
テロップを動画に入れることで、視聴者は、見やすくなり、そして動画の理解度は格段に上がります。
でも、動画の字幕テロップには、テレビもYouTubeも、見せ方の基本があります。
前回は『動画編集|字幕テロップの基本(その1)YouTubeで使える12種類の字幕テロップとは?』という内容でお送りしました。今回は、動画編集|字幕テロップの基本(その2)YouTubeで使える『出し方消し方』のルールについてお話しします。
について、お伝えします。
テロップを出すタイミンと『出し方』『消し方』を決める、基本的なルールとは?
まず、最初に結論をいうと、テロップを出すタイミングに絶対のルールはありません。
ただし、押さえておかなくてはいけない基本はあります。基本から外れたものは、見ていてどこか違和感のある動画になります。
もしそんな動画を企業がブランディング動画として発表したら、売上が上がらない以上に、ブランドに傷がついてしまうので、そんなことがないように次の3点に注意しましょう。
●テロップを表示する時間
●カットで出す?フェードで出す?
です。一つずつお話しさせて下さい。
●イン点とアウト点(テロップを出すポイントと消すポイント)
基本のイン点は、セリフのしゃべり出しです。
このとき、ぴったりに出すか?もしくは編集単位で5フレーム手前から、テロップを出すようにしましょう。しゃべり出してからのテロップは、非常に気持ち悪い映像になるのでNGです。
逆にアウト点は、しゃべり終わりから1秒後に設定しましょう。アウト点に関しては、これ以外にも、テロップ表示時間と大きな関わりがあります。
●テロップを表示する時間
基本的には「3〜4秒」は表示したい時間です。ただし人がしゃべる言葉は、長いものから短いものまであります。
––テロップを表示する時間としゃべる時間が3秒以上ある場合––
この場合は、セリフのしゃべり出しから3〜4秒表示しましょう。
––極端に短い場合––
「オッケーです」とか「いいね」とか1秒もしゃべらない場合でも、テロップを出したいときがありますよね。
その場合、しゃべる時間に合わせてしまうと、どうなるでしょうか?
テロップが出たり、消えたりして、まるで点滅しているみたいだと思いませんか?あんまりテロップがせわしなかったら、そっちが気になって、動画どころじゃありません。
じゃあ、そんなときには、どうするのか?というと、セリフが終わってからもテロップを出したままにするようにします。やっぱり最低3秒間は表示するようにしましょう。
––短いセリフが連続する場合––
さらに短いセリフが続いた場合はどうなのか?という問題もあります。たとえば
「吉田です」
「どこにお住まいですか?」
「千葉県です」
みたいな場合ですね。
テロップの表示時間は、基本3〜4秒です。なので、そんな場合にも、3〜4秒はテロップを見せる工夫が必要になります。
この場合は、最初にテロップを下に出して、次は、その上。その次は左側、など、場所を変えて表示させるといいでしょう。
短いセリフのテロップの消し方ポイント!
そして、この場合、消し方もポイントになります。
最初に出したテロップは、すぐに消さずに出したままにします。理由は、テロップを消すという行為で、動画に、ポイントというか『傷がついてしまう』から…です。
なので、最初に出したテロップ、次に出したテロップなどは、ずっと画面に出したままにしておきましょう。
そして場面代わりや、しゃべり終わりのタイミングに合わせて、全部まとめてテロップを消すようにすると、動画がスッキリと見られるようになります。
カットで出す?フェードで出す?
最後に、テロップを出す場合、ノーマルにピッタリと出すか?フェードインで出すか?についてお話しします。これは演出上の問題になります。
−−ノーマル出し−−
コメディタッチであったり、バラエティのようなテイストの場合には、ピッタリ出して、消す。というやり方が向いています。ピッタリと出した(消した)方が、動画にテンポ感が出ます。
−−フェードイン&アウト−−
逆に、フェードを使うのは、重たいテーマであったり、シリアスな状況がほとんどです。
じっくりと読ませたり、あるいは動画に余韻を残したいときには、フェードイン&アウトのテロップが効果的です。
動画のテーマや使う目的に合わせて、上手に使い分けて行きましょう。
テロップの見せ方の基本的な考え方
はじめに『テロップは調味料である』とお話ししました。でも、テロップは、動画の味付けとしての『調味料』であると同時に『美術品』という顔も持っています。
このあたり、ちょっとこだわりたいので、その意味をご説明しますね。
動画の演出は無限にある
動画での演出は、無限にあります。
文字の大きさや種類に加えて、背景の素材や、テロップを出すタイミング、出し方&消し方(フェードアウト、フェードインなど)さまざまな効果を細かく設定することが可能です。
その演出具合は、動画全体の『色』を左右します。
動画を見る機会の増えた昨今、同じように見る人の目も肥えていますから、テロップの入れ方一つで、どんな演出が施されているか?さえも判断されてしまうのです。
より見る人を意識して作らないといけない
当たり前の話ですが、私たちは、動画を見る人を意識したテロップづくりを心がけています。
そうやって考えると、もはやテロップは『美術品』という位置付けで扱うべきものだと感じています。決して手を抜くことはできません。
テロップを軽視した動画は、見る人にとっては『違和感』さえ感じさせてしまうでしょう。
字幕テロップで映像と音をアシスト
さて、テロップ論について、長々とお話ししてきましたが、基本となる考え方は一つだけ。
『メインの素材である映像と音をアシスト』です。
最初から、完璧には行きません。でも、『最初に作ったものが、一番下手くそな作品』です。作れば作るほど、上手になっていきます。どんどん、作って行きましょう。
そしてわからないことがあれば、どしどしご質問ください。