- フォトショップとイラストレーターの違い
- 2つのソフトの使い分けの基準
- フォトショップとイラストレーターの連携方法
- どちらを先に覚えるのが正解か?
今回は上記のお悩みを解決する記事です!
そこで今回は、フォトショップとイラストレーターの違いについて、会社で動画とデザインを仕事にしている人間として、その違いについて詳しくお伝えします。
どうぞ最後までご高覧ください。
目次
フォトショップとイラストレーターの違い【基本編】
「フォトショップ」と「イラストレーター」。この2つのソフトは、デザインのプロから初心者まで、多くのクリエイターに愛用されているAdobeソフトです。
2つのソフトは、どちらもクリエイティブツールとして優れたソフトですが、その違いをきちんと理解すると、効率的な作業と品質が向上する鍵になります。
まず、この章では、データ形式、得意分野、販売プランの違いについてご説明します。
フォトショップとイラストレーターの違い(1)データ形式の違い
この2つのソフトの大きな違いは、画面表示方式にあります。
まず、フォトショップは、ビットマップ方式。一方のイラストレーターは、ベクター方式と呼ばれる方式です。
ビットマップとベクターは、それぞれ『点で表示』される方式と『線で表示』される方式で、特徴は下記の通りです。
- ビットマップで表示(画像)
- ペイントソフト
- 拡大するとギザギザが目立つ
- ベクター方式で表示(線)
- ドローソフト
- 拡大しても劣化しない
図にまとめるとこんな感じ↓
Photoshop | Illustrator |
---|---|
ペイントソフト=点で描く | ドローソフト=線で描く |
ペイント形式と呼ばれる | ベクター形式と呼ばれる |
1ドットの色と座標情報をデータ化 | 線の始点と終点、形状をデータ化 |
フォトショップとイラストレーターの違い(2)得意分野の比較
まずはフォトショップ。こちらは、写真編集や合成に優れたソフトです。そして得意分野は、写真の色調補正や不要物の除去、絵画風の表現など、です。
もちろん、デジタルイラストなども守備範囲。
一方のイラストレーターは、グラフィックデザインのソフトで、チラシやポスター、名刺のデザインなど、おもに印刷物の作業に適しています。
ソフト | Webデザイン | 平面デザイン |
---|---|---|
Photoshop | カンプの作成と詳細デザインの作成 | 画像の編集・加工 |
Illustrator | 挿入するイラストの作成 | 画像と文字のレイアウト |
フォトショップとイラストレーターの違い(3)価格と販売プランの違い
2つのソフトは、どちらも単体プランで購入ができます。
ただし、フォトショップに関しては、フォトプランと呼ばれるプランで購入することも可能。
フォトプランとは『ライトルーム(写真系ソフト』+『クラウドストレージ』のセットプラン。で、なぜか単体で買うより安い、という不思議だけど、お得なプランです。
販売プラン | フォトショップ | イラストレーター |
---|---|---|
単体プラン | ◯ | ◯ |
フォトプラン | ◯ | なし |
どちらのソフトともに、Adobeのすべての製品を使えるコンプリートプランでも使用可能です。
ちなみに、最近、Adobeソフトは、しれ〜っと値上げされることが多い(苦笑)ので、公式サイトで、最新の価格情報も確認してください。
フォトショップとイラストレーターの違い|フォトショップの活用方法
次に2つのソフトの活用方法を見ていきましょう。
まず、フォトショップですが、写真編集やデジタルペイントに特化したソフトウェアです。
フォトショップの豊富なツールと機能は、プロレベルでの画像編集が可能にします。平面での写真だけでなく、Webデザインとも相性が良いです。
「フォトショ」とも略されるこのソフトは、写真家からデザイナーまで、幅広いクリエイターの御用達ソフトです。
①色調補正・合成機能
前述したように、フォトショップの守備範囲は、とても広いです。その中でも特筆すべき得意分野は、画像編集・処理の作業です。
具体的には、写真の色調補正や、写真の合成、不要物の除去など、です。
作業 | 内容 |
---|---|
色調補正 | 明るさや色の補正する |
写真の合成 | 写真に写り込んでしまった不必要な建物や人物を除去。 または、そこにないものを合成で、自然に存在させたりできる。 |
レタッチ | モデルさんの歯を白くする 目の充血を取って白目をキレイにする |
ここに挙げた作業は、一例ですが、すべて撮影時に処理できなかったことを、後処理で、加工できるということ。この点は、フォトショップを使う面白さの一つです。
②デジタルペイントとブラシツール
フォトショップには、複数のブラシツールが搭載されています。
実際の筆を使ったような感覚でのデジタルイラスト作成が可能。まさにお絵かき感覚でデジタルイラストを楽しめます。
絵画風の表現や独自のテクスチャの作成も可能です。
③Webデザインでの活用
フォトショップは、Webデザインの分野でも広く活用されています。
そのなかでも、YouTubeのサムネイル作成に使っている人は多いでしょう。
また、WEB系のバナーやアイコン作成、UIデザインもフォトショップの守備範囲です。
フォトショップとイラストレーターの違い|イラストレーターの活用方法
次に、イラストレーターの活用方法です。
イラストレーターは、線で描くソフトです。なので、拡大縮小をしても、作ったデータの画質が劣化しません。
この章では、イラストレーターの活用方法を紹介します。
❶ロゴやアイコンの作成
イラストレーターは、ロゴやアイコンの作成にも多く使われています。
レイヤーを使って、デザインを重ねて使うことで、クオリティーを上げやすく、また作りやすい特性があります。同時に、修正もしやすいのも、使い勝手が良いポイントです。
さらに、サイズ変更にも柔軟に対応できます。
❷印刷物のデザインとレイアウト
イラストレーターは、チラシやポスターなどの印刷物デザインで、もっとも力をも適しています。
決まった範囲を事前に作って、そのなかにレイアウトしたり、文字を組んだりすることも容易で、作業性がとても良いです。
また、カラーマネジメント機能も充実しており、印刷時の色再現性を高めます。
❸ベクターイラストの作成
イラストレーターは、イラスト作成にも強みを持っています。平面系デザインの世界では、ロゴやアイコン作成のほか、複雑なイラスト制作でも、その威力を発揮します。
ペンツールやシェイプツールを使うことで、滑らかな線や形状を簡単に描くことができます。
また、拡大縮小しても、線がぼやけないので、その点での活用にも優れています。
フォトショップとイラストレーターの違い|連携のメリット
フォトショップとイラストレーターに、同じようなイメージを持つ人も多いですが、それぞれ異なる機能があります。
この章では、2つのソフトを連携することで制作の幅を広げることができます。
<1>データの互換性と連携のメリット
この2つのソフトに限らず、Adobeのソフトは、データの互換性がとても高いです。
たとえば、
- フォトショップで作成した画像をイラストレーターで編集
- イラストレーターで作成した画像をフォトショップで
- フォトショップで作ったテロップを動画編集ソフト『Premiere Pro』で使う
など、Adobeソフト間で、連携に強いメリットがあります。
<2>連携時の注意点
たとえば、フォトショップで作成したデータを、PNGやPSDといった形式で保存。それをイラストレーター上に配置して使うこともできます。
これらは、デザインの世界では一般的な作業です。
ただし、ファイル間の連携では、下記に注意しましょう。
- 解像度が違っていないか?
- YMCKとRGBなどカラーモードが違っていないか?
●印刷用途=CMYK
●WEB用 =RGB
<3>一般的なソフト間での連携例
ソフト間での連携では、前述のほか、
ソフト名 | 作業例 | 連携先 |
---|---|---|
フォトショップ | テロップ作成 | Premiere Proで使う |
フォトショップ | UI/UXデザイン | XDで使う |
イラストレーター | レイアウト | レイアウトソフトInDesign |
などの連携も頻繁におこなわれます。
これらのソフトを、別の人間が使う場合もあります。つまり、一つのプロジェクトを各ソフトで分担する連携もあるということです
フォトショップとイラストレーターの違い|2つのソフトの選び方は?
成果物が、平面か?WEBか?など、デザインの目的に応じて、フォトショップとイラストレーターを使い分けましょう。
この章では、2つのソフトをどういう基準で選択するか?解説します。これらを理解することで、自分に合ったソフトを選べます。
フォトショップとイラストレーターの違い|目的別で選ぶ
写真編集やレタッチが必要な場合は、フォトショップ。
ロゴや印刷物デザインが主な目的の場合は、イラストレーター。がそれぞれ適しています。
どちらのソフトも特徴があるので、作業内容に応じて選ぶのばベストです。
フォトショップとイラストレーターの違い|習得難易度で選ぶ
どちらのソフトも直感的に使いこなすことができます。
それぞれのソフトで難しいのは、
フォトショップ | トーンカーブなどを使った色調の理解 |
イラストレーター | ペジェ曲線を使ったパスの作成 |
という部分です。ただ、どちらも直感的なソフト。なので、触っているうちに、自然に体感で覚えられると思います。
どちらのソフトを先に勉強するか?については、平面デザインなのか?動画系なのか?写真なのか?使う目的で選ぶのがベストです。
ただ、両方のソフトを使いこなせると、非常に役に立つことは間違いありません。
フォトショップとイラストレーターの違い|どちらのソフトを先に習得するか?
どちらのソフトを先に習得するか?についてです。結論から言うと、『どちらを選んでも同じ』です。最終的には、どちらのソフトも必要だから、です。
目的別の部分もお伝えした通り、動画編集をメインにするなら、フォトショップ。
一方で、グラフィックデザインをメインにするなら、イラストレーター。それぞれのソフトのスキル習得は欠かせません。
あなたが何をしたいか?によって、先に習得するべきソフトは変わります。
フォトショップとイラストレーターの違い|どう使い分ける?
フォトショップとイラストレーターは、それぞれ異なる特徴と得意分野があります。
ソフトを使う目的に応じて、最適なツールを使い分けることが重要です。
以下に、使い分けのポイントと今後の活用方法についてまとめます。
主要な違いの総括
フォトショップはビットマップ形式で写真編集に優れ、イラストレーターはベクター形式でロゴや印刷物のデザインに適しています。
このビットマップ形式とベクター形式は、点で描く、線で描くの違いです。
まずは、2つのソフトの違いを理解して、適切に使い分けることから始めましょう。
効果的な使い分けのポイント
フォトショップでの写真編集とイラストレーターでのベクターデザインの組み合わせが、この2つのソフトの使い分けのポイントです。
同時に、それぞれの作業は、プロレベルの作品を作るための基本でもあります。
まずは、ポスター、チラシ、なんでも良いので、試しに作ってみることから、始めましょう。千里の道も一歩から、です。
スキル習得と上達のポイント
フォトショップとイラストレーターの基本的な使い方を習得したら、実践がなにより上達の早道
本やネットで勉強することも大切ですが、それよりも、実際にフリーランスとして、『クラウドワークス』『ランサーズ』『ココナラ』などのフリーランスサイトに登録して、仕事をゲットする努力をしてみましょう。
どんな教材よりも、はるかに早く、上達して、高度なテクニックや連携方法を学べるから、です。
フォトショップとイラストレーターの違い|まとめ
2つのソフトには、それぞれ独自の機能があります。
フォトショップは、写真編集や細かな画像加工に優れ、イラストレーターはロゴデザインや印刷物に適したベクターデザインに強みがあります。
両者の違いを理解し、適切にソフトを使い分けることで、より効率的な作業をして、質の高いデザイン制作に結びつけましょう。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!