インターレースとプログレッシブとは？違いと意味を解説します

インターレース プログレッシブ。その意味と違いをご存知でしょうか？

この２つは、どちらも『映像を映し出すときの方式』のことです。

インターレース方式とプログレッシブ方式。これを選ぶのは、映像をテレビに映すのか？またはYoutubeなどの動画共有サービスに上げるのか？によって。どちらの方式を選ぶのか？で、決まってきます。

そのため、動画を特定のプラットホームに使う場合。この違いを理解しておく必要があります。

テレビで使うのか？YouTubeなどで使うのか？によって、最適な方式がある

そこで、今回の記事では、このインターレースとプログレッシブの違いを調査しました。

さて、どんな場面で、どちらの方式が最適なのか？をこの機会に理解しておきましょう。

インターレースとプログレッシブ｜理解するための予備知識

それでは早速、インターレースやプログレッシブについてお伝えしたい。のですが、じつは、この理解するためには、ひとつ予備知識が必要です。

それは『走査線』という予備知識です。

前置きが長くなって恐縮です。が、映像の出力方法を理解するうえで重要なので、お付き合いください。

インターレースとプログレッシブ｜予備知識＜１＞走査線とは？

今回の記事のテーマ『インターレース』と『プログレッシブ』。これを解説する前に、まずは、映像がどのようにモニターに映し出されているのか？それを知っておきましょう。

映像は、走査線と呼ばれる水平方向の線を発光させて、モニターに画像を映します。

このとき、左から右へと走査線が表示されます。これを高速で少しづつ変化させて、映像にしています。

インターレースとプログレッシブ｜予備知識＜２＞『走査線』の表示方式

そして、この走査線は、モニター上に、何百本～何千本も表示されます。

この走査線の本数が多いければ多いほど、高精細で高画質な映像になります。

つまり、インターレース方式とプログレッシブ方式は、走査線の表示方式のこと、です。

インターレースとプログレッシブでは、走査線の表示方法が違います。つまり、この違いによって、映像の見え方が変わってくるということです。

インターレースとプログレッシブ｜予備知識＜３＞『走査線』まとめ

テキストだけだと、わかりづらい…と思います。なので、下記に、２つの方式をまとめてみました。

ここまでの内容を理解したところで、先に進みます。いよいよ『インターレース』と『プログレッシブ』の解説です。

❶インターレースとプログレッシブとは、走査線の表示方式のこと
❷インターレースとプログレッシブでは、それぞれ走査線の表示方法が違う
❸走査線の表示方法の違いで、映像の見え方が変わる

>> 走査線とは？

インターレースとプログレッシブ①インターレースとは？

そもそも、インターレースとプログレッシブという動画の方式は、どういうものなのか？

①インターレース方式とは？
②インターレース方式のメリット
③インターレース方式のデメリット

まずは、インターレースとはなにか？それを順番にご説明します。

①インターレース方式とは？

最初に、インターレース方式とは、走査線を１本おきに飛ばして表示する方式です。

つまり、走査線を奇数番号と偶数番号の２つに分けます。

そして、奇数と偶数、それぞれの操作線を順に表示します。そうすることで、１枚の画像を映し出す方式です。そのため、１枚の画像は、偶数画像と奇数画像で１回分になります。

もちろん、操作線を１本ごとに飛ばして表示するため、走査線の間には隙間ができます。が、高速描画されているので人間の目では認識できず、違和感なく見えるのです。

②インターレース方式のメリット

それでは、インターレース方式にするメリットは、なんでしょうか？それは、早い動きの映像でも、滑らかできれいに映すことです。たとえば

●早い動きの映像でも滑らかできれいに映る
●特に球技のような球の動きの速いスポーツ映像に向いている

です。

普通の映像ではプログレッシブ方式の映像と見た目が大きく変わることはありません。

が、激しい映像やスポーツなどの動きの速い映像の場合。このときは、インターレース方式の動画の方が、より滑らかな動きに感じます。

③インターレース方式のデメリット

また、インターレース方式にも、デメリットがあります。

●一時停止した時に映像がぶれて見える
●動画共有サイトではきれいに再生できない

インターレース方式は１枚の画像を２回に分けて表示しています。そのため、動画を一時停止した際に画像がぶれて見えるデメリットがあります。

>> Wikipedia：インターレース

インターレースとプログレッシブの違い②プログレッシブとは？

では、もうひとつのプログレッシブ方式とは？どのような映像の表示方法なのでしょうか。

この章では、プログレッシブについて解説していきます。

❶プログレッシブ方式とは？
❷インターレース方式のメリット
❸インターレース方式のデメリット

❶プログレッシブ方式とは？

まず、プログレッシブ方式とは、走査線を上から順番に１本ずつ表示させる方式です。

プログレッシブ方式では、１枚の画像を一度に表示します。

この１枚の画像のことを『フレーム』と言います。そして、１秒間に何枚の画像を表示させる？の単位が『フレームレート』と呼びます。

❷プログレッシブ方式のメリット

そして、プログレッシブ方式のメリット。それは

●一時停止してもきれいに画像が映る
●ちらつきの少ない滑らかな映像にできる

です。

一度に静止画を表示するプログレッシブ方式には、画像にぶれがありません。そのため、綺麗に映し出されます。

また、インターレース方式と比べて、映像のちらつきを抑えることもできます。そのため、きれいで滑らかな映像に仕上げられます。

❸プログレッシブ方式のデメリット

逆に、プログレッシブ方式にもデメリットがあります。それは、フレームレートが低いと動画がカクついて見えるという点です。

●フレームレートが低い動画の場合、映像がカクカクして見える
●動きの速い映像は、フレームレートを大きくしないと滑らかに映らない。（結果：データが重くなる）

フレームレートとは、時間当たりの静止画の枚数というお話をしました。

が、フレームレートが低い＝表示される静止画枚数（コマ数）が少ない。となるため、映像がカクついて見えます。

特に動きの速い映像は、フレームレートを大きくしないと滑らかに映りません。注意してください。

>> Wikipedia：プログレッシブ・スキャン

インターレースとプログレッシブで実際はどう映る？

この章では、２つの方式を、さらに具体的な違いで見ていきましょう。

（１）動画再生中の見え方が違う
（２）動画を一時停止した時の見え方が違う
（３）動画の表記方法が違う
（４）SNSやYoutubeはプログレッシブが最適

実際に、２つの方式で、どう映るのか？を解説します。

（１）動画再生中の見え方が違う

インターレース方式は、１枚の画像を２回に分けて映し出しています。そのため、時間当たりの画像表示枚数は、プログレッシブ方式の２倍になります。

その結果、再生時の動画の見え方は滑らかです。そして、激しい映像や動きの早い映像にも容易に対応可能です。

逆に、プログレッシブ方式では、1枚の画像は一度で映し出す方式。つまり、一度に使う走査線の本数がインターレース方式の２倍になります。

そのため、動画の解像度が高く、より高精細できれいに映し出すことができます。

（２）動画を一時停止した時の見え方が違う

インターレースとプログレッシブでは、動画の一時停止時の見え方に違いがあります。

インターレースは、１枚の画像を２回に分けて表示しています。そのため、一時停止するとぶれた画像になります。

逆に、プログレッシブは、1枚の画像は一度で表示します。そのため、一時停止してもぶれずに綺麗な状態で映すことができます。

（３）動画の表記方法が違う

インターレースとプログレッシブでは、動画の表記に違いがあります。

よく動画に「1080i」や「1080p」といった表示がされていませんか？

ここの「i」や「p」という表示。これは、インターレースのiとプログレッシブのpのことです。

動画のインターレースとプログレッシブのどちらかを確認したい場合。そのさいは、動画詳細の表示が、『i』か？『p』になっているか？で、判別することができます。

（４）SNSやYoutubeはプログレッシブが最適

SNSや動画共有サイトの動画は、プログレッシブ方式が適しています。

もともとアナログテレビの規格として使われていたのがインターレースです。技術の進歩で、あとから登場したのがプログレッシブ。ですが、現在では、テレビ以外のほとんどがプログレッシブを採用しています。

TwitterなどのSNSやYoutubeやニコニコ動画。これらの動画ストーリーミングサービスはプログレッシブです。なので、動画をアップするときには注意してください。

インターレースとプログレッシブとは？まとめ

インターレース方式とプログレッシブ方式について、お伝えしました。

インターレース＝走査線を1本おきに飛ばして表示する方式
プログレッシブ＝走査線を上から順番に1本ずつ表示させる方式

です。

また、インターレース方式とプログレッシブ方式には、次の違いがありました。

（１）動画再生中の見え方が違う
（２）動画を一時停止した時の見え方が違う
（３）動画の表記方法が違う
（４）SNSやYoutubeはプログレッシブが最適

さらに、それぞれのメリットデメリットもお伝えしました。

インターレースとプログレッシブの違いをよく理解して、適した方式を選択しましょう。

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今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました！

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