VSEO(Video Search Engine Optimization)は「動画検索エンジン最適化」という意味。
YouTube SEOもVSEOのひとつで、どちらも動画サイトで上位に表示させるテクニックです。
SEO(Search Engine Optimization)は、GoogleやYahoo!検索での上位表示を指しますが、VSEOは、その動画版。
当然ですが、たくさんの視聴者に見てもらうには、VSEOは必須の技術。動画コンテンツの価値が高めるためにも、VSEOは企業にとって重要な意味があります。
というわけで、今回の記事では、VSEOについて調査しました。どうぞ最後までご高覧ください。
目次
VSEOをする理由
企業がVSEOに力を入れるべき理由は、下記の3つです。
① 動画コンテンツでのマーケティグ
② 動画コンテンツの普及
③ 市場が成熟していない今がチャンス
ひとつずつ見ていきましょう。
① 動画コンテンツでのマーケティグ
動画コンテンツは、文字コンテンツより、直感的にメッセージを伝えやすい次のようなメリットがあります。
●180万語
●3,600ページ分
●240文字
動画は目から入る「視覚情報」と「聴覚情報」で、WEBページに換算すると3600ページ分に匹敵します。
圧倒的な情報量を駆使して、自社サービスを動画コンテンツとして、認知度を高めるフェーズから、直接的な商品販売するフェーズまで、幅広く、活用することに役立ちます。
認知度を高めるフェーズから、直接的な商品販売するフェーズまで、幅広くサポートできる
YouTubeをプラットフォームにした動画コンテンツは、マーケティグでも大きな可能性を持っています。
② 動画コンテンツの普及
動画コンテンツの普及も、VSEOを行う大きな理由のひとつ。
スマートフォンやタブレット以外にも、インターネット対応テレビも普及し、多くの人が、YouTubeを視聴する時代です。
YouTubeは、ソーシャルネットワークのプラットフォームとして、Facebookにつぐ、第2位のアクセス数を誇っています。
同時に世界第2位の広告市場でもあり、企業にとって大きな可能性と価値をもっています。
③ 市場が成熟していない今がチャンス
YouTubeが動画コンテンツによる巨大な広告市場である一方で、本格的にVSEOに取り組む企業は、まだまだ多くありません。
競合他社が少ない今こそ、企業が積極的に参入すべき、大きなチャンス。
ただし、動画を配信するだけでは、マーケティグ効果を最大限に得ることはできません。
VSEOに取り組むことで、より効果的に、収益につなげることができます。
VSEOのメリットとは?
では、VSEOをすることで、企業にはどんなメリットがあるのか?
ここでは、代表的な3つのメリットを挙げてみます。
❶マスメディアよりコストパフォーマンスを高くしやすい
❷SEOよりもVSEOの方が比較的難易度が低い
❸拡散させることで、2次的な効果が期待できる
❶ マスメディアよりコストパフォーマンスを高くしやすい
テレビ広告が全盛の時代、企業が自社サービスをアピールするためには、潤沢な資本が必要でした。
しかし、YouTubeなら、自分だけの『マイチャンネル』を作って、配信可能。必要なコストは、動画コンテンツの制作費用くらいです。
そこで、VSEOの考え方を取り入れて、視聴者を確保すれば、売り上げに直結するマーケティングを実践でき、費用対効果は計り知れないほど高いと言えます。
❷ SEOよりもVSEOの方が比較的難易度が低い
VSEOは、YouTubeで上位表示させるテクニック。
一方で、YouTubeの動画検索アルゴリズムには、新着記事を上位表示してくれるというありがたい機能があります。
その点で、記事コンテンツのSEOに比べると、比較的難易度が低く、VSEOの効果が出しやすいという傾向があります。
❸ 拡散させることで、2次的な効果が期待できる
VSEO対策をして、YouTubeの上位に表示させ、アクセス数を増やせば、広告効果が高まります。
YouTubeを見てくれた視聴者が、SNSでシェアしてくれたら、Twitterのように情報拡散して、2次的な広告効果が期待できるから、です。
そのためにVSEOで、動画視聴の機会を増やすことは、売り上げアップにつながるメリットがあります。
VSEOに必要な対策|2つの柱とは?
では、VSEO対策の重要なポイントは?というと2つ。
「ユーザビリティ」と「検索アルゴリズム対策」の両方にアプローチすることです。
動画のクオリティを上げるだけでなく、ユーザー視点をもって、動画を提供することが大切です。
VSEO対策の2つの柱はこちらです。
(1)YouTube動画のクオリティ
(2)YouTube動画のメタデータ(補足情報)
それぞれご紹介しましょう。
(1)YouTube動画のクオリティ
動画のクオリティは、VSEOに直結します。
VSEOを考える上では、下記7つの要素で、動画クオリティを測ります。
1. 総再生時間 | 視聴者が動画を見た時間の長さ |
2. 再生回数 | 動画が再生された回数 |
3. 平均再生率 | 平均して動画が視聴される時間の割合 |
4. 視聴者維持率 | 再生時間ごとの視聴者が動画を見続けた割合 |
5. コメント数 | 動画に対するコメントの数 |
6. シェア数 | SNSでシェアされた回数 |
7. チャンネル登録数 | YouTubeチャンネルに登録された数 |
YouTubeのアルゴリズムは「クオリティの高さ」を多くの視聴者が、動画をどこまで視聴したか?をポイントにしています。
「クオリティの高い動画」は、視聴者が、どのくらい長く視聴しているか?で判断される
ここでのポイントは、『平均再生率』と『視聴維持率』。いくら再生回数が多くてもダメです。
●平均再生時間が10%に満たないと、視聴者に有益な情報がないと判断される
●ポイントごとの再生率が表示されるので、離脱ポイントが分かりやすい
●視聴者がチャンネル自体に強い関心を持ったということ
●企業やブランドの場合は、ファン獲得につながっているということ
など、ポイントを押さえることで、自然に動画のクオリティが上がると考えて間違いありません。
(2)YouTube動画のメタデータ
メタデータとは、動画そのものというよりも、動画の補足情報です。
動画のメタデータ対策に、必要な要素が、下記6つです。
一覧表にまとめてみましたので、ご覧ください。
要素 | 概要とメリット |
1.動画タイトル | 動画タイトルは、VSEOでも重要な位置を占めます。 アピールしたいキーワードを盛り込み、動画の内容と関連したものでなければなりません。 |
2.概要欄 | YouTubeの概要欄は、動画の説明と、視聴者のアクセスビリティ(アクセスのしやすさ)を向上させる効果も持っています。 内容の説明に加え、テーマやキーワードの他、それに関連したワードも含めるとVSEOの効果も高まります。 |
3.タグ | タグとは、動画の内容やテーマに関連したキーワードのことです。 視聴者が検索する時、タグと一致すると上位に表示されやすくなります。タグにはメインキーワードだけでなく、関連したサブキーワードも加えるとより効果的です。 |
4.サムネイル | サムネイルとは、動画一覧で表示される静止画像のことを指します。 視聴者の目を引くだけでなく、サムネイルを印象付けたいイメージにすることで、どのような動画なのかをアピールできます。 |
5.字幕 | 字幕には動画の内容をより詳細に視聴者に伝えられる機能に加え、海外のユーザーにも視聴してもらえるメリットがあります。 |
6.タイムスタンプ | タイムスタンプとは、指定した時間へのリンク機能です。 説明文やコメント欄に加えることができ、視聴者が見たいパートごとにワンクリックで移動できる利便性があります。タイムスタンプには動画に目次を付ける効果もあるため、視聴者の見やすさに配慮することができます。 |
「YouTubeの検索アルゴリズム」にアプローチする近道は、キーワードの扱いが重要なポイント。
ターゲットとなる視聴者層を想定し、動画と関連した検索キーワードをタイトルや説明文に盛り込みます。
▼こちらの記事が参考になります。
タグはメインキーワードだけでなく、それに関連したサブキーワードも加えるとより効果的
サムネイルは動画を見る入口で、視聴者の関心を引くだけでなく、動画のイメージを静止画でアピールする必要もあります。
一覧表示されたとき、目を引くビジュアルが効果的。一方で強い印象を与え過ぎると、アピールしたいイメージとかけ離れ、マーケティグにおいて逆効果にもなる場合もあります。
字幕の役割は、動画に文字情報で補足できる機能に加え、海外にもアピールできるメリットがあります。
しかし、単純な自動翻訳では、音声によっては正確性を欠き、全く機能しなくなることもあるので注意が必要です。
正確な翻訳機能を取り入れることで、字幕の効果が発揮されます。
タイムスタンプを作っておくと、動画の目次機能も果たします。視聴者が関心ある部分だけを選んで見られるメリットがあり、ユーザビリティが高くなります。
VSEOを成功させる3つのポイント
企業がVSEOを成功させるためには、3つのポイントがあります。
①目的の明確化
②ひとつの動画に情報を詰め込み過ぎない
③視聴後に取ってほしい行動を促す
①目的の明確化
VSEOと動画制作において、目的の明確化は全ての源泉になります。
●動画を見た視聴者にどのような行動をとって欲しいか
●視聴者にどのようなメッセージを伝えたいか
目的が明確になれば、キーワードの選定も正確になります。
結果的に、VSEO対策がスムーズかつ効果的です。
逆に、目的が不明確であると、VSEOに期待する成果も得られません。
②ひとつの動画に情報を詰め込み過ぎない
YouTubeにおいて、再生時間は短い方が有利です。
もちろんジャンルにもよります。が、やはり1時間以上の動画は避けられやすいです。
長い動画には、タイムスタンプを入れてユーザビリティを上げるのがオススメ
それ以上に問題なのは、短い再生時間に、情報を詰め込み過ぎること。
特に短い動画は、テーマやメッセージを絞ることが重要です。
逆に、情報量が絞れない場合には、3部構成にするなど、視聴者がアクセスしやすい工夫をしましょう。
③視聴後に取ってほしい行動を促す
企業のYouTubeは、動画の最後に視聴者に取って欲しい行動を促すCTA(コールトゥアクション)を加えると効果的。
●企業や商品サイトのリンクを置く
●いますぐチェックなどのメッセージを工夫
●チャンネル登録を促すメッセージ
●グッドボタンを促すメッセージ
動画の目的に従って、視聴者にとって欲しい行動を明確にしましょう。
VSEOを行った企業の成功事例
ここでは、具体的な企業のVSEOの取り組みと成功例をご紹介します。
❶ GoPro
❷ YAMAHA ぷりんと楽譜
❸ジャパネットグループ
❶ GoPro
GoProは一般的なカメラにない、臨場感や躍動感を捉えられる特別な製品です。
アップロードされている映像は、誰が見ても引き込まれるような素晴らしいクオリティ。
それを可能にするGoProの製品に興味が出るのは当然で、VSEOの効果が出ている好例です。
❷ YAMAHA ぷりんと楽譜
「ぷりんと楽譜」は、YAMAHAの1曲から購入できる楽譜販売サービスです。YouTubeでは、実際に「ぷりんと楽譜」を使ったヒットソングのピアノ演奏動画を公開しています。
動画をただ見るだけでも楽しいですし、今まで興味のなかったユーザーにもアピールできるなど、潜在的な需要を喚起することにも成功しています。
概要欄に「ぷりんと楽譜」の販売サイトリンクをつけておくことで、動画視聴後の購買活動を促している点もVSEOの効果が見て取れます。
❸ジャパネットグループ
「ジャパネットグループ」のYouTube新卒採用動画の注目すべき点は、一本の動画にまとめるのではなく、カテゴリー別に分けて短く簡潔な動画にして、ユーザーに提供している点です。
グループ企業の場合、たくさんの部署があります。
それぞれの部署ごとに社員のインタビューを載せることで、ユーザーにもわかりやすい動画構成になっている点が、VSEO的にも効果が高い制作方法と言えます。
VSEO対策を行う際の注意点
ここでは、VSEOを行う際には、次の3つの注意点があります。
①VSEOには専門的知識が必要
②動画制作とVSEOを自社で内製化するのは難しい
③正しいVSEOでなければコストが無駄になる
① VSEOには専門的知識が必要
お伝えした通り、VSEOの2本柱は下記の2つです。
(1)YouTube動画のクオリティ
(2)YouTube動画のメタデータ
それぞれにいくつもの項目があるため、ひとりで全てをこなすのは難しいでしょう。
もし、自社に適任者がいない場合には、専門家を雇うことをお勧めします。
② 動画制作とVSEOを自社で内製化するのは難しい
VSEOと動画制作は、全く別物。
動画制作自体も自社で内製化するには難しいですが、これにVSEOも加わるとさらに難易度は高くなります。
動画制作は、VSEOを考慮しながら行われるため、両方を内製で成功させるのは、難しいといえます。
③ 正しいVSEOでなければコストが無駄になる
ゼロからスタートして、VSEOで、結果を出すまでに、試行錯誤を繰り返す必要があります。
そして、最終的に納得の行く結果が出すまでには、ある程度の時間がかかります。
仮にうまく行かなかった場合、それまでのコストが無駄になってしまう場合もあることを念頭に置いておきましょう。
VSEO対策を外注するときに、依頼先を選ぶポイント
もちろん自社でVSEOをおこなえるだけの人材が確保できていればいいですが、そうもいかない場合もあります。
そんなときは、外注する必要があります。
ここでは、VSEOを外注する際の依頼先を選ぶポイントについて、ご紹介します。
❶ 映像制作の専門家を選ぶ
❷ VSEOに自信があり実績をアピールしている業者がおすすめ
❶ 映像制作の専門家を選ぶ
動画クオリティを上げるために、依頼先として適切なのは、映像制作のプロ集団。
テレビ番組などの制作実績が豊富な映像制作会社や、マーケティングに特化した会社がおすすめです。
最近では、VSEOに精通したYouTube向けの動画制作とVSEOがセットでパッケージ化している会社もあります。
❷ VSEOに自信があり実績をアピールしている業者がおすすめ
依頼先選びで特に重要な点は、VSEOの実績をしっかりアピールしている会社であるか?です。
一般的な動画制作、WEBマーケティグやSEOの実績ではなく、VSEOの実績がアピールされているかを確認してください。
YouTubeやSNSでの動画の定期配信や、制作代行もカバーしている映像制作会社がおすすです。
VSEOとは?まとめ
VSEOについて、まとめると
① 動画コンテンツでのマーケティグ
② 動画コンテンツの普及
③ 市場が成熟していない今がチャンス
認知度を高めるフェーズから、直接的な商品販売するフェーズまで、幅広くサポートできる
競合他社が少ない今こそ、企業が積極的に参入すべき、大きなチャンス。
❶マスメディアよりコストパフォーマンスを高くしやすい
❷SEOよりもVSEOの方が比較的難易度が低い
❸拡散させることで、2次的な効果が期待できる
(1)YouTube動画のクオリティ
(2)YouTube動画のメタデータ
1. 総再生時間 | 視聴者が動画を見た時間の長さ |
2. 再生回数 | 動画が再生された回数 |
3. 平均再生率 | 平均して動画が視聴される時間の割合 |
4. 視聴者維持率 | 再生時間ごとの視聴者が動画を見続けた割合 |
5. コメント数 | 動画に対するコメントの数 |
6. シェア数 | SNSでシェアされた回数 |
7. チャンネル登録数 | YouTubeチャンネルに登録された数 |
要素 | 概要とメリット |
1.動画タイトル | 動画タイトルは、VSEOでも重要な位置を占めます。 アピールしたいキーワードを盛り込み、動画の内容と関連したものでなければなりません。 |
2.概要欄 | YouTubeの概要欄は、動画の説明と、視聴者のアクセスビリティ(アクセスのしやすさ)を向上させる効果も持っています。 内容の説明に加え、テーマやキーワードの他、それに関連したワードも含めるとVSEOの効果も高まります。 |
3.タグ | タグとは、動画の内容やテーマに関連したキーワードのことです。 視聴者が検索する時、タグと一致すると上位に表示されやすくなります。タグにはメインキーワードだけでなく、関連したサブキーワードも加えるとより効果的です。 |
4.サムネイル | サムネイルとは、動画一覧で表示される静止画像のことを指します。 視聴者の目を引くだけでなく、サムネイルを印象付けたいイメージにすることで、どのような動画なのかをアピールできます。 |
5.字幕 | 字幕には動画の内容をより詳細に視聴者に伝えられる機能に加え、海外のユーザーにも視聴してもらえるメリットがあります。 |
6.タイムスタンプ | タイムスタンプとは、指定した時間へのリンク機能です。 説明文やコメント欄に加えることができ、視聴者が見たいパートごとにワンクリックで移動できる利便性があります。タイムスタンプには動画に目次を付ける効果もあるため、視聴者の見やすさに配慮することができます。 |
①目的の明確化
②ひとつの動画に情報を詰め込み過ぎない
③視聴後に取ってほしい行動を促す
❶ GoPro
❷ YAMAHA ぷりんと楽譜
❸ジャパネットグループ
①VSEOには専門的知識が必要
②動画制作とVSEOを自社で内製化するのは難しい
③正しいVSEOでなければコストが無駄になる
❶ 映像制作の専門家を選ぶ
❷ VSEOに自信があり実績をアピールしている業者がおすすめ
でした。
今回も最後まで読んでいただいて、ありがとうございます!