Premiere Proでフェードイン・フェードアウトする方法!

Premiere Proでフェードイン・フェードアウトする方法!
『Premiere Proでフェードイン・フェードアウト』の記事で解決するのは?
  • Premiere Proでフェードイン・アウトする方法を知りたい
  • フェードイン・フェードアウトは、どんな場面で使うのが効果的か?
編集長

VideoLab編集部です。
今回は上記のお悩みを解決する記事です!

今回は、動画制作会社で、日々Premiere Proを使って動画編集する筆者が、Premiere Proでのフェードイン・フェードアウトする方法について、お伝えする記事です。

また、フェードイン・フェードアウトの効果的な使い方も合わせてご紹介します。

Premiere Proを使い方を調べている人のお役に立てると嬉しいです。どうぞ最後までご高覧ください。

執筆者:専門性|Premiere Pro フェードイン フェードアウト|の表記
目次

Premiere Proのフェードイン・フェードアウトとは?

Premiere Proでも使われるフェードイン・フェードアウトは、かなりの頻度で使われる効果です。使い方をマスターすれば、作品のクオリティをワンランク上のものにできます。

というわけで、まずは、「フェード効果」について解説します。

(1)フェードイン・フェードアウトとは?

ご存知の方も多いと思いますが、念のため、復習です。

フェードインは、映像や音声が、徐々に現れる効果。そして、フェードアウトはその逆で、映像や音声が、徐々に消えていく効果です。

フェードインフェードアウト
映像や音声が、徐々に現れる効果映像や音声が、徐々に消えていく効果
主な役割
  1. 自然な導入と締めくくり
    映像や音声を突然始めたり終えたりするのではなく、徐々に変化させることで視聴者に違和感を与えず、自然な流れを作り出します。
  2. シーンの区切りを分かりやすくする
    フェードアウトを使うことで「物語の終わり」や「場面転換」を明確に表現できます。
  3. 時間や空間の変化を示す
    映像がゆっくりフェードアウトして黒画面になった後、次のシーンがフェードインすることで、時間の経過や新しい場所への移動を視聴者に自然に伝えられます。

(2)映像編集でフェード効果が使われる理由

映像編集で、フェード効果はひんぱんに使われます。

その理由は、動画上の時間の経過を表現できることと、場面転換を、違和感なくできるからです。そのあたりを深掘りして理解しておきましょう。

視聴者への効果フェードイン・アウトを使う理由
視聴者の集中力を保つ映像が突然切り替わると、視聴者にストレスや違和感を与えます。そこで、フェード効果で「映像や音声の切り替え」を滑らかにし、視聴者が物語に集中できるようにします。
感情の変化を表現する●画面がフェードアウトして、BGMが静かに消える演出で、余韻を残せるから
●穏やかな始まりや新しいシーン導入で、期待感を抱かせる演出を助けるから
映像のメリハリをつける動画の「テンポ」や「リズム」を作ります。フェード効果を入れることでシーン間に緩急をつけ、視聴者が飽きない流れを作るようにします。

(3)フェード効果が映像・音声に与える印象

フェード効果は、映像と音声の両面で、視聴者へさまざまな印象を与えます。

効果演出例
映像への効果●シーンが自然につながり、映像が滑らかに感じられる。
●「時間の流れ」や「空間の移動」を直感的に伝える
朝のシーン=日の出を背景にフェードイン。新しい一日が始まる印象を与える。
夜のシーン=画面をゆっくり黒くフェードアウトさせて、1日の終わりを印象付ける。
音声への効果●徐々に消えることで違和感を軽減
●余韻を残せる
エンディングのBGMがゆっくりとフェードアウトすることで、「動画が終わった」という感覚とともに、穏やかな終わりを演出します。

Premiere Pro フェードイン・フェードアウト|2つの方法

まず、動画や音のフェードイン・フェードアウトさせる方法。それには、2つやり方があります。

それは、

Premiere Proでフェードイン・フェードアウトする2つの方法

①エフェクトを使う
②キーフレームを使う

の2パターンです。それぞれを一つずつご紹介します。

Premiere Pro フェードイン・フェードアウト①エフェクトを使う

Premiere Pro フェードイン フェードアウト|①エフェクトを使う

一つ目はエフェクトを利用したフェードイン・フェードアウトの方法です。

このエフェクトを使うやり方は「ディゾルブ」を使います。そして、フェードイン・アウトの効果を映像に付けていきます。この方法は、ドラッグアンドドロップで効果を付けられるのでオススメです。

Premiere Pro フェードイン・フェードアウト②キーフレームを使う

Premiere Pro フェードイン フェードアウト|②キーフレームを使う

二つ目は「不透明度」のオプションにキーフレームを設定する方法です。

こちらは、映像のレイヤーに黒いマットを敷きます。そして、映像を透過させることで、フェードイン・フェードアウトを表現するやり方です。

上記のエフェクトを使用した方法に比べると工程数が増えるため、慣れるまでは難しいかもしれませんが、フェードの速度など細かい調整が可能です。

Premiere Pro フェードイン・フェードアウト|エフェクト編

まずは、エフェクトのトランジションを使った、フェードイン・フェードアウトの順をご紹介します。

エフェクトを使ったフェードイン・フェードアウト手順

1.使用する動画を読み込みタイムラインに並べる
2.エフェクトから効果を選ぶ
3.今回は例として「ディゾルブ」からクロスディゾルブを選択
4.フェイドインさせる場所に使用する効果をドラッグ&ドロップ
5.フェイドインの長さを調整
6.フェイドアウトさせる場所に使用する効果をドラッグ&ドロップ
7.フェイドアウトの長さを調整
8.音声のフェイドイン・アウトをビデオトランジションから選択
9.映像と同様にドラッグ&ドロップ

この章でのなかで、ご紹介する『エフェクトを使う』フェードイン・アウト手順を動画にしました。

ぜひ、参考にしてください。

それでは、Premiere Proのエフェクトを使ったフェードイン・フェードアウト。次は、そのやり方をテキストベースで順番にご紹介します。

使用する動画を読み込みタイムラインに並べる

Premiere Pro フェードイン フェードアウト|使用する動画を読み込みタイムラインに並べる

まずは、フェードイン・フェードアウトしたい動画素材を読み込んで、タイムラインに並べます。

エフェクトから効果を選ぶ

Premiere Pro フェードイン フェードアウト|エフェクトから効果を選ぶ

次に、エフェクトから「ビデオトランジション」→「ディゾルブ」を選択します。

「ディゾルブ」からクロスディゾルブを選択

Premiere Pro フェードイン フェードアウト|「ディゾルブ」からクロスディゾルブを選択

そして、今回は、一例として「ディゾルブ」のエフェクトに入っている効果のなかから「クロスディゾルブ」を選択します。

この「クロスディゾルブ」は、Premiere Proのフェードイン・フェードアウトでは、使用頻度の高いエフェクトです。特徴は

●前の映像が濃く→薄く
●後ろの画像は薄く→濃く

映像が切り替わっていく手法です。

ちなみに、映像を徐々に入れ替える『フェードイン・フェードアウト』は、下記1〜4が該当します。

7つのディゾルブ

1. クロスディゾルブ
2. ディゾルブ
3. フィルムディゾルブ
4. ホワイトアウト
5. モーフカット
6. 型抜き
7. 暗転

ちなみに、このほかにもディゾルブは、全部で7つにあります。

7つの違いについては、動画でまとめてみました。こちらも参考にして下さい。

フェイドインさせる場所に使用する効果をドラッグ&ドロップ

Premiere Pro フェードイン フェードアウト|フェイドインさせる場所に使用する効果をドラッグ&ドロップ

まずは、「クロスディゾルブ」クリックします。

フェードインさせたいところまでドラッグアンドドロップすると効果が適用されます。

フェイドインの長さを調整

Premiere Pro フェードイン フェードアウト|フェイドインの長さを調整

そして「クロスディゾルブ」が適用されたら、クロスディゾルブの長さをマウスを使って、適用範囲を調整します。

徐々に映像が映り出し、明るさ100%で映るまでの時間を調整します。

フェイドアウトさせる場所に使用する効果をドラッグ&ドロップ

Premiere Pro フェードイン フェードアウト|フェイドアウトさせる場所に使用する効果をドラッグ&ドロップ

さらに、フェードアウトも、フェードインと同じ容量で作業をします。

そして、エフェクトパネルから、フェードアウトさせたい箇所に、効果をドラッグアンドドロップすればOKです。

フェイドアウトの長さを調整

ここでは、効果の長さを調整します。

適用された「クロスディゾルブ」の長さを、前の画像から、次の映像が100%の明るさで映るまでに調整しましょう。

音声のフェイドイン・アウトをビデオトランジションから選択

Premiere Pro フェードイン フェードアウト|音声のフェイドイン・アウトをビデオトランジションから選択

ご紹介したエフェクト効果は「ビデオトランジション」で、映像だけに効果を与えるエフェクトです。

つまり、音声については、音声のエフェクトを別に選んで効果を適用させる必要があります。

そのため、音声をフェードイン・フェードアウトさせるには、エフェクトの「オーディオトランジション」から効果を選択します。

次に、「オーディオトランジション」から、コンスタントパワーを選択します。

映像と同様にドラッグ&ドロップ

Premiere Pro フェードイン フェードアウト|映像と同様にドラッグ&ドロップ

音声にフェードイン・フェードアウトの効果を適用は、ビデオトランジションと同様に、音声シーケンスにドラッグアンドドロップします。

以上がエフェクトを利用したフェードイン・フェードアウトの方法です。

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Premiere Pro フェードイン フェードアウト|キーフレーム編

次に、キーフレームを使用したフェードイン・フェードアウト手順をご紹介します。

キーフレームを使ったフェードイン・フェードアウト手順

1.黒のカラーマットをタイムラインに敷く
2.使用する動画をタイムラインに並べる
3.キーフレームで動画の不透明度を調節する
4.音声にフェードイン・フェードアウトの効果を付ける

Premiere Proで、キーフレームを使ったフェードイン・アウトについて、こちらも動画を作りました。

こちらの動画も、この記事と合わせて、参考にしてもらえると嬉しいです。

それでは、記事ベースで、順番に見ていきましょう。

黒のカラーマットをタイムラインに敷く

黒のカラーマットをタイムラインに敷く

こちらの方法は、同じフェードイン・アウトでも、動画の透明度を調整することで、効果を作っていく方法です。

動画の下のレイヤーを透過させる効果なので、まず動画の下に黒のカラーマットを敷きます。

「ファイル」→「新規」→「カラーマット」を選択

まずは、「ファイル」→「新規」→「カラーマット」を選択します。

次に「新規カラーマット」で動画のサイズなどを設定し「OK」をクリック。

「新規カラーマット」で動画のサイズなどを設定

「OK」をクリックするとカラーピッカーが表示されます。

そして、黒からのフェードイン・黒へのフェードアウトを行うので黒を選択し「OK」をクリック。

黒を選択し「OK」をクリック

ここでは、制作するカラーマットに名前を付けます。

今回は「背景(黒)」としました。

制作するカラーマットに名前を付ける

上記で制作したカラーマットは、プロジェクトに追加されます。

そして、制作したカラーマットをシーケンスにドラッグアンドドロップします。

使用する動画をタイムラインに並べる

使用する動画をタイムラインに並べる

次に、敷かれたカラーマットの上のレイヤーに動画を配置します。

キーフレームで動画の不透明度を調節する

キーフレームで動画の不透明度を調節する

さらに、効果を付けたい動画をタイムラインで選択し、エフェクトコントロールの「不透明度」タブを開きます。

エフェクトコントロールの「不透明度」タブを開く

その上で、エフェクトコントロールから動画の不透明度を調節していきます。

不透明度の値を「0%」にする

まずはキーフレームのピンをフェードインさせる動画の頭に持っていきます(右の赤丸)。

この時、フェードインをさせる動画の始まりを真っ黒にします。

そのために、不透明度の値を「0%」にし(左の赤丸)、コントロールから動画の不透明度を調節します。

フェードインが終わるポイントにキーフレームのピンを置く

続いて、フェードインが終わるポイントにキーフレームのピンを置きます(右の赤丸)。

そして、不透明度を「100%」とします。

フェードアウトの場合も同様の工程です。

これまでおこなった値の指定を逆にします。フェードアウトが始まるところにピンを置いて「100%」

数値ではなく、視覚的に調整したいという方は、タイムラインでの調整をすると良いでしょう。

フェードアウトが終わるポイントを0%に指定

フェードアウトが始まるところにピンを置く

次に、フェードアウトが終わるポイントにピンを置いて「0%」に指定します。

この時、さらに、エフェクトコントロール内のキーフレームを使って値指定するほか、タイムラインを使って視覚的に調整することも可能です。

キーフレームを使って値指定する

そして、タイムラインの表示設定からビデオの「キーフレームを表示」を選択します。

さらに、キーフレームを表示させたい動画の幅を広げると、キーフレームが表示されます。

ビデオの「キーフレームを表示」を選択

くわえて、ペンツールを使ってキーフレームを調整します。

ペンツールに「+」マークがあるときにキーフレームをクリックすると、ポイントを追加でき、ポイントを上下させることで映像の不透明度を変えることができます。

音声にフェードイン・フェードアウトの効果を付ける

音声にフェードイン・フェードアウトの効果を付ける

音声キーフレームによるフェードイン・フェードアウトも、操作は、映像と同様です。

まず、「エフェクトコントロールパネル」から「ボリューム」を選択し、キーフレームにピンを置きながら「レベル」で音量を調整します。

ビデオと同じように、ダイムライン上で視覚的に操作をすることも可能です。

このキーフレームを使ったやり方は、エフェクトを利用するより手順が多いです。

その一方で、キーフレームのピンの位置を増やしたり、ベジェ直線を使ったりする事で、ゆるやかに上昇・減少するような微妙な調整が可能です。

音声トラックでのフェード効果|おすすめエフェクト

動画編集では、Premiere Proでのフェードイン・フェードアウトは、音声でも使えます。

前章までで、使い方を解説しましたが、音声切り替えは、映像と同じく大切です。音声の切り替えが滑らかでないと、不自然に聞こえたり、視聴者の集中が途切れる原因になるから、です。

ここでは、Premiere Proで利用できる「指数フェード」「クロスフェード」について解説します。

音声トラックでのフェード効果

<1>指数フェードとは?
<2>音声のクロスフェードとは?
<3>映像と音声のフェードを調和させるコツ

一つずつ見ていきましょう。

<1>指数フェードとは?

「指数フェード(Exponential Fade)」は、音声ボリュームが直線的ではなく、指数関数的に変化するフェードエフェクトです。音声のボリュームが最初はゆっくり減少し、終盤にかけて急激に小さくなる音の消え方です。

指数フェード
  1. 滑らかなフェードアウト・フェードイン
    音声が自然に聞こえるように設計されており、特にBGMや効果音の終わりや始まりに適しています。
  2. 耳障りな急激な音量変化を防ぐ
    音が唐突に途切れるのを防ぎ、視聴者に違和感を与えません。
  3. ナレーションやBGMの締めに最適
    動画の終わりにBGMがフェードアウトする際、残響音のような余韻を残す効果があります。
STEP

エフェクトパネルを開く

Premiere Proの画面で「エフェクト」タブを選択し、「指数フェード」と検索します。

STEP

音声クリップに適用

「指数フェード」を、音声トラックの始点または終点にドラッグ&ドロップします。

STEP

フェードの長さを調整

  • 短め(0.5秒程度):テンポ感を重視したいシーンに最適。
  • 長め(2〜3秒):感動的なシーンや余韻を残したい場面に効果的です。

エフェクトの端をドラッグすることで、フェードの長さを自由に調整できます。

STEP

プレビューで確認

再生し、フェードが自然に聞こえるかを耳で確認しながら微調整しましょう。

<2>音声のクロスフェードとは?

「クロスフェード(Constant Power Crossfade)」は、2つの音声クリップを重ね合わせて自然に切り替えるフェードエフェクトです。片方の音声がフェードアウトしながら、もう片方の音声がフェードインするため、音量の急激な変化を防ぎ、聴覚的に滑らかなつなぎが実現します。

指数フェード
  1. 自然な音声切り替え
    音のつなぎ目が不自然にならず、シームレスな音声移行が可能です。
  2. 異なる音声トラックの重なりを調整
    BGMと効果音、ナレーションのつなぎ合わせに最適です。
  3. フェード時間を柔軟に設定できる
    フェードの長さを調整することで、シーンに応じた音の変化が作れます。
STEP

エフェクトパネルで「クロスフェード」を検索

「オーディオトランジション」→「クロスフェード」→「コンスタントパワー」を選択します。

STEP

2つの音声クリップ間に適用

クロスフェードを、2つのクリップの境目にドラッグ&ドロップします。クロスフェードを、2つのクリップの境目にドラッグ&ドロップします。

STEP

フェード時間を調整

クロスフェードの長さをドラッグして調整し、音の切り替えが自然になるようにします。

STEP

プレビューで確認

音声が違和感なく重なっているかを確認し、必要に応じて調整します。

<3>映像と音声のフェードを調和させるコツ

映像フェードと音声フェードのタイミングに注意しましょう。

もし、映像と音声のタイミングがずれてしまうと、動画に違和感が残るから、です。以下、3つのポイントを押さえて、映像と音声のフェードを調和させましょう。

タイミングポイント
映像と音声一致させる映像がフェードアウトする時間と、BGMやナレーションがフェードアウトする時間を同じに設定します。映像フェードが2秒=音声の指数フェードも2秒に設定。
音声フェードを少し遅らせる映像がフェードアウトして画面が暗くなった後、BGMだけ少し残してからフェードアウトさせると、余韻を効果的に残せます。エンディング=映像は2秒、BGMは3秒で、ゆっくり消す。

最終的にプレビューで、違和感がないか?を確認しましょう。急激なズレを感じた場合には、修正が必要です。

フェード効果を応用した映像演出テクニック

Premiere Proのフェードイン・フェードアウトは、単なるトランジション効果ではありません。使い方次第で映像の質や印象を大きく左右する強力な演出テクニックです。

この章では、フェード効果を使いこなして映像に「自然さ」「感情」「流れ」を加える方法を解説します。

【1】シーンに応じたフェード効果を使う

シーンの切り替えは動画のテンポや視聴者の没入感に大きく関わります。シーンに応じたフェード効果を使うことで、違和感のないシーンの切り替えが可能です。

使用例効果
黒フェード
(フェードアウト
→ 黒画面
→ フェードイン)
昼シーンから夜シーンへの移行。
過去と現在を行き来するシーン。
時間経過や場面転換の際に用いて、
映像の流れを自然に区切る効果
白フェード
(フェードアウト
→ 白画面
→ フェードイン)
クライマックス後のエピローグ。
ポジティブなシーンチェンジ。
明るい感動の瞬間。
明るい未来や希望的なシーンへ移る際の効果として
クロスディゾルブ主人公が成長する過程を映像で見せる際、過去と現在を重ね合わせる。2つのシーンを重なり合いながら切り替えることで、感情や時間の流れを途切れさせずに伝えることができる

    【2】フェードの長さを調整して「テンポ」を作る

    また、動画のテンポを作るためには、フェードの長さも重要です。

    ●短い時間のフェード(0.5秒以下)=テンポよくシーンを切り替えたいとき
    ●長い時間のフェード(1〜3秒)=シーンに余韻や感情の重みを持たせたいとき

    とくに、長いフェードは、感動的なシーンが終わる際、ゆっくりフェードアウトすると、余韻を残しやすいです。

    【3】黒・白のフェードを使い分ける演出のコツ

    黒フェードと白フェードは、それぞれ違う印象があります。そのため、シーンの意味や感情に応じて使い分けるのが、ポイントです。

    概要黒フェード白フェード
    特徴黒い画面で映像が消えることで
    「時間が過ぎた」
    「物語が一区切りついた」という印象
    白い画面で映像が切り替わるため
    「明るさ」「希望」「浄化」
    などポジティブな印象
    効果的な
    使い方
    時間経過の表現:
    昼のシーン → 黒フェード → 夜のシーン、といった時間の飛躍を自然に見せられる。
    余韻を残すエンディング:
    感動シーンの後、ゆっくり黒くフェードアウトすることで視聴者に余韻を残す。
    明るい未来を暗示:
    クライマックス後に白フェードを使うことで、物語が前向きに終わる印象を作る。
    過去の回想や夢の表現:
    現実→過去や夢のシーンに移行する際に使い、視覚的に「現実との違い」を表現する。
    使用例映画のラストシーンで、主人公が去っていく背中感動シーンから未来へ繋がる場面への切替え
    話しの転機で、白フェードから新しい章へ

    【4】音声と映像を連動させるフェード効果

    音声と映像のフェード効果を連動させると、視聴者の感情や映像の流れを自然に導くことができます。

    音声フェードと映像フェードを合わせる

    映像と音声を同じタイミングでフェードアウトさせると、動画の違和感はありません。

    例: シーンが黒くフェードアウトすると同時にBGMが指数フェードでゆっくりと消える)

    音声フェードを「少し遅らせる」テクニック

    映像がフェードアウトして黒画面になった後、音声を少し残してフェードアウトすると、余韻を残せます。

    例: ドラマのエンディングで、映像が消えた後も音楽が3秒程度続く。)

    【5】トランジションとフェード効果を組み合わせる方法

    フェード効果をトランジション(シーン切り替え効果)と組み合わせることで、より高度で印象的な映像演出が可能になります。

    組み合わせ効果活用例
    フェードとズームトランジションズームインしながらフェードアウト。シーンのインパクトが高まる●アクションシーンや緊張感を高めたい場面●次のシーンへの期待感を演出
    フェードとスライドトランジション映像をスライドさせてフェードイン・アウト。軽やかでテンポの良い印象を作る●Vlogや商品紹介動画など
    ●スタイリッシュな編集をするとき
    カラーフェード色付きのフェードで切り替えると、映像のテーマやトーンを強調できる●恋愛シーン → ピンクのフェード
    ●悲劇シーン → グレーや青のフェード

    Premiere Pro フェードイン フェードアウト|使うタイミングとポイント

    ここまで、フェードアウト・アウトについて、やり方をお伝えしました。しかし、フェイドイン・フェイドアウトは、使っていい場面とそうでない場面があります。

    この章では、フェードイン・アウトを使うポイントや使いどころについてお伝えします。

    Premiere Pro フェードイン フェードアウト|ポイントは多用しないこと

    ポイントは多用しないこと

    今回のフェードイン・フェードアウトのポイントのひとつは、多用しないこと、です。

    その理由は、場面を切り替えるトランジションのなかでも、強い効果をもったトランジションだから、です。

    それもあって、長い作品でも数カ所、短い作品では、ほとんど使わない場合もあります。

    安易に使用したり、多用すると意味がわからず、安っぽくなるので注意しましょう。

    注意点:フェード効果は常に必要と思い、多用してしないこと
    解決策:フェードを使う目的を明確にし、本当に必要な場面だけに絞る

    Premiere Pro フェードイン フェードアウト|使いどころ①

    フェードイン・フェードアウトの使いどころ①

    つぎに使いどころについてお伝えします。

    1番の使い所のポイントとして挙げられるのは、チャプターの最初と最後です。

    まずフェードインでの導入は、新鮮なことがその理由。

    なぜなら、最初の数秒で「おっ?」と思わせないと、最後までみてもらえないから、です。もちろん、ただ単純にフェードインすればよいというものでもありません。が、それでも、ある程度の効果はあります。

    逆に、エンディングでのフェードアウトは、余韻を残したソフトなエンディングになります。

    Premiere Pro フェードイン フェードアウト|使いどころ②

    フェードイン・フェードアウトの使いどころ②

    もうひとつは、シリアス系であること、です。

    なぜなら、フェードイン・フェードアウトは、前後のシーンがゆるやかに始まったり、終わったりするものですよね?

    なので、たとえば、バラエティ番組やコメディータッチなど、テンポのある動画を想像したらよく分かります。仮に、テンポのある動画で、そんな余韻があったらおかしくないですか?

    想像するとわかりますけど、きっと「あれ?」って思いますよね(笑)。

    もちろん、それが効果的になる場合もあります。が、一般論として、テンポ感がある動画には、フェードイン&アウトには、向かないと覚えておきましょう。やはり、バシッと切り替わった方がテンポがいい動画もあるわけですから…。

    Premiere Pro フェードイン フェードアウト|使いどころ③

    その他にもある、フェードイン・フェードアウトの使いどころについて、動画にまとめてみました。

    こちらも、動画が参考になるとうれしいです。

    Premiere Pro フェードイン フェードアウト|まとめ

    今回の記事では、動画編集で、かなりの頻度でお世話になるフェードイン・フェードアウトについて、そのやり方を記事と動画を使って、ご紹介しました。

    フェードイン、フェードアウトを使うやり方には、『エフェクトを使う』『キーフレームを使う』の2つの方法があります。

    特に、強いこだわりがない場合には、トランジションエフェクトを使うのが効率的で簡単です。

    一方で、キーフレームを使うやり方は、細かい調整が可能になります。なので、こちらの方法も使えるようになっておくと便利です。

    今回、記事のなかでご紹介した『エフェクトを使う』でご紹介した「ディゾルブ」には、たくさんの種類があります。それらについても、いろいろ試して自分のイメージに合ったフェードイン・フェードアウトを見つけてもらえたらと思います。

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    今回も最後まで読んでいただいて、ありがとうございます!

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