イラレの選択ツール!黒・白矢印や自動選択の使い分けも紹介

イラレの選択ツール!黒・白矢印や自動選択の使い分けも紹介

イラレの選択ツールは、どれを使えばいいの?

Illustratorを使っていて、「黒矢印と白矢印の違いが分からない」「思ったように選択できない」そんな悩みはありませんか?
選択ツールをうまく使いこなせれば、作業スピードも仕上がりも大きく変わります。

そこで、今回の記事では、

この記事で分かること

  • イラレの選択ツール6種類の特徴と違い
  • 黒矢印・白矢印・グループ選択などの使い分け方
  • 作業効率が上がる時短テクニック&ショートカット
  • 選択できない・動かないときのトラブル対処法

など、「Illustratorの選択ツール」を徹底解説。

初心者の方でも理解しやすいように、図解・実例を交えて分かりやすくまとめました。

ワイラボ編集長
ワイラボ編集長

執筆者

この記事は、動画制作・デザインを手がける統合クリエイティブスタジオ|ワイラボの代表が執筆しています。普段は企画やディレクションの立場から、現場チームと連携して、デザインディレクション、イラスト制作、映像制作に関わっており、その経験から得た視点で、分かりやすさを心がけてお伝えします。

目次

1. イラレの選択ツールとは?その役割を理解しよう

Illustrator(イラレ)には、選択操作に使えるツールが複数あります。

ツールを正しく選べば、作業効率が大きく変わります。逆に、使い方を間違えると、意図しない部分を操作してしまうこともあります。

まずは、どんな選択ツールがあり、何が違うのかを理解することが、スムーズな操作の第一歩です。

① 黒矢印と白矢印の違いを明確に理解する

ダイレクト選択ツール

ダイレクト選択ツール(オブジェクト全部選択)

オブジェクト全体を一度にまとめて選択できる

グループ選択ツール

グループ選択ツール

グループ化された文字やオブジェクトを選択できる。

部分選択ツール

選択ツール(一部分だけ選択)

オブジェクトのどこか1箇所だけを選択できる

選択ツールの中でも、最もよく使われるのが「黒矢印」と「白矢印」です。

この2つの違いを理解していないと、思ったようにオブジェクトが動かなかったり、編集がうまくいかないことがあります。

黒矢印は「選択ツール」です。オブジェクト全体を選んで移動したり、大きさを変えたりするときに使います。オブジェクトをクリックすれば全体が選ばれ、Shiftを押せば複数選択もできます。使い方がシンプルなので、初心者でも扱いやすいです。

一方、白矢印は「ダイレクト選択ツール」です。パスやアンカーポイントといった細かい部分だけを選ぶのに使います。たとえば、角だけ丸めたいとか、一部分だけ位置を変えたいときに便利です。

操作の感覚が似ているため、間違って使う人が多いです。しかし、黒矢印でできることと白矢印でできることは明確に異なります。図形全体を選ぶか、一部分だけを選ぶかで使い分けましょう。

スクロールできます
ツール名見た目主な用途
選択ツール黒矢印(V)オブジェクト全体の移動・拡大縮小
ダイレクト選択白矢印(A)アンカーポイントの選択・調整

両者の違いを意識して使えば、編集操作が格段にスムーズになります。

② なぜ複数の選択ツールがあるのか?役割の違いを整理

イラレには、黒矢印や白矢印のほかにも、いくつかの選択ツールが存在します。

たとえば、自動選択ツールやグループ選択ツール、なげなわツールなどです。なぜこれだけ多くの選択ツールがあるのでしょうか?その理由は、選ぶ対象が多様だからです。

図形、グループ、属性(色や線)、細かいパスの一部など、それぞれで最適な選択方法が違います。たとえば、似たような色のオブジェクトを一括で選びたいなら「自動選択ツール」。グループ化された図形の一部を選びたいなら「グループ選択ツール」。自由な範囲を手描きで選びたいなら「なげなわツール」が適しています。

もし選択ツールが一つだけだったら、毎回の作業で細かく選び直す必要があり、効率が大きく落ちます。だからこそ、用途別に専用ツールが用意されているのです。目的に応じたツールを選ぶことで、作業ミスを減らし、作業時間も短縮できます。

複数のツールがあることは、一見わかりにくく感じるかもしれません。でも、それぞれの特徴を覚えれば、かえって選びやすくなります。

③ 選択ミスを減らす!ツールの基本的な特徴まとめ

選択ツールでよくある失敗が「意図しないオブジェクトを選んでしまった」というものです。

これは、ツールの特徴を理解せずに使っていることが原因の多くを占めます。

たとえば、グループ化された図形を黒矢印で選ぼうとすると、全体が一括で選ばれます。部分的に変更したいときには不向きです。この場合は、グループ選択ツールや白矢印を使うと、個別に選べます。

また、自動選択ツールは便利ですが、設定によっては選びたくないオブジェクトまで選んでしまうことがあります。設定の許容値を調整することで、選択範囲をコントロールできます。

選択ツールにはそれぞれ「得意な場面」と「苦手な場面」があります。それを知らないと、選んだつもりが選ばれていなかったり、逆に複数選ばれてしまったりと、意図しない動作になりがちです。

以下の表で、各選択ツールの基本的な使い分けを確認しておきましょう。

スクロールできます
ツール名得意な場面苦手な場面
選択ツール移動・サイズ変更部分的な調整
ダイレクト選択一部のパス編集グループ操作
自動選択同じ色や属性の一括選択意図しない選択が起きやすい
グループ選択グループ内の部分選択単体オブジェクトの操作
なげなわ複雑な図形の一部分を直感的に選択正確な選択が必要な場面には不向き

ミスを減らすには、まず自分の作業に合ったツールを知ること。次に、そのツールの特性を理解して、適切に使い分けることが重要です。

2. 選択ツールの種類と使い方を徹底比較

イラストレーターには、複数の選択ツールが用意されています。見た目が似ていても、できることはそれぞれ違います。たとえば、グループ全体を選びたいときと、パスの一部だけを調整したいときでは、使うツールが変わります。目的に合わないツールを使っていると、選んだつもりで選ばれていなかったり、逆に余計な部分まで選ばれたりします。ここでは、代表的な選択ツールの特徴と使い方を一つずつ解説します。

① 選択ツール(黒矢印)|グループやオブジェクト全体の操作に

最も基本的な選択ツールが、黒矢印の「選択ツール」です。初期状態で選ばれていることも多く、多くの操作はこれで始まります。

主な用途は、オブジェクト全体の移動やサイズ変更、回転、削除など。グループ化されている場合は、グループ単位で選択されます。選びたいオブジェクトをクリック、またはドラッグで囲むだけで簡単に選択できます。

ただし、部分的に編集したいときには不向きです。たとえば、四角形の片方の角だけを変形したいときは、別のツールが必要です。また、見た目で選べても、裏でロックされていたり、隠れていると選べないこともあります。

「黒矢印で全部できる」と思っていると、意図しない結果になりがちです。あくまで全体操作用と割り切って使うと、混乱が減ります。

② ダイレクト選択ツール(白矢印)|アンカーポイントの細かい調整に

オブジェクトの一部分を調整したいときは、「ダイレクト選択ツール」が必要です。見た目は白い矢印で、ショートカットは「A」です。

このツールでは、アンカーポイントやセグメント(線)を直接クリックして選ぶことができます。たとえば、長方形の一角だけを引っ張って変形したり、パスの一部だけ色を変えるなどの細かい調整が可能です。

ただし、オブジェクト全体を動かしたい場合には逆に面倒になります。パーツごとにバラバラに動いてしまうからです。また、複数のポイントを選びたいときは、Shiftキーで一つずつ追加選択するか、ドラッグで囲む必要があります。

黒矢印との切り替えがスムーズにできれば、操作の幅は一気に広がります。選択ができないと思ったときは、そもそも白矢印になっていないか確認するのがポイントです。

③ グループ選択ツール|階層化されたグループに便利

一見すると白矢印と似ていますが、「グループ選択ツール」は少し違います。使い方としては、グループ内のオブジェクトを個別に選びたいときに使います。グループにまとめられた複数のオブジェクトを、クリックの回数に応じて階層的に選択できるのが特徴です。

たとえば、3つの図形がグループになっている場合、1回目のクリックで1つ、2回目で同じグループ内の他の図形、3回目で全体を選ぶというように、段階的に範囲が広がります。黒矢印ではグループ全体しか選べず、白矢印では逆に細かすぎる場面に最適です。

ただし、階層が深くなってくると、どこまで選ばれているのか分かりづらいという欠点もあります。グループが複雑すぎる場合は、レイヤーパネルで直接操作したほうが確実です。

グループの中の一部だけを手早く選びたいとき、このツールを知っていると作業効率が格段に上がります。

④ 自動選択ツール|属性が同じ要素をまとめて選ぶ

「自動選択ツール」は、見た目が同じものを一括で選ぶときに使います。たとえば、同じ塗り色の図形だけをすべて選びたいときに便利です。ショートカットは「Y」です。

このツールをダブルクリックすると、属性条件の設定ウィンドウが開きます。ここで「塗り」「線」「線幅」など、どの属性を基準に選ぶかを調整できます。さらに、「許容値」の数値を変更すれば、どれくらい似ていれば同じと見なすかを調整できます。

一気にまとめて選べる反面、意図しないオブジェクトまで選ばれることもあります。細かく設定を変えながら使うのがコツです。色味の微差があると、選ばれたり選ばれなかったりするため、使いこなすには多少の慣れが必要です。

大量のオブジェクトの中から特定の色や属性だけを選ぶとき、このツールは非常に役立ちます。

⑤ なげなわツール|自由な形で部分選択する時に活躍

「なげなわツール」は、マウスで自由な形を描いて、その中にあるアンカーポイントや線を選ぶツールです。曲線や入り組んだ形状を選びたいときに使います。ショートカットは「Q」です。

ドラッグでなげなわ状に囲った範囲内のポイントが、すべて選択されます。四角形で囲む通常の選択とは違い、曲がった選択ができるのが特徴です。特に、複雑なパスの一部だけを調整したいときに有効です。

ただし、選択精度はそこまで高くありません。細かい操作が苦手な人や、マウス操作に慣れていない人には不向きかもしれません。また、見た目では選べていても、実際には一部のポイントしか選ばれていないこともあるので注意が必要です。

直感的に操作できる一方で、精密さには欠けます。用途に応じて使い分けることが大切です。

3. 作業を効率化するための実践テクニック

選択ツールを使いこなすには、ただツールを切り替えるだけでは不十分です。日々の作業を速く、正確にするには、ちょっとした操作のコツや、ショートカットの組み合わせを覚えることが必要です。中でも、ShiftやAlt、Ctrlなどのキーと併用するテクニックは、選択精度とスピードを大きく上げてくれます。ここでは、プロの現場でもよく使われている選択操作のテクニックを紹介します。

① Shift・Altキーとの併用で、選択操作の幅を広げる

複数のオブジェクトを選びたいとき、毎回ドラッグして囲んでいませんか?その方法でも選べますが、時間がかかりますし、余計なものまで選ばれることがあります。そんなときに便利なのが、ShiftキーとAltキーの併用です。

Shiftキーを押しながらオブジェクトをクリックすると、選択を追加できます。すでに選ばれているものに、さらに選択を重ねる感覚です。逆に、すでに選ばれているものをもう一度Shift+クリックすると、選択から外せます。つまり、選択範囲の「加算」「削除」の両方に使えるのがポイントです。

一方、Altキーを押しながらドラッグすると、オブジェクトを複製しながら移動できます。これは、同じ形を何度も使いたいときに便利な操作です。コピー&ペーストよりも直感的に使えます。

これらのキー操作は、覚えてしまえば自然に手が動くようになります。小さな時短ですが、積み重なると大きな差になります。

② Ctrl/Commandを使った一時的なツール切り替え技

ツールの切り替えは、意外と時間を奪う操作です。マウスでパネルを開いて、いちいちツールを選び直すのは面倒です。そんなときに活躍するのが、Ctrl(MacならCommand)キーを使った一時的な切り替え技です。

たとえば、黒矢印で操作中にCtrlキーを押しっぱなしにすると、一時的に白矢印に切り替わります。この状態で部分的に編集し、キーを離せば元の黒矢印に戻ります。逆も同様です。白矢印中にCtrlを押せば黒矢印として使えます。

この「一時的な切り替え」は、頻繁にツールを使い分ける作業で特に効果を発揮します。ツールの戻し忘れがなくなり、無駄な操作も減ります。慣れてくると、手の動きだけで切り替えが完了するので、作業スピードがぐっと上がります。

選択ツールに限らず、この技は多くのツールで使える汎用テクニックです。まずは、黒矢印と白矢印の切り替えから試してみましょう。

③ 選択範囲の拡張・縮小で、微調整をスムーズに行う

選択範囲を少しだけ広げたり、逆に絞り込みたいと思ったことはありませんか?Illustratorでは、選択範囲の「拡張」と「縮小」も手動で行えます。これにより、いちいち選び直す手間が省けます。

たとえば、ダイレクト選択ツールでアンカーポイントを選んだあと、Shiftを押しながら追加でポイントを選べば、範囲を広げられます。逆に、不要なポイントを再度Shift+クリックすれば、選択から外すこともできます。

また、グループ内の選択では、グループ選択ツールでのクリック回数を調整することで、選択範囲を段階的に拡張できます。これを理解しておくと、階層の深いグループ編集が格段にしやすくなります。

さらに、選択範囲を拡張したあとに「Ctrl+G(グループ化)」しておけば、次からは黒矢印一つで簡単に再選択できます。これは、頻繁に使うパーツを扱うときに便利なテクニックです。

選択操作は、正確さと柔軟さの両立が大切です。微調整のテクニックを知っていれば、イラレでの作業がよりスマートになります。

4. ショートカットキーで選択操作を時短しよう

Illustratorでの作業は、選択操作のスピードが効率を左右します。特に、ツールの切り替えをマウスで行っていると、時間がかかるだけでなく、集中力も途切れてしまいます。そんなときに活用したいのがショートカットキーです。ツールを一瞬で切り替えるだけでなく、複製や整列、複数選択にも応用できます。ここでは、選択操作に役立つショートカットとその使い方を紹介します。

① よく使う選択ツールのショートカット一覧

まずは基本のショートカットから押さえましょう。以下は、選択ツール関連の主要なショートカットです。

スクロールできます
ツール名ショートカットキー
選択ツール(黒矢印)V
一時的に選択ツールに切り替えCtrl(Command)
文字ツールから選択ツールに戻るEsc
ダイレクト選択ツール(白矢印)A
選択ツール ↔ ダイレクト選択ツールの切り替えCtrl+Alt+Tab(Command+Option+Tab)
なげなわツールQ
長方形ツールM
楕円形ツールL
曲線ツールShift+~
ペンツールP
消しゴムツールShift+E
グラデーションツールG
自由変形ツールE
ズームツールZ
一時的にズームツールCtrl(Command)+スペース
手のひらツールH
一時的に手のひらツール(文字入力以外)スペースキー
文字入力時に一時的に手のひらツールAlt(Option)+スペース+ドラッグ
ブラシツールB
はさみツールC
スポイトツールI
リフレクトツールO
回転ツールR
ワープツールShift+R
文字ツールダブルクリック(またはT)
文字タッチツールShift+T

この中でも「V」と「A」の切り替えは、最も使用頻度が高い組み合わせです。たとえば、図形を動かすときはV、細かい調整が必要なときはA。これだけでも、作業スピードが一気に上がります。

また、「Y」の自動選択は、大量のオブジェクトから属性を条件に選ぶときに便利です。覚えておくだけで、いざというときの作業効率が変わります。

② 一時的なショートカットの使い分けで効率UP

ショートカットを活用する上で、さらに便利なのが「一時的な切り替え」です。たとえば、黒矢印を使っている途中で、ちょっとだけ白矢印を使いたい場面があります。いちいちAキーを押して戻すのは面倒です。

そこで便利なのが、Ctrl(MacならCommand)キーです。このキーを押しながらクリックすれば、黒矢印から白矢印に一時的に切り替わります。操作が終わったら、キーを離すだけで元の黒矢印に戻ります。

これを使えば、マウス操作の手間が省けるだけでなく、流れるような操作が可能になります。逆に、白矢印から黒矢印に切り替える場合も同様です。

さらに、Altキーとの組み合わせで、コピーしながら移動することもできます。Alt+ドラッグは非常によく使うテクニックで、複製作業のスピードが一気に上がります。

一時的な切り替えを覚えれば、マウスに手を伸ばす回数が減り、作業のリズムが崩れません。プロの現場では、ほとんどの人がこのテクニックを自然に使っています。

③ 複製・整列・反転までカバーする選択操作の応用

選択ツールのショートカットを使いこなすと、単に「選ぶ」だけでなく、複製や整列、反転といった操作もスムーズにできます。

たとえば、Alt+ドラッグで複製したあと、Ctrl+D(MacならCommand+D)を押せば、直前の操作を繰り返せます。これにより、等間隔にオブジェクトを並べる作業も一瞬で完了します。

また、オブジェクトを正確に並べたいときは、Shiftを押しながらドラッグすると、水平・垂直方向に限定して移動できます。これにより、目視でのズレを防げます。

反転操作にもショートカットがあります。オブジェクトを選択し、「右クリック → 変形 → リフレクト」を選ぶか、リフレクトツール(O)を使えば、左右反転や上下反転も簡単です。ShiftとAltを併用することで、中心点を固定しながら反転できます。

選択ツールの応用範囲は、思っている以上に広いです。ショートカットをうまく組み合わせれば、単調な作業も一気に効率化できます。

5. シーン別:どの選択ツールを使うべきか?

Illustratorの選択ツールは、種類が多くて迷いやすいです。どれを使えばいいのか判断に時間がかかると、それだけで作業効率が下がります。そこで大切なのは「目的に応じた選択ツールの使い分け」です。ここでは、よくある場面別に、どのツールを使えばベストなのかを解説します。作業中に迷うことが減り、操作も自然にスムーズになります。

① オブジェクトが多い時|自動選択やなげなわで時短

複数のオブジェクトが画面に広がっているとき、目視で一つずつ選ぶのは非効率です。特に、似た色や形のオブジェクトが多いと、選び間違いも起こりやすくなります。そんなときは、自動選択ツールか、なげなわツールの出番です。

自動選択ツールなら、塗りや線などの属性を基準にして、一括で同じタイプのオブジェクトを選べます。たとえば、「赤い図形だけを全部選ぶ」といった操作が一発でできます。選択精度を上げたい場合は、許容値の設定を調整するのがポイントです。

一方、なげなわツールは、手描きで選択範囲を囲むことができます。細かい図形が入り組んでいる場面や、マウスの動きで自由に選びたいときに向いています。ただし、ざっくりした選択になるため、正確さが必要な場合は注意が必要です。

どちらも、複雑なデザインや点数が多い作業で、大幅な時短につながるツールです。

② グループ化されたデザインに|グループ選択ツールが便利

複数の図形をグループ化して扱うことは、イラレではよくあります。ただ、グループ化すると、選択が一括になってしまい、部分的な操作がやりづらくなります。そんなときに使いたいのが「グループ選択ツール」です。

このツールを使うと、グループ内の個別オブジェクトをピンポイントで選べます。クリック回数によって、1つのオブジェクト → 同じグループの全体 → さらに外側のグループ、と段階的に選択範囲を広げられます。

たとえば、複数階層のグループ内で、一部だけ色を変えたいとき。普通の黒矢印ではグループ全体が選ばれてしまいますが、グループ選択ツールなら部分的な選択が可能です。

このツールを知らずに、わざわざグループを解除して編集している人も少なくありません。しかし、それでは作業が煩雑になるだけでなく、元に戻すのも面倒です。グループ化されたデザインをそのまま編集できる点で、非常に重宝します。

③ 細部調整が必要な時|ダイレクト選択ツールで精密に

「この角だけ丸くしたい」「一部のパスだけ伸ばしたい」など、部分的な編集をしたい場面では、ダイレクト選択ツールが最適です。アンカーポイントやパスの一部を選んで、細かい調整ができるのが最大の特徴です。

黒矢印ではオブジェクト全体が対象になるため、こうした細かい編集はできません。一方、白矢印を使えば、特定のポイントだけを選んで操作できます。Shiftを押しながら複数ポイントを選べば、均等な変形や微調整も可能です。

たとえば、フキダシの端のカーブだけを引っ張って変える。あるいは、図形の一辺だけを直線から曲線に変える。そんなときにこのツールがあると、わざわざパスを描き直す必要がなくなります。

ただし、誤って余計なポイントを選んでしまうと、形が崩れることもあります。選択範囲を常に確認しながら操作するのがコツです。

細部にこだわるデザインでは、このツールなしでは成り立ちません。仕上がりの精度を上げるためにも、積極的に使っていきましょう。

6. トラブル対応:選択できない・動かせない時の対処法

Illustratorを使っていると、「選べない」「動かせない」「反応しない」といったトラブルに出くわすことがあります。

これはツールの故障ではなく、設定や操作ミスが原因であることがほとんどです。問題の原因を特定し、落ち着いて対処すれば、簡単に解決できます。

ここでは、実際によくある選択ツールのトラブルとその対応法を紹介します。

ロック・非表示・レイヤー状態を確認

まず疑うべきは「ロック」と「非表示」です。選ぼうとしても選べない原因の多くは、オブジェクトやレイヤーがロックされていることです。

ロックされているオブジェクトは、選択ツールでも反応しません。解除するには、メニューの「オブジェクト → すべてをロック解除」を実行するか、レイヤーパネルで鍵マークを外します。個別にロックした覚えがなくても、テンプレートデータなどでは最初からロックされている場合もあるので要注意です。

また、「非表示」になっていると、当然ですが画面上に見えないため、選択自体ができません。「表示 → すべてを表示」で、隠れている要素がないか確認してみましょう。

さらに、レイヤー自体がロックされている場合もあります。この場合は、レイヤーパネルの鍵マークをクリックして解除しましょう。ロックと非表示は見落としやすいですが、最初に確認するべきポイントです。

選択ツールが反応しない原因とその解決策

ツールを選んでいるのに、まったく反応しない。そんなときは、選択ツール自体が正しく機能していない可能性があります。ただし、ほとんどの場合は「別のツールがアクティブになっている」ことが原因です。

たとえば、なげなわツールや自動選択ツールが選ばれていると、普通の黒矢印のような操作はできません。また、白矢印と黒矢印の切り替えを忘れているだけでも、選んだつもりで選ばれていないことがあります。

まずは、ショートカットキー「V(黒矢印)」や「A(白矢印)」を押して、正しいツールが選ばれているか確認しましょう。さらに、ツールバーの下にある設定アイコン(ツールオプション)で、「選択モード」や「バウンディングボックスの表示」がオンになっているかも確認します。

操作に慣れてきた人ほど、ツールの状態をうっかり見落としがちです。画面の反応が鈍いと思ったら、一度ツールをリセットする意識で確認することが大切です。

バウンディングボックスが出ない場合の対処法

選択はできているのに、なぜか「バウンディングボックス(枠線)」が表示されない。これは、イラレ初心者が戸惑いやすいトラブルの一つです。

この原因は、表示設定がオフになっているためです。バウンディングボックスは、選択したオブジェクトを囲む四角形の枠線で、これを使ってサイズ変更や回転を行います。

表示させるには、「表示 → バウンディングボックスを表示(Ctrl+Shift+B)」を実行してください。これで枠線が再表示され、通常の操作が可能になります。反対に、何かの拍子でこのショートカットを押してしまい、意図せず非表示にしてしまうこともあります。

この機能がオフだと、オブジェクトは選ばれていても編集できないように見えるため、非常に混乱しやすいです。原因を知っていれば、一瞬で解決できる問題です。

イラレの選択ツール!まとめ

イラレの選択ツールを正しく使い分けることで、Illustratorの操作性は格段に向上します。

今回ご紹介したように、黒矢印・白矢印だけでなく、用途に応じたツールの選び方が重要です。

最初は覚えることが多く感じるかもしれませんが、作業の目的に応じて「どのツールが最適か?」を判断できるようになると、時短効果も作業精度も大きく変わってきます。

「なんとなく黒矢印を使っている」「細かい調整がうまくいかない」という方こそ、ぜひ本記事を参考に、各ツールの使い方を身につけてみてください。

正しい選択ツールの活用は、イラレ上達への近道です。

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今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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