Lightroomフィルム風プリセット|おすすめ18選

Lightroomフィルム風プリセット|おすすめ20選

Lightroomで「フィルム風」な写真ってどうやって作るの?プリセットで本当に再現できるの?

レトロな雰囲気や独特の色味が魅力のフィルム風写真編集に挑戦しませんか?

でも、「どのプリセットが良いの?」「編集って難しいのでは?」「無料でも使えるの?」と不安や疑問も多いはずです。

そこで、今回の記事では、

この記事で分かること

  • フィルム風プリセットとは何か?どんな雰囲気が出せるのか?
  • Lightroomでの編集ステップと色調整のコツ
  • 無料&有料おすすめプリセットサイト18選と導入方法
  • ビフォーアフター事例から分かる効果的な使い方

など、「Lightroomでフィルム風に仕上げる方法」をわかりやすく解説します。

プリセット選びに迷っている方や、表現にこだわりたい方に向け。実例と具体策を交えて丁寧にご紹介します。

ぜひ最後まで読んで、あなただけの“フィルムらしさ”を手に入れてください。

ワイラボ編集長
ワイラボ編集長

執筆者

この記事は、動画制作・デザインを手がける統合クリエイティブスタジオ|ワイラボの代表が執筆しています。普段は企画やディレクションの立場から、現場チームと連携して、デザインディレクション、イラスト制作、映像制作に関わっており、その経験から得た視点で、分かりやすさを心がけてお伝えします。

目次

1. Lightroomフィルム風プリセットおすすめ18選|一覧

Lightroomで使える無料・有料プリセットを合計18選。

ポートレート・風景・ヴィンテージ風など、配布サイトまで一挙にまとめました。

① フィルム・シミュレーション系

❶ Budget 35mm 800【35mmフィルム風】
❷ Abandoned Industry【ヴィンテージ・廃墟感】
❸ Split Toning【モノクロ・セピア調】
❹ Warm Orange Fog【幻想的なオレンジトーン】
❺ Lens Flare【光源効果を追加】
❻ Saturated Landscape 100【淡いヴィンテージ風景】

② ウェディング系(柔らか・ナチュラル系)

❼ Color Cream Wash【暖かみのある肌色】
❽ Muted Natural【柔らかヴィンテージ風】
❾ Lightroom Presets by Greater than Gatsby【ウェディング&ポートレート対応】

③ ポートレート系

❿ Portrait Film【ナチュラル肌トーン】
⓫ Dark Drama(または Dark & Moody)【ドラマチック加工】
⓬ Blue Sky Dream【鮮やかなロケーションポートレート】

④ 風景写真系

⓭ Free Autumn Landscape Lightroom Preset【秋の紅葉専用】

⑤ プリセット配布サイト

⓮ Speckyboy【無料アナログ系まとめ】
⓯ Presetpro.com【Kodak・Fujifilm・Polaroid系】
⓰ Freepresets.com【公式配布/導入が簡単】
⓱ Really Nice Images(RNI)【フィルム再現の定番】
⓲ Mastin Labs・VSCO【有名ブランド】

1ー① フィルム・シミュレーション系

実際のフィルムの空気感を狙うカテゴリです。

粒状感や柔らかな階調、わずかな色転びで雰囲気を出します。

まず全体に適用。次に露出とWBを整えます。最後にHSLを軽く微調整します。

Magic Film 800【35mmフィルム風】

高ISOフィルムのような粒状感と浅めの彩度が特徴です。

青みがかった色味に加えて、グレイン加工がわずかに施されるので、古い感じとフィルム写真のざらつきを表現することができます。

まずベースに適用。次に露出とWBを軽く整えます。青が強い場合はHSLでブルーを微調整。ストリートやスナップに合います。名前の通り、35mmフィルムで撮影した雰囲気に仕上がるプリセットです。

Abandoned Industry【ヴィンテージ・廃墟感】

Lightroomフィルム風プリセット⑩ Abandoned Industry

このプリセットは、写真をざらざらとした質感のある、ヴィンテージ風写真に仕上げることができます。

茶色とグレーのトーンが追加・強調されているので、汚れ感やノスタルジックな雰囲気が感じられます。

建物や廃墟の写真、線路の写真が、ダークで哀愁漂う写真に仕上がります。

Split Toning【モノクロ・セピア調】

Lightroomフィルム風プリセット⑪ Split Toning

このプリセットを使うと、まるでモノクロフィルムで撮影したかのような写真に仕上げることができます。

それもただのモノクロ加工ではありません。たとえば、影に紫のトーンを加え、ハイライトに明るい金のトーンを加える。そのことでセピア色に近いモノクロ加工になっています。

さらにグレイン加工が加わると、ざらつきがあって、よりモノクロフィルム写真風の表現ができます。

Warm Orange Fog【幻想的なオレンジトーン】

Lightroomフィルム風プリセット⑬ Warm Orange Fog

オレンジ色の霧がかかったような、神秘的な写真に仕上げることができるプリセットです。

屋外写真に使えば、オレンジ色の霧がかかった写真にできます。

また、室内で撮った写真に使うと、セピア色の年季の入ったフィルム写真のような雰囲気に仕上げることができます。

Lens Flare【光源効果を追加】

Lightroomフィルム風プリセット⑫ Lens Flare

このプリセットは、フィルム写真のような加工に加えて、レンズフレアを追加することができます。

実際にレンズフレアを利用した写真を撮るには、ある程度のテクニックが必要になります。が、このプリセットを使うとワンクリックでレンズフレアを追加することができます。

フィルム写真のような色味に、強い光源が映りこんでいるようなエフェクトが加わって、かなりおしゃれな写真に仕上がります。

Saturated Landscape 100【淡いヴィンテージ風景】

Lightroomフィルム風プリセット⑥ Saturated Landscape 100

このプリセットは風景写真を、ソフトで優しい色味の写真に仕上げることができます。

風景写真の緑の部分は少し赤みがかった色味に、空の青は薄めで優しい青色に仕上がります。

そこまでがっつりとしたヴィンテージ風ではありません。が、さりげなく懐かしさを感じられる写真にできるところが、おすすめのポイントです。

SX-70(ポラロイド風)

SX-70(ポラロイド風)

ポラロイドらしい淡い色と、やわらかなコントラストを再現します。

ハイライトは少し丸く。彩度は控えめです。まず適用して露出とWBを軽く整えます。次に黒レベルをわずかに持ち上げ、トーンカーブを浅めに。すると退色感が自然に出ます。人物や日中スナップと好相性です。

逆光は白飛びしやすいので、ハイライトを少し抑えると上品にまとまります。

Portra 160(Kodak Portra風)

Portra 160(Kodak Portra風)

Superia 400(FUJI風)

Superia 400(FUJI風)

Superia 800(FUJI風・ノスタルジック)

Superia 800(FUJI風・ノスタルジック)

Ultra 100(Agfa Ultra風)

Ultra 100(Agfa Ultra風)

1ー② ウェディング系(柔らか・ナチュラル系)

結婚写真に合う、やさしく上品なトーンを重視します。

明るめの露出とクリーミーな色味で肌をきれいに見せます。まずWBで色かぶりを補正。次にオレンジのHSLを調整。過度な加工感は避けます。

Color Cream Wash【暖かみのある肌色】

Lightroomフィルム風プリセット④ Color Cream Wash

このプリセットは、写真を優しいクリーム色のトーンで仕上げることができます。

写真の露出を上げることによって優しい印象の仕上がりにできます。そのため、室内で撮った写真を、温かみのある写真にする時におすすめのプリセットです。

Perfect Portra【柔らかヴィンテージ風】

Perfect Portra【柔らかヴィンテージ風】

肌を柔らかく、コントラストはおだやか。

そのため、結婚式や逆光ポートレートに向きます。

ベース適用→オレンジの彩度・輝度で肌を微調整。仕上げにグレインを少量。自然で上品にまとまります。明度が上がってグレインもかかります。

フィルム風のプリセットはまた違う、古さを少し感じる印象的な写真に仕上がります。

Greater than Gatsby【ウェディング&ポートレート対応】

Greater than Gatsby【ウェディング&ポートレート対応】

こちらは、汎用性の高いプリセットが複数個パッケージ化されたものです。

本来の製品は有料ですが、10種類まではフリーダウンロードできます。

特にポートレート写真の加工に使えるものが豊富に用意されています。たとえば、肌トーンを明るくきれいにするものから、モノクロ風の加工、画像全体をソフトで優しいトーンに仕上げるプリセットまで、です。

かなり実用的なプリセットがたくさん用意されています。

1ー③ ポートレート系

人物の肌と表情をいちばんに考えるカテゴリです。

肌の彩度は控えめ、輝度はやや高めに。屋外は空と緑のバランスも意識します。まずベースを適用。次に目元と肌を部分補正。自然な仕上がりを狙います。

Portrait Film【ナチュラル肌トーン】

Lightroomフィルム風プリセット① Portrait Film【ナチュラルな肌トーン】

このプリセットを使用すると、肌トーンをナチュラルで美しい色合いに調節できます。

まず、肌トーンがパッと明るくなります。その上、フィルム写真の独特の粒状感を再現できる機能である「グレイン」が微妙にかかります。その結果、肌をきれいに見せることができます。

ポートレートをきれいに美しく仕上げたいときにおすすめです!

Dark & Moody【ドラマチック加工】

Dark & Moody【ドラマチック加工】

黒を締め、彩度は控えめ。陰影でドラマ感を出します。

適用後にシャドウを少し戻し、HSLで緑と青を整えると破綻しにくいです。人物・風景どちらでも“雰囲気重視”に効きます。

グレインの量はラダーで調節可能です。影を強調するような使い方から、かなりダークなムードのポートレートまで、幅広く加工ができます。

Blue Sky Dream【鮮やかなロケーションポートレート】

Lightroomフィルム風プリセット⑦ Blue Sky Dream

彩度や明るさなどの調整によって、風景写真を美しく鮮やかに加工できるプリセットです。

特に緑や青が鮮やかになるので、Blue Sky Dreamの名前の通り、空の色を非常に鮮やかにでき、映える写真に仕上がります。

森林や空、海などの風景写真の加工におすすめのプリセットです。

1ー④ 風景写真系

空、緑、季節色を魅力的に見せます。

彩度とコントラストを整え、青や緑の色相を少しずらして記憶色に寄せます。夕景はハイライトを抑制。粒状感は控えめに。透明感とレトロ感の両立を目指します。

Free Autumn Landscape Lightroom Preset【秋の紅葉専用】

Free Autumn Landscape Lightroom Preset【秋の紅葉専用】

このプリセットは、秋の紅葉の風景写真をより鮮やかにできるプリセットです。

写真を明るく鮮やかにした上で、赤系の色をさらに鮮やかに際立たせてくれるので、紅葉の写真の加工にピッタリのプリセットです。

2. フィルム風プリセットとは?Lightroomでできること

「フィルム風プリセット」とは、Lightroom上で簡単にレトロな雰囲気を再現できる設定です。

デジタル写真にアナログカメラのような味わいを加える。そのために、多くのフォトグラファーが活用しています。

まずは、“フィルム風”の意味と、Lightroomが持つ表現力について、順に解説していきます。

①そもそも“フィルム風”とは何か?

“フィルム風”とは、アナログカメラで撮影した写真の質感や色味を、デジタルで再現するスタイルです。

代表的な特徴は、色に深みがあり、階調にやわらかさがある点です。デジタル写真はどうしても鮮やかすぎたり、コントラストが強くなりがちですが、フィルム風ではそれらを抑えて、懐かしさや温かみを演出します。

具体的には、全体の彩度を少し落とし、トーンカーブでハイライトとシャドウを持ち上げる。そのことで、やさしい仕上がりになります。また、色味も一律ではなく、赤や緑、青の個別の彩度や色相を操作することで、独特なフィルムの風合いを出せます。

たとえば、以下のようなフィルム系写真の特徴があります。

スクロールできます
項目フィルム風の特徴
彩度やや低めで、落ち着いた色合い
コントラスト柔らかく、極端な明暗差は避ける
粒状感意図的に追加し、ざらつきを演出
色のバランス少しズレたような個性的な色味

このようなフィルム独特の“曖昧さ”や“揺らぎ”を、デジタルでどう再現するかが「フィルム風」の醍醐味です。

②Lightroomでフィルムの質感は再現できる?

結論から言えば、Lightroomでもかなりリアルなフィルムの質感を再現できます。

ただし、完全にフィルムそのものになるわけではありません。Lightroomは、画像の明るさ・色味・質感を調整する機能が豊富です。なので、フィルム風の見た目に近づけるための表現力は十分あります。

Lightroomで再現できるのは、色調のトーンカーブによる調整、HSLによる色の微調整、粒状感の付加、さらにはカラーグレーディング機能による色味の分離などです。これらを組み合わせれば、KodakやFujifilmなどのフィルムを参考にした、独自のスタイルを作ることも可能です。

ただし、完全な模倣はできません。なぜなら、フィルム特有の化学反応や現像時の揺らぎ、光の入り方などは、ソフトウェア上で完全に再現できるものではないからです。そのため、「本物そっくりにする」のではなく、「フィルム風の雰囲気を出す」という視点で編集するのが現実的です。

つまり、Lightroomは表現力に優れたツールです。が、完璧なコピーではなく、アートとしての再現を楽しむべきです。

③プリセットの役割とメリット

Lightroomにおける「プリセット」は、あらかじめ編集した保存設定です。

設定しておくことで、他の写真にも一括で適用できる機能です。これを使えば、フィルム風の編集を毎回ゼロから行う必要がなくなります。

プリセットの最大のメリット。それは、時間の節約と仕上がりの統一です。何枚もの写真に同じ雰囲気を加えたいとき、プリセット統一感のある色味が再現できます。また、自作プリセットを保存すれば、自分だけの“作品スタイル”を確立できます。

さらに、他人が作ったプリセットをダウンロードして使うことも可能です。

これにより、自分では思いつかなかった色の表現やトーンの作り方を学ぶことができます。一方で、プリセットだけに頼ると、写真の個性が薄れてしまう恐れもあります。すべての写真に同じ効果をかけるのではなく、ベースとして活用しながら、微調整して仕上げるのが理想です。

総じて、プリセットは時短と表現力アップの両面で強力なツールですが、「使いこなす」意識が大切です。

3. Lightroomでフィルム風に仕上げる基本調整5ステップ

フィルム風の写真に仕上げるには、「何をどう調整するか」が重要です。

Lightroomには、その表現を支える編集機能が数多くありますが、闇雲に触っても狙った効果にはなりません。

この章では、フィルム風編集に不可欠な5つの基本ステップを、具体的に解説します。

① トーンカーブで柔らかい階調をつくる

フィルム風編集で最も大事な要素のひとつが「トーンカーブ」です。

デジタル写真は明暗がはっきりしすぎていて硬く見えることがあります。これをフィルム写真のような柔らかい階調に変えるには、トーンカーブを使って黒を持ち上げ、白をわずかに下げるのが基本です。

具体的には、RGBトーンカーブの下端(シャドウ)を少し上げ、上端(ハイライト)をほんの少し下げることで、自然な“くすみ”と“奥行き”が出ます。また、赤・緑・青の各チャンネルで微妙に曲線を変えることで、よりアナログらしい不安定な色味も再現できます。

ただし、やりすぎると画面が眠くなったり、階調が破綻することもあります。そのため、変化は控えめに調整するのがコツです。

② ホワイトバランスで空気感を整える

フィルム風の世界観を作るには、ホワイトバランスの調整が欠かせません。

デジタル写真は通常、正確な色を再現するように設計されていますが、フィルムではむしろ「少しズレた色」が味になります。

たとえば、色温度を暖かめ(+300〜500K)に設定すると、夕暮れや日差しの下のような温もりが加わります。逆に寒色寄りにすれば、冬の朝や曇りの日の冷たい雰囲気も出せます。また、ティント(色かぶり補正)をマゼンタに振ることで、レトロ感をより強調することもできます。

ただし、人物写真では肌の色が極端に変わってしまう恐れがあります。

そのため、ホワイトバランス調整後にHSLで微調整するのが安全です。

③ HSLでフィルム独特の色味に近づける

HSL(色相・彩度・輝度)調整は、フィルム風の色を作る上で最も細かいコントロールができる機能です。

色の「正しさ」よりも、「味」を重視して調整することが大切です。

たとえば、

  • 青は彩度を落としてシアン寄りにする。
  • オレンジは明るさを上げて肌を柔らかく見せる、
  • 緑は彩度を下げて落ち着いた雰囲気を演出する。

こうした調整によって、彩度が均一なデジタル写真に“ムラ”が生まれ、独特な質感が出てきます。

特に肌色や空の色は写真全体の印象に大きく影響するため、これらの調整が仕上がりを左右します。

④ カラーグレーディングで雰囲気に深みを出す

カラーグレーディング。ちょっと難しそうですよね?

でも大丈夫です。こちらは、シャドウ・中間調・ハイライトそれぞれに異なる色を加えることで、写真に独自の“色の層”を作り出す編集機能です。

フィルム写真では、シャドウに赤みが残ったり、ハイライトに青みが乗っていたりと、色の偏りがむしろ魅力として作用します。Lightroomのカラーグレーディング機能を使えば、それを意図的に再現できます。

たとえば、

  • シャドウに赤
  • ミッドトーンに黄色
  • ハイライトに青

を加えることで、柔らかくて深みのある色調が作れます。

色のバランスを極端にせず、各領域に薄く色を乗せることで、自然に見える“違和感のある美しさ”が生まれます。

編集者の感性が最も出るステップです。

プリセットに頼らず、自分の目で仕上がりを確認しながら微調整するのが理想です。

⑤ 粒状感(グレイン)で仕上げの質感を追加する

最後の仕上げとして、粒状感(グレイン)の追加があります。

これを加えることで、デジタル写真に“アナログ感”を演出することができます。

Lightroomでは「効果」パネルから、グレインの量・サイズ・粗さを細かく調整できます。量は20〜30%、サイズは中程度、粗さは写真に合わせて調整するのが一般的です。

ポートレートでは粒が肌に影響しすぎないように注意しましょう。風景ではやや粗めにするとフィルムらしさが強調されます。また、編集しすぎて整いすぎた写真に“ざらつき”を足すことで、リアルで親しみやすい印象に仕上がります。

粒状感は単なる装飾ではなく、「完璧さから外す」という編集の中で非常に有効な要素です。

4. 色ごとのポイント:青・オレンジ・ピンクの使い分け

Lightroomでフィルム風の写真を仕上げる上で、色のコントロールは重要な要素です。

なかでも青・オレンジ・ピンクの3色は、写真全体の印象を決める鍵になります。なぜなら、これらの色は空・肌・光に関わりやすく、フィルムらしい“情緒”を表現するために欠かせないからです。

それぞれの色が持つ役割を理解し、どのように調整すれば良いかを解説します。

①青:全体の印象を決める”フィルムブルー”

青は、写真全体のトーンを決める非常に重要な色です。

空・海・シャドウ部分など、広範囲に影響するため、調整次第で写真の世界観が大きく変わります。フィルム写真においては、デジタルよりもややスモーキーで、くすんだ青がよく見られます。

  • 色相をシアン寄りに動かす → クールなトーンになり、フィルムらしい雰囲気が出る
  • 彩度を控えめにする → 鮮やかすぎる青を防ぎ、デジタル感を抑えられる
  • 輝度を下げる → 青に重厚感が出て、レトロ感を強調できる
  • 注意点:鮮やかすぎる青は不自然に見える
  • 補足:シャドウに青が残ると冷たさが強まる。そのため、温かみを加えてバランス取る

特に曇りの日や夕方の写真では、青の扱いひとつで印象がガラリと変わります。

②オレンジ:肌トーンを自然に整える

オレンジは主に人物写真において、肌の色を左右する色です。

フィルム風に仕上げるためには、デジタル特有の赤みを抑え、柔らかく温かみのあるトーンに整えることが重要です。

オレンジ

  • 彩度を下げる → 赤みを抑えて自然な肌に。ただし下げすぎ注意。
  • 輝度を上げる → 明るく健康的に見える。上げすぎると白飛び。
  • 色相を赤寄りに動かす → 血色感が出る。動かしすぎは不健康に見える。
  • プリセット適用後も肌色のズレは残りやすいので微調整が必須。
  • 特に逆光や蛍光灯下は黄色っぽくなるため、HSLとホワイトバランスの両方で調整。
  • フィルム風の魅力を出すなら、自然さを保ちつつ“浅め”のトーンを加えるのがポイント。

フィルム風を目指すとき、肌が不自然では意味がありません。ナチュラルな美しさを保ちながら、あえて少し“浅さ”を出すのがポイントです。

③ピンク:世界観を加える差し色のコントロール

ピンクは、写真の中で“空気感”や“感情”を演出するための差し色として使われます。

光が当たる部分や反射光にさりげなく入るピンクは、フィルム写真らしい柔らかさを生み出します。

具体的には、マゼンタやレッドのHSL設定をいじります。

ピンク

  • 強調したいとき:マゼンタの彩度を上げ、輝度も少し上げる → ふんわり感が出る
  • 控えめにしたいとき:マゼンタの彩度を下げる → ナチュラルな印象になる
  • 背景に加えるとき:空や壁にピンクを少し入れる → 夕景のような温かみを演出できる

5. ホワイトバランスとカラーグレーディングの応用

フィルム風の写真に仕上げるためには、色味のバランスを“意図的に崩す”ことが求められます。

特に「ホワイトバランス」と「カラーグレーディング」。この2つは、写真全体の“空気感”や“時代感”を決定づけます。

ここでは、Lightroomでこれらの機能を活用し、より表現豊かなフィルム風写真を目指す方法を解説します。

①WB調整で光の雰囲気を再現する

ホワイトバランス(WB)は、写真に写る光の色を調整する機能です。

フィルム風に仕上げたいときには、少しだけ色温度を暖色寄りにするとよいです。なぜなら、ノスタルジックな印象が生まれるから、です。

  • 色温度を+300〜+500K程度UP→全体が夕暮れのような暖かいトーン
  • 寒色寄りに振ると、冬の朝や曇り空のようなクールな雰囲気
  • どちらも、やりすぎると色のバランスが崩れる

上記のような操作では、背景と被写体の関係を見ながら微調整が必要です。

また、色かぶり補正(ティント)も併用することで、より複雑な色合いが作れます。マゼンタ寄りにするとロマンチックに、グリーン寄りにすると少し古びた印象になります。

②色かぶり補正と明暗別カラー調整の使い分け

色かぶり補正は、光源や環境によって生じる色の偏りを修正する機能です。

フィルム風の仕上げでは、この機能を“修正”ではなく、“演出”のために使います。たとえば、あえてマゼンタに振ることで、フィルム独特の赤っぽい雰囲気を再現できます。

一方、明暗別カラー調整(スプリットトーニング)は、シャドウとハイライトに異なる色を加える機能です。Lightroomの「カラーグレーディング」で、より柔軟な表現が可能になりました。

フィルム写真では、シャドウに暖色を、ハイライトに寒色を入れる“逆転の色使い”がよく見られます。

たとえば、

  • シャドウに赤やオレンジ
  • ハイライトにブルーやグリーン

を加えると、幻想的でフィルムライクな色調になります。

ただし、色を入れすぎると“派手なエフェクト”に見える恐れがあります。

色の濃さ(バランス)を30%前後に抑えると自然な印象を保てます。

③カラーグレーディングでレトロな色彩を加える

カラーグレーディングは、色ごとの表現をより細かく調整できる機能です。フィルム風の雰囲気を再現するためには、この機能の活用が欠かせません。Lightroomでは、「シャドウ」「中間調」「ハイライト」に個別の色を設定でき、仕上がりの空気感を自在にコントロールできます。

たとえば、シャドウにウォームグレーを加えると、落ち着いた重厚感が生まれます。中間調に淡いオレンジを入れれば、夕日のような温かみが加わります。ハイライトにブルーを足せば、冷たいフィルムのようなトーンが再現できます。

以下は、フィルム風グレーディングの一例です。

スクロールできます
対象領域色味の例印象
シャドウ赤〜オレンジレトロ、ノスタルジック
中間調黄〜オレンジ温かみ、夕暮れ感
ハイライト青〜シアン冷たさ、透明感

カラーグレーディングの良さは、写真全体の“ムード”をコントロールできる点です。

色味が整っていても、雰囲気が足りないと感じる場合は、この機能で補うのが効果的です。

6. 自分だけのプリセットを作る方法

Lightroomでフィルム風の編集を繰り返す中で、「この雰囲気を毎回再現したい」と思う場面は少なくありません。

そのときに便利なのが、自作のプリセットです。プリセットを活用すれば、編集の手間を減らしながら、自分だけの表現スタイルを確立できます。

この章では、Lightroomでプリセットを作る具体的な方法と、その活用上の注意点について解説します。

①編集内容をプリセットとして保存する

Lightroomでプリセットを作るには、まず編集済みの写真を開きます。

その状態で画面左側にある「プリセットパネル」を開き、「+」ボタンから「プリセットを作成」を選びます。すると保存したい項目のチェックリストが表示されるので、必要な設定にだけチェックを入れます。

フィルム風プリセットを作成する場合は、次のような項目にチェックを入れるのが一般的です。

  • 基本補正(露出・コントラストなど)
  • トーンカーブ
  • HSL
  • カラーグレーディング
  • 粒状感(グレイン)

逆に、ホワイトバランスや露出などは写真ごとに違うため、あえて外しておくと使いやすくなります。プリセットの名前を分かりやすく設定し、自分のスタイル別にフォルダを分けて管理すると、後から探しやすくなります。

保存されたプリセットは、他の写真にもワンクリックで適用可能です。これにより、作業効率が大幅に向上します。

②プリセット化のメリットと使い方

プリセットを自作する最大のメリットは、作業の効率化です。毎回の編集で同じ手順を繰り返す必要がなくなるため、特に大量の写真を扱うときに威力を発揮します。

もう一つの利点は、表現の一貫性を保てることです。同じスタイルのプリセットを使うことで、SNSやポートフォリオに並べたとき、統一感のあるビジュアルが作れます。これは、ブランディングや作品性を高めるうえで大きな武器になります。

さらに、プリセットを通じて自分の編集スタイルが可視化されるため、写真表現の精度も上がります。毎回ゼロから試行錯誤するよりも、過去の自分の編集をベースに発展させていけるからです。

ただし、プリセットも万能ではありません。どの写真にもそのまま使えるとは限りません。撮影環境や被写体によって色味がズレることもあります。

③他人にシェアする際の注意点

自作したプリセットは、他人と共有することも可能です。

SNSで配布したり、友人と交換したりすることで、表現の幅を広げるきっかけになります。ただし、配布にはいくつかの注意点があります。

まず、プリセットの中に他人の著作物や商用ライブラリを含んでいないか確認が必要です。また、Lightroomのバージョンによっては、互換性のない設定項目もあるため、共有前にチェックすることをおすすめします。

さらに、プリセット販売は、商用ライセンスや使用条件を明記することが求められます。

利用者が自由に改変・再配布してよいのか、それとも個人利用に限るのかを明確にしましょう。

スクロールできます
項目内容
著作権の確認使用素材や元画像に第三者の権利が含まれていないか
バージョン対応使用しているLightroomのバージョンを明記する
利用条件の記載個人利用・商用利用・再配布の可否を明確にする

プリセットは手軽に使える反面、「編集スタイルそのもの」を渡す行為でもあります。

7. プリセット導入・適用の手順ガイド

Lightroomでプリセットを活用するには、正しい導入方法と適用のコツを知ることが重要です。

特に初めて使う人は「読み込めない」「見た目が違う」といったトラブルに直面しやすいです。そのため、事前に操作フローと注意点を把握しておくと安心です。

この章では、Lightroomへのプリセット導入手順から、実際に使う際の落とし穴までをわかりやすく解説します。

① Lightroomでのプリセット読み込み手順

まずは基本的なプリセットの導入方法です。

Lightroomにはデスクトップ版とモバイル版があり、それぞれの手順が少し異なります。ここではPC版(Lightroom Classic)を中心に解説します。

  1. ダウンロードしたプリセットファイル(.xmpまたは.lrtemplate形式)を用意します。多くはZIPファイルで配布されているため、まずは解凍します。
  2. Lightroomを起動し、「現像」モジュールを開きます。
  3. 左側のプリセットパネルで「+」をクリックし、「プリセットを読み込み」を選択します。
  4. 解凍したプリセットファイルを選択すると、指定のフォルダ内に追加されます。
  5. 自動的に分類されるか、自分でフォルダを作成して管理することもできます。

読み込んだプリセットは、どの写真にも即時適用できます。

ただし、初期設定のままだと露出やホワイトバランスが含まれます。なので、細かい編集は必要です。

② モバイル版とPC版の違いに注意

Lightroomモバイル版(iOS/Android)でもプリセットは利用できます。

が、PC版とはいくつか違いがあります。

まず、モバイル版ではプリセットの直接読み込みが制限されており、通常はPC版で読み込んだ後、Adobeアカウント経由で同期させる必要があります。つまり、Lightroomのクラウドストレージ機能を使ってプリセットを共有する形になります。

また、モバイル版には一部の編集機能が制限されているため、トーンカーブや粒状感など一部の効果が反映されない場合があります。逆に、モバイル向けに最適化されたプリセットも存在するため、用途に応じて選ぶのがベストです。

アカウント間で同期がうまくいかないとき。その場合は、いったんプリセットを適用した画像をモバイル側でコピー。編集設定を貼り付けるという方法も使えます。

③ 適用時にありがちな失敗と対策

プリセットは便利な一方で、使い方を間違えると「思っていた仕上がりと違う」と感じることがあります。

よくある失敗例とその対処法

  • 露出が合わない:プリセットは特定の露出で設計されていることが多い。そのため、明るすぎる・暗すぎる写真ではバランスが崩れます。適用後に露出とコントラストを微調整しましょう。
  • 色が不自然に見える:HSLやグレーディングが写真に合っていない可能性があります。人物写真では特に肌色に注意して調整してください。
  • 一括適用で全体の印象がバラバラになる:撮影条件が異なる写真に一括適用すると、不統一に見えることがあります。ベースとして適用後、写真ごとに微調整するのが理想です。

以下の表に、ありがちなトラブルと簡単な対処法をまとめました。

スクロールできます
問題対処法
写真が暗すぎ/明るすぎになるプリセット適用後に露出・トーンカーブを再調整する
色がくすむ/変に見えるHSLやWBを微調整して写真に合わせる
肌の色が不自然オレンジの色相・彩度・輝度を見直す
全体がバラついて見えるプリセットはベースと割り切り、写真ごとに再調整する

プリセットはあくまで“完成品”ではなく、“下地”です。

8. ビフォーアフター事例で学ぶ効果的な使い方

写真編集で狙いどおりの仕上がりにするには、実例から学ぶのが最も効果的です。

特にフィルム風の編集では、実際のビフォー・アフターを比較することで理解が深まります。

ここでは、代表的な作例を3つ紹介し、それぞれの改善ポイントを具体的に解説します。

① 屋外ポートレートでの変化

屋外で撮影されたポートレートのビフォー。

デジタルらしく明るくクリアですが、やや無表情で無機質な印象があります。一方、アフターでは落ち着いた色味とトーンカーブの調整により、ノスタルジックな雰囲気が加わります。特に背景の青空がシアン寄りにキャストされ、肌のトーンが柔らかいオレンジになっているのがポイントです。

明暗差が滑らかになることで、ポートレートに奥行きと親しみやすさが生まれます。

② スナップ写真のノスタルジー演出

屋外の街や小物を撮影したスナップ写真は、デジタルの鮮やかさが“現実感”を強くします。

ビフォーはコントラストが強く、彩度も高く感じられますが、アフターではHSL(色相・彩度・輝度)の微調整と粒状感の追加により、どこか古びた空気が漂います。

オレンジとピンクの差し色が柔らかく入ることで、現実の風景が記憶の中に切り取られたような印象に変わります。

③ 風景写真でのフィルム感強調

風景写真では、空や地形、樹木などの要素がカラーバランスに敏感です。

ビフォーでは鮮明かつ色鮮やかですが、アフターではトーンカーブの階調調整により、ハイライトが少し抑えられ、シャドウが優しく持ち上がります。

さらにカラーグレーディングでシャドウに暖色。中間調に薄いオレンジ。ハイライトに微かにブルー。

をそれぞれ乗せることで、まるで昔撮ったような静謐な景色に仕上がります。

Lightroomフィルム風プリセット|まとめ

今回は、Lightroomのフィルム風プリセットについて、ご紹介しました。

デジタル写真でも、工夫次第で味わい深いフィルム調の世界観を再現できます。プリセットはあくまで“土台”ですが、使い方や微調整をマスターすることで、自分だけのスタイルを確立することができます。

紹介したプリセットや編集手順で、あなたらしいフィルム写真を楽しんでください。

写真編集がもっと楽しくなるヒントになれば幸いです。

>> 映画 カラーグレーディング完全ガイド|基礎・手法・学び方まで

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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動画で副業を始めるなら、動画編集ソフトは『Premiere Pro』一択。その理由は、仕事を発注する側もほとんどPremiere Proを使っているから…。もしも違うソフトで作業をして、互換性のトラブルが発生したら、発注先にも迷惑がかかってしまうかもしれません。Premiere Proを使えば、それだけで、あなたの動画編集の効率と信頼性は、ワンランク上に見てもらえますよ。

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