動画編集|字幕テロップの基本(その3)YouTube字幕フォント

動画編集|字幕テロップの基本(その3)YouTubeでも使えるフォント演出とデザイン

YouTube字幕フォント、なんとなくデフォルトのまま使っていませんか?

実は「フォント」を変えるだけで、あなたの動画の見やすさや印象は劇的に変わります。視聴者が最初に触れる“文字の声”こそ、チャンネルのブランディングや再生維持率に大きく関わる重要なポイントです。

そこで、今回は

今回の記事で分かること

  • フォント選びの基本
  • 目的別おすすめフォント10選
  • 色や装飾のコツ
  • 編集ソフトごとの設定方法

を解説します。

これから字幕にこだわりたい方も、すでに運用していて改善したい方も、今日から使えるヒント満載です!

目次

1. YouTube字幕フォントの基本

YouTube動画において、字幕フォントは単なる「文字」ではありません。視聴者の印象を左右し、動画の世界観や伝えたいメッセージを補完する重要な要素です。字幕が読みやすいことはもちろん、動画ジャンルやターゲット層に合ったフォントを選ぶことで、視聴者の没入感が高まります。
特にスマホ視聴が主流となった今、フォントの可読性はますます重要です。さらに、動画ジャンルによって求められるフォントの“キャラ”も異なります。つまり、どんなフォントでもいいわけではないということです。
ここではまず、字幕フォントの「印象」「種類」「太さ」という基本的な視点から、どのように選ぶべきかを掘り下げていきます。

YouTube字幕フォント ①フォントが動画に与える印象

結論から言えば、字幕のフォント次第で動画の“雰囲気”は大きく変わります。フォントは、視聴者の無意識に働きかけるデザイン要素です。

たとえば、シンプルで直線的なフォントを使えば、クールで知的な印象を与えることができます。反対に、手書き風でやわらかなフォントを使うと、親しみやすくカジュアルな雰囲気になります。つまり、どのフォントを選ぶかで、動画のトーンがまったく異なるものになるのです。

私自身も、ビジネス系の動画にふい字や丸ゴシックを使っていた時期がありましたが、コメント欄で「内容はいいのに雰囲気が軽すぎる」と書かれた経験があります。正直ショックでしたが、そこからフォントの印象を見直すようになりました。

フォント選びは、単なる「デザイン」ではなく、動画の“第一印象”をつくる武器です。内容に合ったフォントを選ぶだけで、視聴者の信頼感や没入感がまるで違ってきます。

YouTube字幕フォント ②明朝体/角ゴシック体/丸ゴシック体

字幕フォントを選ぶうえで、まず押さえておきたいのがフォントの「書体」です。基本的には以下の3種類に分かれます。

書体特徴向いている動画ジャンル
明朝体縦線が太く横線が細い。クラシックで落ち着いた印象。教育系、歴史系、ドキュメンタリー
角ゴシック体線の太さが均一。くっきりした印象で読みやすい。解説系、ビジネス系、ニュース
丸ゴシック体角が丸く、やわらかい印象。親しみやすい。Vlog、ライフスタイル、子ども向け

実際に使ってみると、それぞれに個性があることがわかります。明朝体は堅めの印象があるため、カジュアルな動画には合わないこともあります。逆に、丸ゴシックはやさしい印象が出せますが、情報の信頼性が求められる場面では軽く見えることも。

一つの動画の中で書体を変えるのは、視聴者の混乱を招く可能性があるので注意が必要です。動画のジャンルに合った書体を、最初から最後まで統一して使うことで、印象がブレずに伝わります。

YouTube字幕フォント ③フォントの太さと使い分け

フォントの「太さ」は、意外と軽視されがちですが、視認性と演出の両面でとても重要です。

太いフォントは視聴者の目を引きやすく、短いセリフや強調したい部分に効果的です。逆に、細いフォントは上品さや落ち着きを演出できますが、小さな画面では読みにくくなることがあります。

私がよくやるのは、強調したいワードだけ太字にするテクニックです。たとえば「ここがポイントです!」の「ポイント」をだけ太くすると、視聴者の注目を自然と集めることができます。ただし、すべての字幕を太字にしてしまうと、逆に読みづらくなるので注意が必要です。

また、太さの選び方は「視聴デバイス」によっても変わります。スマホでは中〜太めのフォントが見やすく、テレビ視聴ではやや細めでも成立します。視聴者の環境を想定したフォント設計が、実はとても大事なのです。

2. 字幕テロップのフォント演出

ここでは字幕テロップの見せ方として、フォントでの演出について、見ていきましょう。

タイトルなども含めて、まずフォントについてです。

結論を言えば「これ」と言った決まりはありません。が、基本は映像に合ったフォントを選ぶことです。以下、それぞれのフォントの持つ特徴について、お話しをさせてください。

①明朝体

明朝体

明朝体

明朝体は、シャープなイメージのフォントです。

なので、インテリチックな雰囲気だったり、カッコよさを演出したいのであれば、明朝体を使うのは有効です。ただ、ほとんどの明朝体は、横が細くて、縦が太いデザインになっています。

そのため、小さく表示されると見づらくなるという弱点があります。パソコン画面が以前よりも小さかった時代には「明朝は文字が潰れて見えないから使うな」と言われていたこともあります。

最近はモニターサイズも大きくなってそんなこともありませんが、あまりに小さいポイント数だと見えづらいことには違いないので、その点は注意が必要です。

②角ゴシック体

YouTube字幕フォント|角ゴシック体

角ゴシック体

何と言っても一番の基本は、この角ゴシック体です。

何より見やすいのが特徴です。見慣れたフォントですが、王道です。間違いありません。たぶん、どんな動画であってもほとんど『コレ』と言っても言い過ぎではないくらい使われています。

特に、狙いがある時以外なら、角ゴシック系のフォントを使いましょう。

③丸ゴシック体

YouTube字幕フォント|丸ゴシック体

丸ゴシック体

これは全体的にはやわらかいイメージです。かわいい感じを演出したければ、丸ゴシック体が適しています。

ほかにもたくさんの種類のフォントがありますが、大別すると上記の3つのどれかに当てはまります。

これは感覚の問題もありますので、上記のポイントを押さえつつ、文字による演出を楽しみましょう。

④フォントの太さを使い分ける

フォントの種類のほかに、太さ(ボリューム)でもメリハリをつけることができます。

YouTube字幕フォント|フォントを太さで使い分ける

フォントのボリューム

次は太さです。フォントは、太さによって、シャープに見えることもあるし、太ければ、力強くインパクトがあります。

それは、明朝、ゴシック、ともに同じです。

ただ、動画は動いているので、動いている映像の上にそのまま文字を配置してしまうと、フォントの太さが細すぎると、とっても見づらいものになってしまうので、注意しまし

3. YouTube字幕フォントおすすめ10選【商用利用もOK】

YouTube字幕のフォントを選ぶうえで、「どれが一番いいの?」という疑問に対して、明確な“正解”はありません。ですが、目的に合わせて選べば、動画の見やすさも印象も、格段にアップします。そして人気YouTuberたちは、その“選び方”を実践しています。

この章では、おすすめのフォントをジャンル別にグループ化して、具体的な特徴・使用例・商用利用可否まで含めてご紹介します。「どの動画に、どんなフォントが合うのか?」が、この記事だけでパッと分かるようになります。

① エンタメ・ゲーム実況系:インパクトで魅せる太字フォント

テンポが速く、感情表現も激しいゲーム実況やエンタメ系の動画では、はっきりとした太字系のフォントが好まれます。中でも「ラノベPOP」は非常に人気です。太くて丸みがあり、アニメっぽさや勢いがあるため、笑いやツッコミのニュアンスを文字だけで伝えるのに適しています。

フォント名特徴使用例商用利用
ラノベPOP丸みがあって勢いありツッコミ字幕、効果音の強調OK
チカラヅヨクゴツくて画面映え抜群ネタ系、爆笑字幕で活躍OK
無心少し崩してラフな印象ゆるめのトーク、雑談OK

ゲーム実況やバラエティ系の人気チャンネルでは、これらのフォントが多用されています。フォント自体が“キャラクター”の一部として動画を盛り上げてくれる存在です。ただし、長時間使うと視聴者が疲れてしまうこともあるので、場面に応じた使い分けが大事です。

② ライフスタイル・Vlog系:やさしさと親近感を演出する手書き風

日常を切り取るようなライフスタイル系やエッセイ系の動画では、温かみのあるやわらかいフォントが選ばれる傾向があります。たとえば「やさしさゴシック」は、その名のとおり柔らかく見やすいデザインで、老若男女問わず好印象を与えます。

フォント名特徴使用例商用利用
やさしさゴシック丸みのある中庸フォント家族向けVlog、美容動画OK
ふい字手書き風・素朴ナチュラル系Vlog、日常記録OK
たぬき油性マジック手書き風でも太め子ども向け・教育コンテンツOK

これらのフォントは、感情に寄り添った“視聴者との距離感”を縮めてくれます。特にふい字は、筆者も長く愛用しているお気に入り。シンプルな動画でも、字幕ひとつで温もりが加わるのでおすすめです。

③ ビジネス・教育系:信頼感を伝えるクリーンなゴシック体

情報の信頼性や説得力が求められるビジネス系、教育・解説系の動画では、クセのないシンプルなゴシック体が主流です。

中でも「ヒラギノ角ゴシック」は、そのバランスの良さから多くのYouTuberに支持されています。

Appleの公式でも使われていることから、洗練された印象を与えることができます。

フォント名特徴使用例商用利用
ヒラギノ角ゴシック上品で信頼感があるプレゼン動画、講義系mac標準
(要確認)
コーポレート・ロゴ安定感と読みやすさ商品紹介、ビジネス解説OK
デラゴシックワン現代的でシャープクリエイティブ系・インフォグラフィック動画OK

これらのフォントは、見た瞬間に「ちゃんとしてる感」が伝わるのが強みです。特にヒラギノ角ゴは、Macユーザーであればぜひ使いたい一品。視聴者の“信頼”を得たいなら、このジャンルのフォントは外せません。

4. 字幕テロップの色と装飾のデザイン術

フォントを選ぶだけでは、字幕は完成しません。実は、「色」と「装飾」のデザインが、読みやすさや印象を大きく左右します。どんなに良いフォントを使っていても、色の選び方を間違えると、字幕が背景に埋もれてしまうこともあります。逆に、ちょっとした工夫で驚くほど見やすく、印象的な字幕に仕上げることも可能です。

この章では、色選びの基本と、装飾によって視認性を高めるためのポイントを、実践的な視点からお伝えします。「なんとなく」で決めていた人にこそ読んでほしい内容です。

字幕テロップの色の決め方『バックの差を利用して目立たせる』

字幕テロップは、調味料であり、美術品です。でも、メインは、あくまでも映像です。

なので、基本的には、バックの映像との差に気をつけて、テロップ色を選ぶようにしましょう。その際、動画の背景色とフォント色の差が大きいほど、字幕テロップはくっきりと見えます。

上の写真で言えば、水色のバックの方がスミ文字を浮き立たせていますよね?

②字幕テロップの色は『動画のテーマに合わせる』

前項の色の問題で、補足があります。

動画にはそれぞれテーマがあります。なので、その骨格となる部分に沿うようにしないといけません。たとえばブランディングに必要な会社のテーマカラーなどがあれば、それに応じた配色が必要になります。

必要な配色をしたけど、どうしても見づらい。という場合もあると思います。

そんなときは、文字のバックにエッジやシャドーをつけて対応します。

youtube字幕フォントのデザイン
エッジというのは『縁取り』のこと。

エッジというのは『縁取り』のこと。

ズラシ影を付ける

シャドーは『ズラシ影』のこと。

さらにそれでも見えづらいようなら、バックにマット(座布団)を敷くようにします。

さらにそれでも見えづらいようなら、バックにマット(座布団)を敷くようにします。

③動画のテーマや世界観に合わせた色選び

字幕の色は、動画の雰囲気やブランドイメージにも直結します。たとえば、教育系やビジネス系の動画でピンクやパステルカラーを使うと、信頼性が下がってしまうことがあります。一方、Vlogやファッション系の動画では、テーマカラーを取り入れることで、統一感やオシャレさを演出できます。

ここで役立つのが「カラーキーワード」の考え方です。以下のように、色にはそれぞれ連想されやすいイメージがあります:

与える印象向いている動画ジャンル
清潔感、明瞭、誠実ビジネス、教育、医療系
黄色元気、親しみ、軽快バラエティ、Vlog、キッズ
情熱、注意、力強さゲーム実況、エンタメ
落ち着き、冷静、知性解説系、ライフスタイル
ピンクやさしさ、可愛さ美容、ファッション、恋愛系

このように、動画のジャンルと視聴者層に合わせて色を選ぶことで、印象をコントロールできます。もちろん例外はありますが、「伝えたいこと」と「字幕の色」が一致していると、自然と説得力が増します。

5. 字幕フォントを変える編集ソフト別ガイド

どんなに素敵なフォントを見つけても、実際の編集ソフトで使えなければ意味がありません。多くの方が、「フォントの変更って、どうやるの?」と疑問を持っているのが現実です。特に初心者の方にとっては、編集ソフトごとに設定方法が違うため、混乱しやすいポイントでもあります。

この章では、YouTube動画でよく使われる編集ソフトを例に、「フォント変更の基本的な手順」や「知っておくべき注意点」を、実際の使用感も交えてお伝えします。フォントを変えるだけで、字幕の印象がガラッと変わります。ぜひこの機会に、あなたの動画に合ったフォントに挑戦してみてください。

①Premiere Proでのフォント設定

Premiere Proは、プロ仕様の動画編集ソフトですが、フォント設定は意外とシンプルです。テキストツールを使って字幕を入力し、「エッセンシャルグラフィックス」パネルでフォントや太さ、色などを調整できます。

ただし、注意したいのは「フォントがパソコンにインストールされている必要がある」という点です。ダウンロードしただけでは使えません。インストール後、Premiereを再起動しないと表示されない場合もあるので、そこは少し不便だと感じます。

また、複数のテロップを同じフォントに統一したい場合は、「モーショングラフィックステンプレート(.mogrt)」を使うと効率的です。見た目の統一感が出て、編集の手間も減らせます。

②FilmoraやCapCutでのフォント変更手順

初心者や中級者向けに人気の「Filmora」や「CapCut」でも、字幕フォントの変更はとても簡単です。どちらのソフトも、字幕を選択したあとにフォント一覧から好きなものを選ぶスタイルです。

Filmoraは、有料版にアップグレードすると日本語フォントが一気に増えます。無料版でもいくつかの定番フォントは利用可能ですが、やや物足りなさを感じるかもしれません。一方、CapCutはスマホアプリなのに対応フォントが多く、無料でもクオリティの高い編集ができます。

個人的には、「軽く編集してSNSにも流したい」という人にはCapCutが使いやすく感じました。スマホでもサクサク動くので、移動中の作業にも向いています。

ただし両ソフトとも、Premiereほど細かい調整ができるわけではないため、細部までこだわりたい場合には物足りなさを感じるかもしれません。

③無料で使えるおすすめ編集ソフトまとめ

「コストは抑えたいけど、字幕フォントにはこだわりたい」——そんな方のために、無料で使える編集ソフトを、実際の使い勝手も踏まえて比較しやすい表にまとめました。

ソフト名対応OSフォント変更特徴向いているユーザー
ShotcutWindows / Mac / Linux完全無料&多機能、UIにクセあり中級者向け、PCでじっくり編集
AviUtlWindowsのみ
(拡張OK)
軽量&高機能、導入がやや難しい上級者、カスタマイズしたい人
VLLOiOS / Androidスマホでも直感操作、フォント豊富初心者、VlogやSNS向け動画に◎
InShotiOS / Android
(制限有)
テロップはOKだがフォント少なめ超初心者、スマホで簡単編集
DaVinci ResolveWindows / Mac / Linuxプロ仕様、無料版でも超高機能映像編集を本格的に学びたい人

6. YouTube字幕フォント|まとめ

ここまで、YouTubeの字幕フォントをご紹介しました。

基本の考え方から具体的なフォント例、色や装飾の工夫、編集ソフトでの設定方法まで、できる限り実用的な情報をお伝えしてきました。

フォントというのは、動画の「声」を補完するような存在です。目には見えるけれど、意識されにくい。でも、選び方ひとつで動画全体の印象がガラッと変わります。それはまるで、同じ言葉を誰が、どんな声で話すかによって、伝わり方が違うのと同じです。

大事なのは、「自分の動画の目的」と「見てもらう人」を常に意識すること。見やすさだけでなく、雰囲気、親しみやすさ、説得力——フォントはすべてに関わっています。

つまり、「完璧なフォント」は存在しないということです。試行錯誤しながら、自分らしい字幕スタイルを見つけてもらえたらと思います。

今回も最後まで読んでいただいて、ありがとうございます!

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