方1

動画の本編から、不要な部分をカットするのがカット編集』です。

まずは、タイムラインウィンドウ右上のスライドバーで拡大します。そして、本編が始まる箇所を探してカーソルを合わせます。

ここで、赤いカーソルにあるハサミマークをクリックします。すると素材が分割されます。そこで、不必要なクリップを選択してdeleteキーを押すと削除できました。

カット編集はこの作業を繰り返していくので、ショートカットを使うと便利です。

フィモーラ9の使い方① カット編集のやり方2

分割は「Ctrl+B」。Shiftを押しながら不必要な部分を選び、deleteでカットすると作業が早いです。

分割のショートカットキー=Ctrl+B

フィモーラ9の使い方② おすすめショートカットキーで時短

このほかにも、便利なショートカットキーが用意されています。

動画も公開されています。

Filmoraの『 Alt+[ 』で、カーソルを合わせた位置から、ショートカットで、それぞれ前後をカットできます。

しかし、削除すると前のクリップと隙間ができてしまうため、後ろのクリップをわざわざ動かして隙間を埋めなければなりません。

むしろ『Ctrl+B』のショートカットをしてから、不要な部分を選択してデリートする方が、自動で前に詰められるので、より効率的です。

カット編集のおすすめショートカットは?
>> Filmora公式サイトより抜粋

Shitを押しながら左右の矢印(←→)を押すと、1秒ずつ動くのも便利なショートカットです。(矢印だけだと1フレームずつ進む)

便利なShortcut❶

カーソルを合わせた位置から前後をカット
=Alt+[

便利なShortcut❷

分割=Ctrl+Bで、不要な部分を選択してデリート。自動的に前にずれてくれる

便利なShortcut❸

・Shit+左右=1秒進む
・矢印だけ押す=1フレームずつ進む

フィモーラ9の使い方③ 早送りと再生速度の変更方法

フィモーラ9の使い方③ 早送りと再生速度の変更方法

早送りは、クリップの上で右クリックして「一定速度」を選びます。(「Ctrl+R」でも同様)

そして、右クリックから「一定速度」を選びます。すると、ワークスペース左上の素材が並ぶ部分に、詳細な早送り調整パネルが表示されます。

この画面で、数値を入力します。ここでは『1.0を10』に変更しましたが、より細かく早送りスピードの設定が可能になります。

フィモーラ9の使い方④ 音声だけ削る方法

動画から音声だけ削ってみましょう。

Filmoraでは、初期設定では動画と音声クリップは分かれていません。

そこで、音声を削りたいクリップの上で右クリックし、「オーディオを分離する(Ctrl+Alt+D)」を選びます。

これで、選択したトラックの動画と音声が別トラックに分かれます。

フィモーラ9の使い方④ 音声だけ削る方法

そして、音声トラックのクリップを削除すると、音声だけを削ることができました。

音声のフェードも簡単

フィモーラ9の使い方④ 音声のフェードも簡単

フェードインは、継ぎ目を滑らかにする効果があります。

フィモーラの音声フェードインは、音声トラックのクリップの左上をつまみながら動かすだけで行うことができます。

例えば、音声から話し始めの「ん」だけを取り除きたい時も同様です。右クリックから「オーディオを分離する」で動画と音声トラックを分けます。そして、音声クリップの左上を直接つまんで右に動かすだけです。

3. フィモーラ9の使い方|見やすい映像づくりのテクニック

ただ動画を並べただけでは、なかなか人の目に留まりません。

視聴者に伝わる動画は、「見やすさ」と「分かりやすさ」が必須。

幸い、フィモーラ9にも、こうした表現力を高める便利な機能がいくつもあります。

そこで、この章では、「トランジション」。「テキスト・タイトル」。「色調補正」。「ズーム」といった編集の基礎装飾について解説します。

フィモーラ9の使い方① トランジションの基本とフェード効果の使い方

STEP

タイムライン上で、フェードをかけたいクリップを選択

フィモーラ9の使い方① トランジションの基本とフェード効果の使い方1

最初にフェードをかけたい位置を選択します。

STEP

タブをトランジションに変更して選ぶ

フィモーラ9の使い方① トランジションの基本とフェード効果の使い方2

つぎに、ワークスペース左上のパネルのタブを、「トランジション」に変更。

さらに、フェードの「トランジション」のタブ中から、サムネイルで表示されているプリセットを選択。

「⇩」をクリックします。

STEP

適用される

フィモーラ9の使い方① トランジションの基本とフェード効果の使い方3

つぎに、タイムラインを再生して、実際に適用されているか?を確認します。

ここでは、キチンと適用されていました。

STEP

削除するには?

フィモーラ9の使い方① トランジションの基本とフェード効果の使い方4

トランジションを解除するには、クリップ内のトランジションの表示を選択。deleteキーを押します。

逆に、トランジションの適用は、プリセットをタイムラインにドラッグ&ドロップでOKです。

さらに、ドラッグ&ドロップでフェードをかけ、クリップを右クリックして再生速度を調整。といった動画編集も簡単です。

フィモーラ9の使い方② テキスト・タイトルの追加方法

フィモーラ9の使い方② テキスト・タイトルの追加方法

ここでは、BGM先行の動画に仕上げることを目指します。

その場合、タイムラインの全てのビデオトラックを選択して、少し右に移動させておきます。

次に、左上のパネルのタブを「タイトル」に切り替えて行います。

「タイトル」タブに切り替わるとプリセットが一覧表示されます。なので、任意のものを選んで、ドラッグ&ドロップでタイムラインの先頭に読み込みます。

タイトルのテキスト入力

フィモーラ9の使い方②タイトルのテキスト入力①
フィモーラ9の使い方②タイトルのテキスト入力②

まずは、タイトルのクリップを選択し、右上モニターの文字をクリックします。

すると、タイトル文字の周囲に点が表示されます。

さらに、左に文字パネルが表示されたら、テキスト入力ができます。また、その他、文字サイズやカラー、フォント編集も可能です。

フィモーラ9の使い方③ 色味の調整(プリセットを使う) 

フィモーラ9の使い方③ 色味の調整(プリセットを使う)1

フィモーラでの色味の調整は、右クリックから「色調補正(Ctrl+Shift+C)」を選びます。

そして「高度色彩補正」という名前のパネルが表示されたら、色味調整が可能です。

フィモーラ9の使い方③ 色味の調整(プリセットを使う)2

パネル左に、あらかじめセットされているプリセットが並んでいます。

なので、そこから、セピア調などのプリセットを選ぶだけで、簡単に色味が変更できます。

フィモーラ9の使い方④ 色味の調整(調整してから使う)

フィモーラ9の使い方④ 色味の調整(調整してから使う)1

詳細な色味の調整は、左上のタブを「プリセット」から「調整する」に変更します。

「調整する」タブは、ホワイトバランスや彩度など、マニュアルで色味調整が細かく設定できます。

詳細設定の各項目チェックボックスをクリックすると、調整前と調整後の比較ができます。

フィモーラ9の使い方④ 色味の調整(調整してから使う)2

さらに「カスタムとして保存」しておけば、色味調整をした内容を保存できます。

フィモーラ9の使い方④ 色味の調整(調整してから使う)3

保存後は「高度色彩補正」パネルの左上「すべてをプリセット」をクリックします。

プルダウンメニューから「カスタム」を選ぶと、先程、保存したカスタムプリセットが表示&選択できるようになります。

フィモーラ9の使い方⑤ 動画編集のズームイン方法

フィモーラ9の使い方⑤ 動画編集のズームイン方法1

ビデオトラックのクリップを一部カットして切り出します。

さらに、その部分をダブルクリックします。

表示されたパネルのタブから「アニメーション」を選択し、プリセットから「ズームイン」を選択します。

フィモーラ9の使い方⑤ 動画編集のズームイン方法2

すると、ズームインが適用され、選択したクリップに矢印マークが付きました。

矢印の両端の丸マークは、キーフレームです。

クリップを拡大してキーフレームを動かすと、ズームインする長さを変えられます。

フィモーラ9の使い方⑤ 動画編集のズームイン方法3
フィモーラ9の使い方⑤ 動画編集のズームイン方法4

さらに調整をするときは、クリップダブルクリックして、キーフレームの編集を選択します。

左上にキーフレームパネル表示されます。

すると、スケール、ポジション、不透明度といった項目が編集できるようになります。

4. 音の編集で動画の印象をアップさせる

映像に音を加えると、それだけで、動画の印象は驚くほど変わります。

実際、音がない動画は「なんだか物足りない」と感じます。そこで、BGMや効果音を適切に挿入するだけで、視聴者の見方が変わります。

そこで、この章では、フィモーラ9の使い方として、基本的なBGMの挿入、フェードの使い方。など、細かい音の調整方法を解説します。

①BGMをタイムラインに読み込む

BGMをタイムラインに読み込む①

最初に、左上のパネルを「オーディオ」タブに切り替えると、ジャンル別にBGMのプリセットが表示されます。

ここでは、様々なSEやAI音楽などが用意されています。

Filmora(フィモーラ)はプリセットを選ぶだけで、簡単にBGMを入れられます。

BGMをタイムラインに読み込む②

プリセットからBGMを選んで、右上パネルで使いたい長さのところでアウト点を打ちます。

つぎに、上部の再生モニターからドラッグ&ドロップします。

BGMをタイムラインに読み込む③

すると、BGMが、タイムラインのオーディオトラックに入ります。

②音量のバランスとフェード調整

BGMとボリューム調①

音量のバランスを調整します。

もし、ナレーションの音量よりBGMが大きくて、バランスが良くない場合。このケースでは、BGMのボリュームを調整します。

まずは、タイムラインのBGMのクリップを選択します。すると、クリップ内にバーが表示されるので、このバーを掴んで上下させます。すると、ボリュームの調整ができます。(上写真参照)

BGMとボリューム調整②

クリップ上で右クリックし、「オーディオ調整する」を選ぶと、ワークスペース左上にボリューム調整パネルが表示されます。

ボリューム調整パネルで、フェーダーを掴んで調節するか、数値をダブルクリックして、ボリューム値を入力することもできます。

BGMとボリューム調整③
BGMとボリューム調整④

BGMのフェードイン/フェードアウトは、オーディオクリップの両端を掴んで動かすだけで設定できます。

BGMとボリューム調整⑤

③オーディオにキーフレームを打つ

オープニングが「タイトル+BGM」で始まって、少しずつBGMの音量が下がって、入れ替わりでナレーションと映像に切り替わる動画を目指します。

ボリュームの調整は、変化をつけたい部分の始まりと終わりに点を打つために『キーフレームを打つ』作業が必要です。

タイムラインのBGMクリップを選択し、右クリックから「ボリュームを調整する」を選びます。

オーディオにキーフレームを打つ

左上に表示されたボリュームパネルのひし形マークをクリックします。

音量を変化させたい始まりと終わりに、それぞれ再生ヘッドを合わせ、キーフレームを打ちます。

キーフレームが打たれたら、始まりの方のキーフレームを選択して、左上のパネルのフェーダーで音量を上げます。

最後に、再生して確認をしましょう。

5. 実践的な編集テクニックでもっと伝わる動画に

基本的な操作に慣れてきたら、次はワンランク上のフィモーラ9の使い方に挑戦してみましょう。

Filmora9には、初心者向けだけでなく中級者にも対応できる編集機能が多数用意されています。

この章では、視覚的にも印象的な演出ができる「ピクチャー・イン・ピクチャー(ワイプ)」「ストック素材の活用」「トラック管理」「演出エフェクト」などを取り上げます。

それでは、一歩進んだ編集スキルを見ていきましょう。

①ピクチャー・イン・ピクチャーのやり方

ピクチャー・イン・ピクチャー(p in p)とは、動画の上に、サイズを小さくした別の動画を重ねる編集方法です。

テレビでよく目にするワイプを想像してもらえるとわかりやすいと思います。

フィモーラ9の使い方にも、ピクチャー・イン・ピクチャーができます。やり方は、とても簡単です。

Filmora(フィモーラ)でのピクチャー・イン・ピクチャーのやり方①

イン点/アウト点を打った動画素材を、タイムライン上で、上下の別トラック分けて配置します。

すると、上に配置された映像が映って、下に配置された映像が見えない状態です。

なので、ここでは、ピクチャー・イン・ピクチャーという編集方法をおこないます。

Filmora(フィモーラ)では、タイムラインのクリップをダブルクリックすると、オープニング映像の場面が拡大され、周囲が8つの点で囲まれます。

この8つの点はポインターを合わせて動かすことで、自由にクリップのサイズ変更が可能です。

試しに端の点を掴んで動かしてみると、簡単にクリップBのサイズを小さくすることができました。

するとそれに合わせて、下の映像が見えるようになりました。

Filmora(フィモーラ)でのピクチャー・イン・ピクチャーのやり方②

これで、イメージ映像の中に、サイズを小さくしたクリップBを同時に映し出す『ピクチャー・イン・ピクチャー』になりました。

②ワイプのアスペクト比やボリューム調整

Filmora(フィモーラ)でワイプのアスペクト比を変更する方法①

枠の点を動かしても、下の映像と比率が合わないと、違和感を感じます。

比率をアスペクト比と言いますが、この場合は、タイムラインの左上の「クロップ」で変更します。

サイズ変更したいクリップを選択した状態で「クロップ」をクリックすると、パネルが表示されアスペクト比を変更できるようになります。

「クロップ」を行ったクリップは、設定したアスペクト比で切り出されます。

Filmora(フィモーラ)でワイプのアスペクト比を変更する方法②

「クロップ」のアスペクト比設定はプリセットだけでなく、プルダウンメニューから「カスタム」を選ぶと、枠を自由な比率に設定することも可能です。

③トラックのロック機能で編集ミスを防ぐ

便利なトラックのロック機能

Filmora(フィモーラ)のタイムラインにあるトラックを見てみると、左に鍵マークのアイコンがあります。

この鍵マークは、クリックすると、そのトラックがロックされて編集不可状態になる機能です。

例えば、BGMオーディオトラックの鍵マークロックすると、BGMの裏で流れるビデオトラックをカット編集しても、オーディオトラックは影響を受けません。

ある程度動画編集が進んだ段階で使うと便利です。

④トランジションの使い方

トランジション①

トランジションのカテゴリーには「漫画風」「ソーシャルメディア」「3D」「ワープ」といったジャンルから、場面に応じたトランジションを選択できます。

トランジション/デフォルト(合計235)
ベーシック20▼ワープ(合計37) 
▼3D(合計21) Morph11
Spherically8To Infinity13
Fisheye8最大化13
Cubed5Lifestyle19
▼Ripple & Dissolve(合計16) ▼Sideshow(合計31) 
Dissolve12Spins7
リップル4ボーダー4
▼Speed Blur(合計36) 置き換える11
シンプル20Merge/Split9
Angled16リニア30
  Plain Shape25
Filmstock
推奨55ビジネス37
漫画風6ライフスタイル51
ライトリーク20結婚式と愛37
ソーシャルメディア20季節17
ゲーム40商品の展示18
教育とチュートリアル40食べ物17
お祭りとイベント29スポーツ40
家族と友達12ペット27
旅行45  

Filmora(フィモーラ)のトランジションの適用は、簡単です。

トランジションを加えたいクリップの先頭やつなぎ目に、サムネイルからドラッグ&ドロップでOK。

適用されたトランジションは、クリップ同士のつなぎ目や先頭部分に小さなウィンドウで表示されます。

トランジション②

Filmora(フィモーラ)でトランジションを解除したい場合は、この小さなウィンドウを選択して、Deleteを押せばOKです。

⑤エフェクトで印象を変える方法

エフェクト①

フィモーラ9の使い方のひとつ、エフェクトには、さまざまなプリセットが用意されています。

たくさんのカテゴリーの中に「美肌」というプリセットが面白かったので、ご紹介しましょう。

ドラッグ&ドロップでタイムラインに適用すると、出演者の肌色に変化がします。

エフェクト②

とても自然な仕上がりで、エフェクトなしと比較すると、はっきりと”美肌”効果が実感できる仕上がりです。

どのエフェクトも、ドラッグ&ドロップでエフェクトを適用するだけなので、動画編集の時間短縮に役立ちます。

⑥エレメントで動画に動きを加える

エレメント

エレメントとは、スタンプのように使えるグラフィック集です。

動画内に矢印や『?』マークのグラフィックを加えられたり、タイマーでカウントダウンするアニメーションなどのエレメントがあります。

他にも、背景集のエレメントなど、試してみると面白いものがたくさんあります。

⑦分割表示で画面構成を工夫する

画面を分割して、異なる映像を同時に再生できる機能。それが『分割表示』です。

分割表示①
分割表示②

使い方は簡単です。まず『分割要素』のプリセットをタイムラインにドラッグ&ドロップ。このとき、分割数に応じてクリップ内に動画素材を読み込みます。

さらに、プリセットには、3等分や2等分など、さまざまな形があります。

また、分割の仕方も、縦・横・斜めと豊富な種類から選択可能です。

6. フィモーラ9の素材を活用して効率UP

動画編集の現場では、すべての素材を自作するのは大変です。

特に、オープニングの背景や効果音。または、アイキャッチ画像など、動画の流れを補う素材を、毎回一から用意するのは大変です。

そこで、フィモーラ9に付いている素材を有効活用します。

①ストックメディア(動画・画像・GIF)の使い方

すでに、フィモーラ9には、「動画」や「写真」が、素材として用意されています。

用意されている素材は、サムネイルで確認できます。

ストックメディア(動画・画像・GIFストック素材)①

ストックメディアの左側カテゴリーを見てみましょう。ここには「Pixabay」や「Unsplash」。といった名前が並んでいます。

どちらも動画や画像のストックサービスで有名なサイトです。つまり、Filmora(フィモーラ)はこうした会社と提携しているのです。

動画と写真の提供は?

  • Pexels
  • Giphy
  • Pixabay
  • Unsplash

Filmora(フィモーラ)にプリセットされた動画素材は、HD。

また、そのほかに、より高画質な4K素材や「Giphy」のなかには、GIF動画もあります。

ストックメディア(動画・画像・GIFストック素材)②

そして、Filmora(フィモーラ)のGIF素材にはアルファ(透明)加工が施されているものもあります。

アルファ加工されている素材は、そのまま動画で、テロップのように扱えます。

②BGM・効果音などオーディオ素材の探し方と活用法

くわえて、Filmoraには、編集ソフト内蔵のBGM・効果音素材も豊富に用意されています。

「オーディオ」タブを開いてみましょう。ここには、ジャンル別に分かれたBGMやSE(効果音)が並んでいます。この中から、プレビューを聞きながら好きなものを選べます。

そして、気に入ったものが見つかったら、BGMをタイムラインにドラッグ。動画の長さに合わせてカットしたり、フェードを加えます。

オーディオ(BGM・音楽素材)

オーディオは、BGM・音楽の素材集です。

スクロールできます
音楽の搭載素材ジャンル音楽の搭載素材ジャンル
Young&Bright43Electonic22
Tender & Sentimental38Sound Effect65
Rock17Travel & Vlog16
フォークソング23Beat Music8

こちらもサムネイルで一覧表示されます。パネル左側の部分でジャンル別にカテゴリーを選択できます。

また、効果音はボタン音や環境音など、場面転換や演出を印象づけるのに役立ちます。

が、使いすぎると煩くなります。なので、適度にBGMを挿入するようにしましょう。

③タイトル素材テンプレートを使った時短テクニック

さらに、Filmoraの「タイトル」タブには、あらかじめデザインされたテンプレートが多数用意されています。

これらを活用すれば、テキストのアニメーションやデザインを一から作る必要はありません。

タイトル(タイトル用ストック)①

タイトルは、下記のカテゴリー別に整理されています。

それぞれのカテゴリーには、YouTubeやVlog、テレビ番組風など、さまざまなシチュエーションに合わせた、テロップ字幕のプリセットが用意されています。

プリセットをタイムラインにドラッグ&ドロップしてみましょう。すると、動画の上に重なるようにタイトルが表示されて、簡単に使うことができます。

素材の種類とカテゴリー

スクロールできます
▼搭載素材 (合計276)▼New Concept (合計120)
Ooeners2タイトル40
タイトル25LowerThirds40
Lower 3rds43Opener40
字幕15Plain Text8
End Credits14Callout9
スクロールできます
Filmstock
推奨=77  
▼オープニング動画 (合計193)広告・プロモーション25
ベーシック83漫画風43
YouTube12ビッグタイトル28
Vlog36ソーシャルメディア27
テレビ番組風31ゲーム42
映画・ゲームイントロ31教育とチュートリアル18
エンディング動画39お祭りとイベント12
 家族と友達25
▼カラフル タイトル (合計127)旅行63
 誕生日・お祝い30ビジネス54
 見出し27ライフスタイル68
 ネオンパブ風25季節38
 水彩風45商品の展示19
 食べ物47
デザイン文字50スポーツ62
結婚式と愛57ペット28

また、プリセットは、右上モニターで、フォントの種類や文字サイズを変更するなど、詳細な編集も可能です。

7. 書き出しと公開:完成動画の保存とアップロード

編集が終わったら、いよいよ動画の「完成」となります。

多くの初心者がつまずきやすいのが、この「書き出し」の設定です。解像度は?ファイル形式は?保存先は?と、いろいろと細かな選択肢が出てくるため、「どれを選べばいいの?」と迷う人が少なくありません。

この章では、動画を書き出す基本的な流れと、YouTubeへのアップロード、さらに無料版特有の注意点である「ウォーターマーク」についても解説します。

①動画を書き出す基本手順(解像度・形式)

書き出しの操作は、編集画面の右上にある「エクスポート」ボタンから始まります。

クリックすると、出力形式やファイル名、保存先を設定する画面が表示されます。最も一般的なのは「MP4形式」で、互換性が高く、YouTubeやスマホ再生にも適しています。

解像度は、通常は「1920×1080(フルHD)」を選べば十分です。これ以上高くしても、視聴者側の再生環境によっては画質の差が出にくく、データ容量だけが無駄に増えることになります。

また、ビットレートやフレームレートなど、細かい数値を自分で設定することもできますが、初心者のうちは「標準」もしくは「高画質」のプリセットを使えば問題ありません。

保存場所は、動画ファイルがどこにあるのか分からなくならないように、事前に専用フォルダを作っておくと便利です。

②YouTubeなどへ直接アップロードする方法

Filmora9には、編集した動画をそのままYouTubeやVimeoなどにアップロードできる機能が搭載されています。エクスポート画面で「YouTube」タブを選び、Googleアカウントにログインすれば、タイトル・説明・タグなどを入力して、直接公開できます。

ただしこの機能は、事前にGoogleアカウント側で「YouTubeチャンネル」が開設されている必要があります。また、アップロード時のファイルサイズ制限や、通信環境によっては時間がかかる場合もあります。

「編集から公開までを1本のソフトで完結できる」という点は非常に便利ですが、アップロードの安定性や詳細な設定を行いたい場合は、エクスポート後に手動でアップロードする方法も検討した方が良いでしょう。

③ウォーターマークの仕組みと回避方法

Filmora9には無料版と有料版があります。

が、無料版で動画を書き出すと、動画の中央に大きな「Filmora」のロゴ(ウォーターマーク)が入ります。これは視聴者にとっても見づらく、動画のクオリティを大きく下げてしまう要因になります。

ウォーターマークを消すには、有料プランにアップグレードするしかありません。Filmoraの有料ライセンスは買い切り型とサブスクリプション型がありますが、頻繁に動画を作るのであれば、サブスクの方がアップデートにも対応していておすすめです。

正直に言えば、無料版のままでクオリティの高い動画を公開するのはかなり厳しいです。編集にかけた労力を無駄にしないためにも、書き出し段階でしっかりウォーターマーク問題に対処しておくべきです。

8. よくあるトラブルとその解決法

動画編集において、最もストレスが溜まる瞬間のひとつが「突然のトラブル」です。順調に編集していたのに、いきなりソフトがフリーズしたり、音が出なくなったり、保存したはずのプロジェクトが開けなくなったりと、さまざまな問題が発生する可能性があります。

Filmora9は初心者にも使いやすく設計されていますが、それでもトラブルがゼロというわけではありません。特にパソコンのスペックがギリギリだったり、素材ファイルの形式が特殊だったりすると、不具合に見舞われることは十分にあります。

この章では、よくあるエラーや不具合の事例とその対処法を紹介します。「これを知っておけば安心」と思える情報をまとめていますので、もしものときに慌てずに対応できるよう、ぜひ参考にしてください。

①フリーズ・読み込みエラーの対処法

編集中にFilmoraが固まって動かなくなる…これは特に長時間作業しているときに起きやすいトラブルです。原因の多くは、メモリ不足やCPUの過負荷です。

もし作業中に反応が鈍くなったら、まずは「一時保存」をしてから、Filmoraを再起動してみましょう。また、バックグラウンドで他のソフト(ブラウザや画像編集ソフトなど)が動いている場合は、それらを終了させておくと改善されるケースもあります。

ちなみに、読み込みエラーは、素材に「日本語」や「記号」が含まれていると、正常に読み込めないことがあります。ファイル名を「英数字+_(アンダースコア)」にしてみるだけで解決することもあります。

②音が出ない・画面がカクつくときの対策

「プレビューでは音が出ない」「再生がカクカクする」という問題もよくあります。これらの原因も、主にパソコンのスペックと設定にあります。

音が出ないときは、まずPCの音量設定と、Filmora内の「ミュート設定」がオフになっているか確認しましょう。また、オーディオドライバが古い場合も不具合の原因になりますので、更新を検討するのも手です。

再生のカクつきについては、編集画面の右下にある「プレビューレンダリング品質」を「標準」や「低画質」に変更することでスムーズになることがあります。完成した動画の画質には影響しないので、作業時には軽めの設定で問題ありません。

③保存ミス・プロジェクト破損のリカバリー方法

「プロジェクトを保存したと思ったのに、ファイルが見つからない」「保存していたファイルが壊れて開けない」…これも非常に厄介なトラブルです。

Filmora9には自動保存機能があります。が、デフォルトでは10分に1回の頻度です。そのため、作業の区切りごとに「Ctrl+S」で手動保存する習慣をつけておくと安全です。

もし、保存ミスが起きた場合は、Filmoraの「自動保存フォルダ」から、直近のバックアップファイルを探して復旧できることがあります。

パスは通常以下のようになっています
C:\Users\[ユーザー名]\Documents\Wondershare Filmora 9\AutoBackup

ここにある「.wfp」ファイルを開くことで、最悪の事態を回避できる場合があります。

フィモーラ9使い方|まとめ

ここまでお読みいただきありがとうございました。

フィモーラ9は、初心者にもやさしい一方で、実は中級者にも応える奥深さを持った編集ソフトです。最初は「できるかな?」と不安だった方も、この記事のステップを追っていけば、きっと動画づくりが楽しくなってくるはずです。

もちろん、編集に正解はありません。今回ご紹介した機能をベースに、自分なりのアレンジを加えながら、オリジナルの動画を作っていってくださいね。

この記事があなたの動画編集の第一歩になることを願っています。ぜひブックマークして、困ったときにまた見返してください。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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