ドキュメンタリー動画は、題材や取材対象をありのままを映したノンフィクション。
エンターテイメントではない分、視聴者を楽しませるための積極的な演出は、最小限に抑えられています。
それだけに、面白い動画として成立するか?は、題材や取材対象によって左右されます。
また、誇張された表現が少ないため、広告の効果が薄くなった今、広告ではない新しい訴求のカタチとして、注目を集めている動画ジャンルでもあります。
というわけで、今回の記事では、ドキュメンタリー動画の作り方を調査しました。
ドキュメンタリー動画の作り方の流れ、注意すべきポイント、おすすめのドキュメンタリーについて、ご紹介します。
目次
ドキュメンタリー動画の作り方
ドキュメンタリー動画は、題材となる被写体を探すリサーチから始まります。
①取材対象を探す
②構成要素の洗い出し
③シナリオを作成
④撮影スケジュールの計画(香盤表の作成)
⑤撮影
⑥編集(オフライン・BGMなど演出)
⑦ナレーション入れ
⑧整音(音を聞きやすく整える)
一つずつ見ていきましょう。
①取材対象を探す
ドキュメンタリー動画制作は、取材対象を探すところから、始まります。
ドキュメンタリーとして成立させるには、ただ『すごい人』だけでは、面白い番組にはなりません。実績はもちろんですが、その人に人間としての魅力が必要だから、です。
魅力とは、虚勢を張った『強さ』ではなく、むしろ、その人の弱さや本音部分にあります。
その本音部分が見えた時に、その弱さが魅力となり、親近感を作ります。
②構成要素を洗い出す
取材対象が決まったら、表現するポイントを絞ることが大切。
その人のどんな部分をどんな風に表現するのか?取材対象が一番輝くポイントを探します。取材対象に質問を投げかけることで、思いも寄らない魅力を発見できることがあります。
構成要素の洗い出しには、マインドマップを使うと便利です。
>> 参考記事:動画の作り方①マインドマップづくり
③シナリオを作成
構成要素が洗い出せたら、次はいよいよシナリオを作ります。
基本は、大きな要素から、徐々に一点の注目ポイントに絞っていくこと、です。
>> 参考記事:動画の作り方②シナリオ・絵コンテ作り
④撮影スケジュールの計画(香盤表の作成)
シナリオを作ったら、ロケの準備です。
いつ、どんな機材が必要なのか?や、出演者がやることを時系列に記載して、スタッフ全員で共有するのに便利なのが、香盤表です。
>> 必要な準備のすべてがわかる『動画編集の準備編』はこちら
⑤撮影
実際の撮影には、トラブルがないように機材を用意し、撮影・編集と進みます。
高価なカメラ機材はあればあったで、良いものが撮影できますが、スマホだけでも十分に綺麗な映像を撮ることは可能です。
むしろ大事なのは、撮影に至るまでの準備にかかっていると言っても過言ではありません。
>> 動画撮影に使用する機材を全部紹介!カメラの他に必要なものとは?
⑥編集(オフライン・BGMなど演出)
編集作業は、大きく3つのパートに分かれます。
(1)オフライン編集(撮影時に映った不要な部分を削除して、おおまかな流れを作る)
(2)演出上のフェードイン&アウトやテロップ入れ、効果音を加える
>> 参考記事:動画の作り方③ オフライン編集
⑦ナレーション入れ
出来上がった映像にナレーションを加えます。
ここでは、初心者がナレーションに挑む時の注意ポイントを動画にしてみました。参考にしてみてください。
●動画の主役は映像で、ナレーションは情報を補助する役割だと認識する。
●ナレーションで過度な演出を施さない。
⑧整音(音を聞きやすく整える)
最後に、整音(せいおん)をして、完成です。
出演者の声やBGMの音量などを調整して、音割れを調整したり、視聴者が聴きやすくなるように調整を加える作業です。
全ての作業を終わった後に、最終的な工程としておこないます。
ドキュメンタリー動画制作の注意点
ドキュメンタリー動画の作り方の注意点についてご紹介します。
❶ドキュメンタリー動画の題材選び
❷撮影日程は複数日を想定する
❸インサート動画を使ってメリハリをつける
こちらも一つずつ見ていきましょう。
❶ドキュメンタリー動画の題材選び
ドキュメンタリー動画の題材は自由です。必ずしもシリアスな社会問題や自然環境である必要はありません。
制作者自身が必要だ、伝えたい、面白いと感じた題材であれば、何をドキュメンタリー動画にしてもいいのです。
ただし、反社会勢力などを取材するのは難しいので避けた方が賢明です。
❷撮影日程は複数日を想定する
ドキュメンタリー動画は、1日だけで全て撮影せず、複数日に分ける必要があります。
時間をかけて取材対象を撮影し、映像素材のバリエーションを用意することで、最終的に丁寧な仕上がりのドキュメンタリー動画に完成するからです。
そのため撮影スケジュール計画の段階で、取材対象との打ち合わせを綿密に行い、トラブルがないように予定を調整しなければなりません。
❸インサート動画を使ってメリハリをつける
ドキュメンタリー動画はその性質上、事実を映し出すので映像が単調になりやすいです。
取材対象は一般の方で、ドラマや映画の俳優のように、視聴者を楽しませる振る舞いをしないからです。
ドキュメンタリー動画が単調になるのを避けるには、インサートを活用するのが効果的です。
インサートとは、ある場面に対して異なる映像を挟む手法で、例えばインタビューの場面の中に、街の様子や普段の取材対象の姿を挟むと、映像にメリハリがつけられます。
ドキュメンタリー動画制作おすすめアプリ
ドキュメンタリー動画制作におすすめのアプリについてご紹介します。
①[プロ向け]ドキュメンタリー動画制作のおすすめアプリ
②[初心者におすすめ]ドキュメンタリー動画制作のおすすめスマホアプリ
③ドキュメンタリー”風”動画が作れるアプリ
こちらも一つずつ見ていきましょう。
①[プロ向け]ドキュメンタリー動画制作おすすめのソフト
プロ向けのドキュメンタリー動画制作には、Adobe Premiere ProやMac専用のFinal Cut Pro がおすすめです。
プロ向けの動画制作アプリは高機能ですが、その分だけパソコンにも高いスペックが必要な点にご注意ください。
予算的に少し高めですが、その分の見返りは大きいです。投資と思って使うことをオススメします。
②[初心者におすすめ]ドキュメンタリー動画制作のおすすめスマホアプリ
ドキュメンタリー動画制作におすすめのスマホアプリは、無料で使えるAdobe Expressや、iPhone用のiMovie(iPhoneにはじめからインストールされています)です。
どちらも簡単に使えて、どこでもドキュメンタリー動画の編集ができます。
初心者の方にもおすすめのスマホアプリです。
③ドキュメンタリー”風”動画が作れるアプリ
ドキュメンタリー動画ではなく、ドキュメンタリー風動画が作れるアプリもあります。
おすすめなのは、「VITA」、「Magisto」、「Trillerフィルムメーカー」です。
いずれもiPhoneとAndroidの両方で使えるスマホ向け動画編集アプリで、豊富なフイルターを選ぶだけで簡単にドキュメンタリー風にすることが可能です。
●VITA
●Magisto
●Trillerフィルムメーカー
YouTubeのおすすめドキュメンタリー動画
YouTubeの検索欄に「#ドキュメンタリー」と入力するのがおすすめです。
YouTubeで公開されている人気のドキュメンタリー動画が一覧で表示されます。
●CBCドキュメンタリー
●MOGUMOGU(おいしいエンタメ)
今回、オススメする2つをご紹介します。
●CBCドキュメンタリー
愛知・岐阜・三重県で放送されているCBCテレビのドキュメンタリーチャンネルです。
CBCテレビのニュース番組内で放送されたドキュメンタリー動画が、YouTubeで公開されています。
●MOGUMOGU(おいしいエンタメ)
こちらのMOGUMOGU(おいしいエンタメ)は、食をテーマにしたドキュメンタリー動画を公開しているYouTubeチャンネルになります。
ひとつの飲食店を取り上げ、おいしい料理が作られる様子から、そこに集まるお客さんたちの様子も見ることができる内容です。
切り口や題材選び次第で「ドキュメンタリー動画の幅の広がり」があることを感じさせてくれます。
ドキュメンタリー動画で会社をブランディングする効果的な活用方法
ドキュメンタリー動画は、テレビだけのものじゃありません。
会社を知ってもらうことで、採用動画にも使えます。また、取材された感じで作れば、ブランディングにもなります。
広告ではない新しい訴求の形としても、ドキュメンタリー動画が注目されています。
テレビに出たい人必見
ドキュメンタリーは、テレビだけのものではないけど、それでもあなたのドキュメンタリーがテレビで紹介されたら、嬉しいですよね(笑)。
YouTubeなどと違って、新聞やテレビは、信頼性が高く、取り上げられるだけで、周囲に対しての専門性や信用が高まるから、です。
とくに起業したばかりで、実績が少ない場合には、「テレビで紹介されました」という実績をHPや広告に使うと効果的です。
そう言ったサービスを展開している企業もあるので、ぜひご活用ください。
あなたの会社を直接取材して、1本のドキュメンタリーを制作。
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ドキュメンタリー動画の作り方・まとめ
ドキュメンタリー動画の作り方、流れや注意点についてご紹介しました。
ドキュメンタリー動画とは、事実や題材のありのままを映し出す映像表現手法。近年では、企業のありのままをアピールするブランディングとしても活用されています。
まとめると
①取材対象を探す
②構成要素の洗い出し
③シナリオを作成
④撮影スケジュールの計画(香盤表の作成)
⑤撮影
⑥編集(オフライン・BGMなど演出)
⑦ナレーション入れ
⑧整音(音を聞きやすく整える)
❶ドキュメンタリー動画の題材選び
❷撮影日程は複数日を想定する
❸インサート動画を使ってメリハリをつける
①[プロ向け]ドキュメンタリー動画制作のおすすめアプリ
②[初心者におすすめ]ドキュメンタリー動画制作のおすすめスマホアプリ
③ドキュメンタリー”風”動画が作れるアプリ
●Adobe Premiere Pro
●Final Cut Pro
●Adobe Express
●iMovie
●VITA
●Magisto
●Trillerフィルムメーカー
●CBCドキュメンタリー
●MOGUMOGU(おいしいエンタメ)
でした。
取材は複数日程が望ましく、スケジュールには余裕を持って調整するのがおすすめです。
クオリティの高いドキュメンタリー動画の制作には、取材力、構成案作りの能力と豊富な経験に加え、高価な撮影機材が必要です。
独自に全てをまかなうのが難しい場合は、ドキュメンタリー動画制作を専門にしている動画制作会社に依頼するのもの一つの選択肢です。
>> 比較検討サイト:ドキュメンタリー動画制作サポートサイトAs Is ドキュメンタリー
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
動画制作や映像・撮影機材・Adobe製品の専門メディア『VideoLab』