EnvatoMarketとは？elementsとの違いは？メリットや料金も調査

EnvatoMarketは、どんな素材サイト？自分の案件に本当に使えるの？

実際、素材サイトは数が多くて、どこを選べばいいか迷ってしまいます。そして、コストやライセンスも不安です

そこで、今回の記事では、

など、「EnvatoMarket」を実務目線で整理しました。

迷いを最短で解消したい方は、ぜひ最後まで読んでください。

１. EnvatoMarketとは？

EnvatoMarketは、世界中のクリエイターが素材を販売・購入できる巨大オンラインマーケットです。

映像、音楽、写真、デザインテンプレートなど、多種多様なデジタル素材が揃っています。

日本では知名度はまだ低めです。が、素材の単品購入に特化しており、必要なものだけを選んで買えるのが特徴です。

① EnvatoMarketの概要と役割

EnvatoMarketは、オーストラリア発のデジタル素材販売プラットフォームです。

世界中のクリエイターが、自作の映像テンプレートや音楽、写真、コードなどを販売しています。

そして購入者は、単品で必要な素材だけを選んで購入できます。定額制の素材サービスと違い、使わない素材にお金を払う必要がありません。

正直、海外サイトなので英語表記が多く、最初は戸惑う人も多いです。

しかし、登録や購入手順はシンプルで、慣れれば問題ありません。

動画編集やWeb制作者にとって、時短・品質向上のための強力なツールです。

② 提供される主な素材カテゴリ

EnvatoMarketの強みは、そのカテゴリの幅広さです。

動画系ならAfter EffectsやPremiere Proのテンプレート、モーショングラフィックス素材が豊富です。音楽や効果音も商用利用可能なものが多く、YouTubeや広告制作に最適です。グラフィック分野では、アイコンセット、UIキット、名刺デザイン、プレゼン資料など幅広いジャンルがあります。また、WordPressテーマやプラグイン、PHPスクリプトといったコード系も取り扱っています。

カテゴリ	主な内容例
映像・アニメーション	AEテンプレ、Premiereテンプレ、ストック動画
音楽・効果音	BGM、ジングル、効果音
写真・画像	商用利用OKのストックフォト
グラフィック	ロゴ、アイコン、UI、プレゼン資料
Webテンプレート	WordPressテーマ、HTMLテンプレ
コード・プラグイン	PHPスクリプト、JSプラグイン
3Dモデル	オブジェクト、背景、レンダリング素材

上記の表内で、素材種類の項目（）内が、各カテゴリーの名前。

EnvatoMarketのトップページでカテゴリーのタブを選択すると、右端が「themeforest」などの名称に切り替わります。

③ 他の素材サイトとの大きな違い

EnvatoMarketは、ShutterstockやAdobe Stockといった定額型ストックサービスとは購入モデルが異なります。

最大の違いは、単品購入が基本という点です。

必要な素材だけをその都度購入できるため、予算を抑えやすいです。また、取り扱いジャンルの幅も非常に広く、映像からプログラムコードまで一つのサイトで揃います。

ただし、定額で大量に使いたい場合はEnvato Elementsの方が割安になることもあります。

２. EnvatoMarketとElements｜違いと選び方

EnvatoMarketとEnvato Elementsは、同じEnvato社が運営する素材サービスです。

しかし購入方法や料金体系がまったく違います。どちらを選ぶかで、コストや使い勝手が大きく変わります。

ここでは、両者の違いを整理し、自分に合った選び方を解説します。

① 購入モデルの違い（単品購入 vs 定額制）

EnvatoMarketは単品購入型です。

欲しい素材だけを1回ごとに購入します。使わない素材にお金を払わないので無駄がありません。

一方、Envato（旧：Elements）は、月額または年額の定額制です。契約期間中は、登録されているすべての素材がダウンロードし放題です。

本音を言うと、素材を大量に使うならElementsが圧倒的にお得です。逆に、月に数点しか使わないならMarketのほうがコスパは良いです。

購入モデルの違いは、利用頻度によってメリット・デメリットが逆転します。

② 料金・素材数・利用範囲の比較

両サービスは料金だけでなく、素材の種類や利用条件も異なります。以下に比較表をまとめます。

項目	EnvatoMarket	Envato Elements
購入方法	単品購入	定額制
料金例	$5〜$60程度/素材	月額$16.50〜（年契約）
素材数	約800万点（販売中）	約1,600万点以上
利用期間	購入後は無期限	契約中のみ新規利用可能
主な対象者	必要な時だけ買う人	毎月大量に使う人
ライセンス	素材ごとに個別発行	ダウンロードごとに発行

Elementsは数の多さとダウンロード自由度で勝ります。

ただし、契約終了後は新規利用できない制限があります。Marketはその点、購入した素材は永続的に使えます。

③ どちらを選ぶべきかの判断基準

判断はシンプルです。素材を毎月10点以上使うならElements、それ以下ならMarketです。

定額制は使わない月も料金が発生するため、利用頻度が低い人には損になります。また、Marketは一点一点が高品質で、レビューや評価を見て選びやすいです。

一方、Elementsは一括ダウンロードできる分、不要な素材も増えがちです。

長期プロジェクトや大規模制作はElements｜単発案件やスポット利用はMarketと使い分けるのがベスト。

３. EnvatoMarketの利用方法

EnvatoMarketは海外サイトですが、利用手順はシンプルです。

英語表記が多いので最初は戸惑いますが、一度流れを覚えればスムーズに素材を購入できます。

ここでは、登録から購入までの基本的な流れを解説します。

① 会員登録とアカウント設定

まずは公式サイトにアクセスし、右上の「Sign Up」から会員登録します。

必要情報は名前、メールアドレス、ユーザー名、パスワードです。登録後、メール認証を行えばアカウントが有効になります。

その後、支払い方法を設定します。

クレジットカードやPayPalが利用可能です。

② 素材検索とフィルタリングのコツ

素材を探すには、トップページの検索バーにキーワードを入力します。

カテゴリーを選択してから検索すると、無駄な結果が減ります。

さらに「Sort by」機能を使い、人気順や新着順に並び替えると効率的です。価格帯やファイル形式で絞り込みも可能です。

正直、素材数が膨大なので、最初は目移りします。しかし、プレビュー機能が充実しているので、購入前に質感や動作を確認できます。経験的に、評価が高くレビュー数が多い素材は失敗が少ないです。

また、同じ作者の他作品もチェックすると、デザインテイストの統一が図れます。

③ 購入からダウンロードまでの流れ

欲しい素材が決まったら、商品ページで「Buy Now」をクリックします。

カートを使わず即購入も可能です。

支払い後、ダウンロードページに移動し、ZIP形式のファイルを取得します。その中には素材データとライセンス証明書が含まれます。この証明書は後から商用利用の証明として必要になることがあるため、必ず保管してください。

海外サイトですが、決済はセキュリティがしっかりしており、安全性は高いです。

ただし、為替レートの変動で料金が上下する点には注意が必要です。

４. EnvatoMarketの商用利用とライセンスは？

EnvatoMarketの素材は、商用利用可能。

仕事でクリエイティブ制作されている方も、その点、安心して使えます。

が、素材を商用利用する場合、ライセンスの取り扱いに注意点があります。

こちらも一つずつ見ていきましょう。

① EnvatoMarketのライセンスは”ロイヤリティーフリー”

EnvatoMarketの素材はロイヤリティフリーです。

そのため、追加の使用料はかかりません。ですが、著作権フリーではありません。使える範囲はライセンスで決まります。

ここが難しいポイントです。

基本は「1エンドプロダクトにつき1ライセンス」。

つまり無制限の使い回しはできません。まずはこの原則を押さえましょう。

② カテゴリ別に異なるライセンス

ライセンスは、数種類に分かれていますが、カテゴリによって異なります。

ここでは、下記の表にまとめてみました。

カテゴリ	ライセンス体系	補足
テーマ / コード / グラフィック / 動画テンプレ / 3D	Standard：Regular / Extended	どちらも原則“1エンドプロダクト”。有料配布や有料アクセスならExtended検討。(EnvatoMarket Help Center)
音楽（AudioJungle）	5種（Standard / Broadcast 1M / Mass Reproduction / Broadcast 10M / Broadcast & Film）	露出規模・配布形態で選択。(audiojungle.net)
効果音（SFX）	Single-Use / Multi-Use	複数作品で使うならMulti-Use。(themeforest.net)
写真（PhotoDune）	Regular / Extended	Regularでも複数エンドプロダクト可（総複製上限あり）。Extendedはより広範。(themeforest.net, codecanyon.net)

③ Regular LicenseとExtended Licenseの違い

Standardライセンスには、２種類あると書きました。

それが「Regular License」と「Extended License」です。

Standardライセンス→２つのライセンスがある

その違いは、下記の通りです。

つまり、無料で視聴・利用できる成果物なら多くはRegularで足ります。

一方で、販売・有料アクセス・テレビ放送などの対価が絡むならExtendedが必要です。

どちらも原則は１エンドプロダクトです。オンデマンド商品など一部用途は追加制限があります。

どちらにするか？迷ったら「無料か有料か」「再配布を伴うか」でまず判断しましょう。

④ 商用利用は作品ごとにライセンス取得が必要

EnvatoMarketの素材を商用利用する際は、作品ごとにライセンス取得が必要です。

なぜなら、案件が変われば再ライセンスだから、です。

たとえば、動画Aと動画Bは別物です。同じ素材でも、それぞれライセンスが必要です。一方、同じ完成動画をYouTubeと自社サイトに載せるのは同一成果物の配布です。

この場合は追加ライセンスは不要です。

ルールはシンプル。成果物が変わったら再購入、です。

⑤ ItemとEnd Productの違い

EnvatoMarketでは、素材を「Item」、素材を使用して製作された作品を「End Product（最終製品）」と表現します。

例えば、EnvatoMarketの動画素材（Item）を使って作られた動画が「End Product」です。

「Regular License」と「Extended License」、どちらのライセンスも、このEnd Product（製品）でお金を稼ぐのを目的としているのか？で選択します。

⑥ ライセンスは複数作品に使い回しできない

EnvatoMarketの素材を使った商用利用では、１つのEnd Productに、１つのライセンスが必要。

なので、Standardライセンスの「Regular License」と「Extended License」も同様です。

EnvatoMarketで、同じ素材を複数作品で使いたい場合は、毎回ライセンス取得する必要がある

⑦ ライセンスを使い回せる例外もある

例外的に、EnvatoMarketはシリーズ作品でのライセンスの使い回しを許可しています。

たとえば、同一シリーズ内で、最初の公開から１年以内・最大52エピソードまでは単一ライセンスで対応可です。

もちろん、それを超える場合は追加ライセンスが必要です。

また、SFXはMulti-Useなら複数作品で利用可能です。写真（PhotoDune Regular）は、複数エンドプロダクトでの利用が許可されます。

が、総複製上限（例：50万部）など条件があります。下の表にまとめてみました。

例外パターン	可能範囲	主な条件
シリーズ （音楽/テンプレ等）	1ライセンスで複数回	1年以内・最大52本。超過は追加ライセンス。
SFX：Multi-Use	複数エンドプロダクト可	用途に合う“Multi-Use”を選ぶ。
写真 （PhotoDune Regular）	複数エンドプロダクト可	総複製上限あり。物販はExtended等を検討。

５. EnvatoMarketを使うメリットと注意点

EnvatoMarketは、プロから個人まで幅広いユーザーに支持される素材サイトです。

しかし、良い面ばかりではなく、利用にはいくつかの注意点もあります。

この章では、実際に使って感じるメリットと、注意しておくべきポイントを本音で解説します。

① 素材の質・量・バリエーションの豊富さ

素材の種類	EnvatoMarket	envato elements
動画	約475万点	約374万点
WordPress関連	約11,000点	約2,500点
写真	約690万点	約690万点
音楽・効果音・BGM	約180万点	約75万点

最大のメリットは、素材の数とジャンルの広さです。

映像、音楽、写真、グラフィック、コードまで、一つのサイトでほぼ全ジャンルをカバーできます。

特に海外クリエイターの作品が多く、日本国内では見つからない独創的なデザインやサウンドに出会えます。数百万点以上の中から選べるので、ほぼ必ず希望に合う素材が見つかります。

② コストパフォーマンスと投資対効果

単品購入型なので、必要な素材だけを買えばムダがありません。

価格は数ドルから数十ドルと幅がありますが、プロが1日かけて作るクオリティのものを数ドルで入手できるのは非常にお得です。

たとえば、動画テンプレートを自作すると数時間〜数日かかりますが、EnvatoMarketなら即購入・即使用できます。結果として制作時間が短縮され、納品スピードも向上します。

複数案件で同じ素材を使えないルールはやや不便です。しかし、その制約を踏まえても投資効果は十分高いといえます。

③ 購入前に知っておくべきリスクと対策

注意点としては、海外サイトならではの言語・通貨の壁があります。

すべて英語表記で、価格は米ドルです。為替の変動によっては、購入額が予想より高くなることもあります。

また、素材によっては古い形式や非対応のソフトが必要な場合があり、ダウンロード後に使えないケースもあります。

対策としては、購入前に対応ソフトやバージョンを必ず確認することです。さらに、著作権関連のトラブル回避のため、ライセンス証明書は必ず保管しましょう。

６. EnvatoMarketを活用して成果を上げるコツ

EnvatoMarketは、ただ素材を買うだけでなく、使い方次第で成果が大きく変わります。

効率的に探し、プロジェクトに最適化し、継続的に活用することで、制作の質とスピードを同時に向上できます。

この章では、実務で効果を最大化するためのコツを解説します。

① 必要な素材を素早く見つける方法

素材数が膨大なため、検索精度が成果を左右します。

まず、キーワードはできるだけ具体的に入力します。たとえば「video template」ではなく「After Effects intro template」とすることで、結果が絞り込まれます。

さらにカテゴリーや価格帯、評価順などのフィルターを併用すると、無駄な検索時間を減らせます。

② プロジェクトに最適化する活用事例

購入した素材は、そのまま使うよりも、自分のプロジェクトに合わせてカスタマイズする方が効果的です。

たとえば、映像テンプレートは配色やフォントをブランドカラーに合わせることで、完成度が格段に上がります。

音楽素材も、尺をカットしたりループ処理するだけで使いやすくなります。

③ 継続的な利用で得られる長期的メリット

EnvatoMarketを継続的に使うと、制作環境そのものが変わります。

必要な素材を外部から補うことで、自分やチームの作業時間をコア業務に集中できます。

さらに、良い素材を使うことで作品の品質が安定し、新規顧客やリピーターの獲得にもつながります。

７. EnvatoMarketとは？まとめ

ここまで読んでいただきありがとうございます。

EnvatoMarketは、必要な素材だけを素早く入手できるのが強みです。いっぽうで、頻繁に大量ダウンロードするならElementsが有利です。まずは自分の利用頻度と案件タイプを基準に選びましょう。

購入前は、対応ソフト・バージョン・ライセンス範囲を必ず確認してください。プレビューとレビューを見れば、品質のブレも避けられます。

小さな手間ですが、結果的にコストも時間も節約できます。とりあえず、ひとつ試してみる。そこから制作効率は着実に変わります。

>> Envato Elements（エンバトエレメンツ）のメリット・デメリット｜商用利用４つの注意点

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今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました！

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