インデザインは、雑誌や書籍、パンフレットなどを作る際に使うソフトです。(通称インデ)。Adobeのなかでは、イラレやフォトショと同じジャンルの“DTP”ソフトです。
イラレやフォトショを使っているユーザーさんは多いです。がのに、「インデザインは使ったことがない」って人が、たくさんいます。
その理由は、ページ物の雑誌作りに特化したソフトだから。そのため、出版系のスタッフでないと使う機会が少ないから、です。
でも、このInDesign。とっても便利で使い勝手の良いデザインソフトでもあるんです。
そこで、今回は、
今回の記事で分かること
- インデザインの魅力
- 使い方やメリット
- 安く購入する方法
をお伝えする記事です。どうぞ最後までご高覧ください。
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1. インデザインとは?

インデザインは、Adobe CCに含まれる、DTP向けデザインソフトです。
Desktop Publishing(デスクトップパブリッシング)の略。机上のパソコンで、印刷に関連するすべての業務をおこなうこと。机上出版とか、卓上出版とか呼ばれます。
インデザインは、DTPのなかで、特に“ページもの”を扱います。たとえば、カタログ、パンフレットや雑誌など、ページ数が多い印刷物です。
インデザインは、ページものデータを、印刷工程に入稿するためのデータ作成。に適したソフトです。
①インデザインにできることとメリット
では、インデザインは、具体的にどんなができるのか?というと下記の通りです。
・テキスト、表、画像などの配置
・ページ番号(ノンブル)の一括設定
・複数ページのDTPのレイアウト
インデザインは、テキスト。表や図形。画像などを、簡単な操作で複数ページに一括配置できます。
一括配置を可能にするのは、インデザイン特有の「マスターページ」という機能。マスターページを基本のレイアウトデザインとして作ります。そして、それを他のページにも適用することができます。
また、インデザインでは、ページ番号(ノンブル)の設定が便利です。ページ番号(ノンブル)は、1ページずつ手作業で打ち込むのは、大変です。多くの時間を浪費させられてきました。
Microsoftワードや、パワポイントには、普通についている機能です。が、意外とDTPソフトには、なかったのです。
でも、インデザインなら、ページ番号設定は自動的。長文テキストも、インデザインなら、自動で複数ページにレイアウトしてくれます。
IllustratorやPhotoshopとの違い
DTPソフトの代表選手『Illustrator』。『Photoshop』。『InDesign』の得意分野はそれぞれ、次の通り。
ソフト名 | 得意分野 |
---|---|
InDesign | 頁デザイン&レイアウト |
Photoshop | 写真の色調補正&合成 |
Illustrator | 一枚ものデザイン |
イラストレーターやフォトショップ。こちらは、単一ページのイラストや画像などのデザインが得意。
とくにイラレは、複数ページの使用は、想定されていません。そのため、ページ番号(ノンブル)の設定はできません。なので、長文テキストの扱いには、不向きです。
このように、AdobeのDTP系デザインアプリは、それぞれ得意分野が違います。なので、よくある流れは、イラストレーターやフォトショップでデザインする。→それをインデザインで冊子にする。といった使い方です。
>> ワークフローを効率化|インデザイン(Adobe公式サイト)
インデザインの基本操作❶立ち上げ

ここでは、インデザインの具体的な使い方をご紹介します。
DTP以前の印刷工程を記載しますので、比較すると、どれだけ効率化されたか?がわかると思います。
参考資料:以前の印刷関連の業務は?
- デザイン(手書き)→
- 写植(文字作り)→
- 版下フィニッシュ(手書きのデザインに写植を貼り込む)→
- カメラで撮る(フィルム化)→
- レタッチ(文字と写真をデザインに合わせた印刷用フィルムにする)→
- 焼き付け(フィルムを印刷版に焼き付ける)→
- 印刷(印刷機で印刷)
という流れでした。
このうち①〜⑤までが、全部、パソコンで完結できるようになりました。そのため、机上出版という意味で、DTPと呼ばれるようになっています。
そして⑥の焼き付けの作業は、CTPに変化しました。(コンピューターtoプレート=ダイレクト刷版)。さらに、かろうじて⑦は残っている状態です。
が、印刷も、小部数ならオンデマンド印刷になっています。印刷工程でもデジタル化は、確実に進んでいます。
では、InDesignなどで、デジタル化された工程を見ていきましょう。
新規ファイルを作成

Adobe InDesignを起動したら、画面左から「新規ファイル」をクリックしてください。
次に、画面下部のデザインのプリセットから作業サイズを決めます。デフォルトでは、『A4』『iPad Pro』『1920 Web』『その他』が表示されています。
これ以外のサイズは、その他をクリックして、サイズを入力します。

確認画面が出たら、確認してOKします。
ワークスペースの機能

インデザインのワークスペースは中央にページがあります。
そして、右にプロパティパネル、左にツールバーが配置されています。この構成は、IllustratorやPhotoshopといった他のAdobeデザインアプリと共通です。
プロパティでは、ページ内で選択された各オブジェクトの状況や設定が表示され、自由に変更や編集が行えます。
ツールバーには、テキスト入力といった編集に必要な機能がまとまっています。必要な時はツールバーでクリックして選択して持ち替えられ、画面を切り替えることなく作業を進められます。
親ページ(マスターページ)

「マスターページ」は、インデザインの特徴的な機能です。インデザインは、複数ページを同時に編集できる点がメリットです。
画面左側のプロパティ画面の『ページ』からおこないます。
右上の『三』をクリックして、ドロップダウンメニューから、新規親ページを選択します。

同時に、冊子や書籍などのレイアウト時には、便利な一括操作もできます。
マスターページのデザインを基本にし、それを全てのページに適用できます。

これが、IllustratorやPhotoshopとの大きな違いでもあります。
インデザインの基本操作❷ ページ(ノンブル)のつけ方
次にページにノンブルをつける方法です。
親ページを開く

プロパティパネルの「ページ」から「A-親ページ」のページアイコンをクリック
テキストツールにする

親ページが表示され、ツールバーから「テキストツール(Tのアイコン)」に持ち替える
選択範囲を作る

ページ番号(ノンブル)を付けたい箇所に選択範囲を作る
ページ番号をクリック

メニューバーの「書式」から「特殊文字を挿入」、「マーカー」と進み「現在のページ番号」をクリックすると選択位置に「A」という文字が記入される。

親ページで、この操作をすることで、複数ページに自動的にページ番号(ノンブル)が設定されます。
注意点
見開きのページの両側に配置したい場合。そのさいは、ページ番号(ノンブル)を入力した選択箇所を「Ctrl+Shift(MacはOption+Shift)」を押します。そして、そのままドラッグすると左右対称にコピーされます。
ページ番号(ノンブル)が正確に設定されたか?を確認するには、再びプロパティパネルの「ページ」を見てください。
この方法以外にも、このパネルの下部にある「ページを挿入」のアイコンからもページ番号(ノンブル)を付ける操作ができます。
インデザインの基本操作❸ ルビ(ふりがな)入力方法
さらに、インデザインの基本操作のひとつ。ルビ(ふりがな)の振り方です。
その入力方法をご紹介します。こちらも写真多めでいきますね。
ルビを振る文字を選択

入力した文字を右クリックして選択する
右クリックで画面を表示

「ルビ」から「ルビの位置と間隔...」を選ぶ
ルビパネルで指定

ルビパネルが表示されるので、空欄にルビ(ふりがな)を入力して、揃い方なども指定して「OK」をクリック
はみ出す時は?

フォントサイズなどを調整して整える

インデザインの基本操作❹ 写真をレイアウトする
次に、インデザインで写真をレイアウトします。
フレームツールで枠を作る

フレームツールでページに枠を作る
画像を貼り付ける

そこに画像をドラッグ&ドロップすればOK。コピー&ペーストでも同じです。
注意点
枠に複数貼り付けたい場合は、オブジェクトのグループ化が必要です。
インデザインでのPDF書き出しのやり方
それでは、次にインデザインのデータをPDFに書き出してみましょう。
こちらも順番にご紹介します。
ブックの場合は
まず、ブックの場合。プロパティパネルの「ブック」右横のパネルメニューから「ブックをPDFに書き出し」を選択する
ブック内個別ファイルの場合
さらに、ブック内の個別ファイルの場合。ブックパネルで対象ファイルを選択した状態でパネルメニューから「選択したドキュメントをPDFに書き出し」をクリックする
「インタラクティブ」では、ハイパーリンクといったインタラクティブ要素を維持したままで、PDFに書き出しされますが、「プリント」ではハイパーリンクなどは無視されて書き出しされます。
インデザインを安く購入する方法

最後は、インデザインを安く買う方法について解説します。
インデザインに買い切り版はある?

インデザインをできるだけ安く買いたい時、買い切り版を探しますよね?
でも、中古のAdobe InDesignがあったとしても注意が必要です。
が、現在では、Adobeのサポートも終了しています。また、中古で購入したとしてもインストールできなかったり正常に動作しません。
Adobe InDesign CS6 WINDOWS版
インデザインには以前、買い切り型のCS6 WINDOWS版がありました。
でも、現在では、インデザインにも買い切り型はありません。すべて、サブスクリプション型のAdobeCCのみとなっています。
なので、これからインデザインを購入する場合。その際には、コンプリートプラン、または単体プランでの購入になります。
インデザインを買うならアカデミック版がおすすめな理由
でも、どうせ買うなら、安く買いたいですよね?それならアカデミック版(学生プラン)がおすすめです。
■インデザインのプラン別料金
インデザイン購入プランは3通り | 年契約 一括払い | 年契約 月払い | 月契約 月払い |
コンプリートプラン | 86,880円 | 7,780円 | 12,380円 |
単体プラン | 34,680円 | 3,280円 | 4,980円 |
学生・教職員プラン | 26,162円 | 2,178円 | -- |
スクールパートナーのアカデミック版 | 68,880円 | -- | -- |
インデザインのみ必要な場合は、単体プランで月額料金3,280円です。
でも、Adobeソフトは、ほかのソフトと組み合わせると、機能がより充実します。

インデザインだけじゃダメかな?

DTPで使うなら、イラレとフォトショもあった方が便利ですよ
Adobeソフトを全て使えるコンプリートプラン。こちらは、公式サイトなら7,780円(年契約月払い)です。
でも、スクールパートナーのアカデミック版というものがあります。こちらなら、同じ内容で、年額68,880円で購入可能です。(一括払いのみ|月々換算5,733円)。
Adobeのアカデミック版とは、プラチナパートナー制度での購入です。日本にはプラチナパートナーは3校のみ。そこで、通信講座に申し込むことで、Adobe CCが正規の値段よりも安く購入できます。
なので、インデザインも、安く買いたいなら、アカデミック版(学生プラン)一択です。
関連記事
インデザインの評判は?
この章では、インデザインを使っている人のレビューをご紹介します。X(旧Twitter)からピックアップしてみました。参考にしてみてください。
新刊全体のレイアウト完了した―!!
— さがの (@Mbabylon2020) January 25, 2022
後は本文を脱稿してInDesignに流し込むだけまで作ったぞー!!
…まぁ、その文章流し込むまで、ページ数が決まらないんですけどね…😀
表紙と共に中身もゴリゴリのゴシックでレイアウト出来ました…本づくりはこれだから楽しくて辞められない😋
InDesignが楽すぎて8ページのパンフレットすら「インデでやらせてくれ〜っ!」て気持ちになる😂
— shiomi nonaka|DTP・グラフィックデザイナー (@nonaka_shiomi) January 26, 2022
InDesignをお試しで触ってみてる
— karayuu (@MCkarayuu) January 27, 2022
表紙作るのだけで5時間ぐらいかかった()
凝りすぎたかもww
InDesignとは?使い方を詳しく紹介・まとめ

この記事では、インデザインの基本操作を中心に紹介しました。
インデザインは、イラレやフォトショップとは、かなり用途の違うソフトです。雑誌や書籍、パンフレットなどのデザインに特化したツールです。最初は難しく感じるかもしれません。が、親ページやフレームツールを使えば、効率よくレイアウトが作れます。
今回はそのなかから、
- ページ番号の設定
- ルビの入力
- 写真のレイアウト
- PDFの書き出し
をご紹介しました。
また、インデザインを安く購入する方法も紹介しました。特に、アカデミック版を利用すると、コストを抑えられるのでおすすめです。
最後に、インデザインの評判についても触れました。メリット・デメリットを知り、自分に合ったツールかどうか判断することが大切です。
インデザインを学びたい方に、この記事が役立てば嬉しいです。ぜひ実際に触って、インデザインの魅力を体験してみてください!
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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