PremiereProで肌補正するとどうなるのか?
というわけで、今回は、カラーグレーディングを応用した美肌補正です。
編集長
編集部ディレクター
カラーグレーディングの応用編です。実際にすごく使えますよ
カラーグレーディングって名前が『?』なだけで、やってみたら、楽しい作業。
ちょうど、先日、作った動画を納品したら、お客様から「ちょっと肌を綺麗にしておいて」というリクエストをもらって作業したので、忘備録的に、残します。
動画編集をしている人のなかにも、面倒臭そう、、、。と、これまで使わなかった人も、ぜひ、ご高覧ください。
ワイラボ編集長
執筆者
この記事は、動画制作・デザインを手がける「ワイラボ」の代表が執筆しています。普段は企画やディレクションの立場から、現場チームと連携して映像制作に関わっており、その経験から得た視点でお話ししています。
目次
1. PremiereProで肌補正をしてみた
Premiere proを使った美肌補正には、いろいろなやり方があります。
ここでは、汎用性の高い一例をご紹介します。
STEP
PremierePro 肌補正|ブラー(ガウス)を使う
まずはブラー(ガウス)を使って、ホクロやニキビなど、大きい凹凸をなくしていきます。
そして、エフェクトからブラーを選択して、クリップに乗せます。
STEP
PremierePro 肌補正|目立つ箇所を囲う
つぎに、エフェクトコントロール→ブラー(ガウス)から、ペンマークを選択
そして、目立つ箇所をピンポイントで囲っていきます。
STEP
PremierePro 肌補正|ブラーの値を調整
さらに、ブラーの値を、対象物が目立たなくなるまで上げます。(ここでは20~30程度)
STEP
PremierePro 肌補正|自動トラッキングさせる
そして、ブラー→マスクパスの右矢印をクリックします。
すると、動画の最後まで、選択した箇所が自動でトラッキングされます。
かなり正確なトラッキングです。そのため、問題がなければ、この方法で大きな箇所をぼかしていきます。
STEP
全体に補正をかける
PremiereProでの肌補正。次の手順は、全体に補正をかけていきます。
Lumetriカラーを開き、その中の「HSLセカンダリ」→「キー」を選択します。
そして、「キー」内のスポイトマークの一番左を選択。肌の好きな部分をクリックします。
STEP
肌色の範囲を選択
ここで「キー」内の「カラー/グレー」横にあるチェックボックスにチェックを入れます。
すると、5でクリックした肌色の範囲がざっくりと選択されているのが分かります。
STEP
選択範囲の調整
つぎに、「キー」内にあるH、S、Lのバーを動かして肌の選択範囲を調整していきます。
PremiereProでの肌補正では、顔全体がくっきりと表示されればOKです。
ここでの調整が済んだら6のチェックボックスは外しておきます。
STEP
しわなどの凹凸を調整
さらに「HSLセカンダリ」→「修正」を選択し、シャープの値を-100まで下げます。
するとしわなどの凹凸が薄くなって、なだらかになります(数値は好みで調整してください)。
ある程度ディテールを残しておきたければ、これで完成でも構いません。
STEP
複製して重ねていく
PremiereProでの肌補正。ここからはより強く補正をかけていきます。
8までで作った動画をAlt+移動(macはoption)などで複製し、重ねた状態にします。
STEP
クリップにブラー
上のクリップにブラー(ガウス)をかけます。
ここでのブラー値は、50ほどにしておきます。
STEP
オーバーレイを選択
さらに「エフェクトコントロール」→「不透明度」から描画モードを開きます。
くわえて「オーバーレイ」を選択します。
すると全体が明るくぼやけたようになります。
STEP
RGBカラーで調整
最後に「Lumetriカラー」→「カーブ」を選択し、RGBカーブを開きます。
そして、カーブの直線を元の動画と同じような色味になるまで、動画を見ながら調整します。
これで強めに肌の補正をかけることができました。
>> Premiere Proを使ったカラーグレーディング『カラーグレーディングとは?【入門編】カラーコレクションとの違いや補正方法と順番』
2. PremiereProで肌補正|まとめ
というわけで、今回は、PremiereProを使った肌補正をお送りしました。
カラーグレーディングを応用した『美肌補正』は、手順が長いです。が、選択範囲を選んで、細かい部分も、補正をかけることができます。
たとえば、別の編集ソフト『Filmora』などは、それほどの自由度はないものの、あっと言う間に補正ができます。なので、タイパ優先なら、別のソフトを使う手はあります。
まずは、ご自身の使うソフトや、動画編集の用途に合わせて、使い分けてみてください。
>> Davinci Resolveで学ぶ映画風カラーグレーディングの基礎[フィルムルックに挑戦]
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今回も最後まで読んでいただいて、ありがとうございます!
動画制作や映像・撮影機材・Adobe製品の専門メディア『VideoLab』