なんでも合うビデオカメラ三脚とは?
動画撮影を始めたいけど、三脚の選び方がわからず、失敗したくない…そんな不安を感じていませんか?とくに「このカメラにこの三脚、ちゃんと合うのかな?」という疑問は、初心者にとって大きな悩みのひとつです。
そこで今回の記事では
この記事でわかること
- なんでも合うビデオカメラ三脚
- ビデオカメラと三脚の接続規格とその基本ルール
- 自分に合った三脚の選び方と注意点
- すぐに実践できる三脚活用テクニック
など、三脚の互換性・選び方・活用方法を、プロ目線でわかりやすく解説します。

執筆者
この記事は、動画制作・デザインを手がける統合クリエイティブスタジオ|ワイラボの代表が執筆しています。普段は企画やディレクションの立場から、現場チームと連携して、デザインディレクション、イラスト制作、映像制作に関わっており、その経験から得た視点で、分かりやすさを心がけてお伝えします。
1. なんでも合うビデオカメラの三脚|互換性の基本知識
ビデオカメラと三脚の組み合わせについて、「どれでも合うの?」という疑問はよくあります。
結論から言えば、多くの場合は問題なく使えます。
この章では、接続規格の基本から、合わないケース、確認すべきポイントまでを具体的に解説していきます。
なんでも合うビデオカメラ三脚 ①三脚とビデオカメラの接続規格は世界共通
ビデオカメラと三脚の接続には、主に「ネジ穴」が使われています。そしてこのネジ穴のサイズは、世界共通で「1/4インチ(約6.35mm)」が基本規格になっています。つまり、多くの三脚とカメラはこの規格で統一されているため、別メーカー同士でも互換性があります。
カメラ業界でこの規格が共通しているのは、長年にわたり国際標準として定着しているからです。そのため、プロ用でない限り、「三脚に合わないカメラ」は滅多に存在しません。ビデオカメラでも、一般的な家庭用モデルであれば、ほぼ全てがこの1/4インチネジに対応しています。
一方で、稀にプロ仕様の機材では、3/8インチネジ(約9.5mm)が使われていることがあります。ただし、こういった場合でも変換アダプターが市販されているため、工夫すれば問題なく使えることが多いです。
要するに、「1/4インチネジならOK」というルールを押さえておけば、大きな失敗は避けられます。初心者が三脚選びで迷う場合も、まずこの基本規格をチェックすれば安心です。
なんでも合うビデオカメラ三脚 ②稀に合わないケースとは?
「なんでも合う」とは言っても、例外は存在します。
特に注意したいのは、業務用や特殊なビデオカメラです。こうした機種では、標準の1/4インチではなく、3/8インチのネジ穴が採用されていることがあります。さらに、雲台が一体型になっていたり、独自マウント方式を持っていたりすると、汎用三脚では装着できない場合もあります。
また、最近では「アクションカメラ」や「スマートフォン用ジンバル」など、小型軽量タイプの機材も増えています。これらは三脚用ネジ穴を持たないこともあるため、アダプターやマウントが別途必要です。意外と見落としがちなのが、雲台の形状です。三脚のネジが合っていても、雲台の仕様がカメラと合わず、装着が不安定になることもあります。
以下の表は、よくある三脚接続トラブルの例とその対処法です。
| ケース | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| ネジが太くて入らない | カメラが1/4インチ、三脚が3/8インチ | 変換アダプターを使用 |
| ネジは合うがグラつく | 雲台が対応していない | 雲台の交換または別三脚を検討 |
| スマホにネジ穴がない | スマホは三脚接続を想定していない | 専用ホルダーやマウントを用意 |
このように、規格の違いを知らずに購入してしまうと、「合わないじゃん!」という事態になりかねません。購入前には、三脚側・カメラ側のネジ規格、雲台の形状、そして必要な付属品をしっかり確認しましょう。
なんでも合うビデオカメラ三脚 ③「なんでも合う」はほぼ正解。確認ポイントも
結論として、「ビデオカメラと三脚はなんでも合う」というのは、約8割は正しいです。多くの家庭用カメラと市販三脚は、1/4インチネジで統一されているからです。ただし、前述のように一部例外も存在するため、「絶対に大丈夫」と言い切ることはできません。
とくに通販で購入する場合、現物を確認できない分、スペック表や商品説明をよく読むことが重要です。カメラの仕様欄には「三脚ネジ:1/4インチ」などの記載があります。また、三脚の商品説明にも「1/4インチネジ対応」と書かれていれば、まず安心です。
カメラと三脚の組み合わせに不安がある場合、店頭で試してみるのがベストですが、それが難しい場合はメーカー公式の対応表やレビューの確認も有効です。最近はYouTubeなどで実際の使用動画を紹介している人も多く、リアルな使用感を知る手段になっています。
「合うかどうか」が不安で購入をためらっている方は、基本規格とチェックポイントさえ押さえれば、まず問題ないケースが多いです。焦らず冷静に確認することで、安心して選ぶことができます。
2. なんでも合うビデオカメラ三脚|失敗しないチェックリスト
三脚を選ぶときに、どれを選んでよいか迷ってしまう人は少なくありません。とくに初心者の方は、見た目や価格だけで選びがちですが、それでは失敗する可能性もあります。この章では、スペック面でチェックすべきポイントを厳選して解説します。用途に合った三脚を選ぶために、最低限知っておきたい基礎知識を押さえましょう。
①なんでも合うビデオカメラ三脚|高さ・重量・耐荷重
三脚の高さは、撮影の快適さに直結します。たとえば、立ったまま撮影する運動会では、高さが140cm以上あると便利です。逆にテーブル撮影や自撮りには、ミニ三脚でも十分対応できます。ただし、あまり高すぎる三脚は、携帯性が悪くなる点に注意が必要です。
重量も意外と大事です。持ち運びが多い人にとっては、軽量タイプが望ましいですが、あまり軽すぎると風や振動に弱くなります。そのため、カメラが重い場合や屋外使用が多い方は、安定感のある中重量タイプを選ぶと良いでしょう。
また、「耐荷重」は絶対に無視してはいけません。これは三脚が安全に支えられる重さのことで、カメラ本体+レンズ+外付け機材の合計重量が耐荷重を超えないか確認が必要です。
下記に、用途別のおすすめ基準をまとめました。
| 使用シーン | 推奨高さ | 推奨重量 | 推奨耐荷重 |
|---|---|---|---|
| 運動会・発表会 | 140cm〜 | 1.5kg以上 | 2.5kg以上 |
| テーブル撮影 | 30〜60cm | 1kg以下 | 1.5kg前後 |
| 屋外Vlog撮影 | 100〜130cm | 1.2kg前後 | 2kg以上 |
三脚選びでは、自分の使用シーンに最適な「高さ・重さ・耐荷重」のバランスを見極めることが重要です。
②なんでも合うビデオカメラ三脚|素材(アルミ・カーボン)と脚の段数
三脚の素材は、使い勝手に直結します。主に使われているのは「アルミ」と「カーボン」の2種類です。アルミは安価で手に入れやすく、強度も十分ですが、やや重めです。カーボンは軽量で振動吸収性に優れていますが、価格は高めになります。
たとえば、長時間持ち歩く登山や旅行撮影では、軽量なカーボン製三脚が便利です。一方、価格を重視するならアルミ製でも十分な性能を発揮します。どちらが良いかは「何を優先するか」によって変わります。
次に注目したいのが「脚の段数」です。脚の段数が多いほどコンパクトに折りたためますが、安定性が下がる傾向にあります。たとえば、3段は安定性に優れ、屋外使用に適しています。逆に4段や5段は収納性が良く、持ち運びやすいですが、設置に時間がかかることもあります。
カメラをしっかり固定したい人は、脚の段数は少なめ、でも重量はやや重めのものを選ぶと安定します。自分が何を重視するかを整理しながら、素材と構造を選ぶことがポイントです。
③なんでも合うビデオカメラ三脚|サイズ感と収納性もチェック
意外と見落とされがちなのが、三脚の「収納サイズ」です。とくに屋外や旅行など、持ち運ぶ機会が多い人にとっては非常に重要な要素になります。折りたたみ時の長さが60cmを超えると、リュックに収まらず不便になることもあります。
収納性の良い三脚は、折りたたみサイズが40〜50cm程度で、重さは1.2kg前後が理想です。ただし、小さく軽い三脚は、安定性が犠牲になっている場合も多いので注意が必要です。
また、持ち運びしやすいように、キャリーバッグや専用ケースが付属しているかも確認しておきましょう。これがあるだけで、移動時のストレスが大きく軽減されます。
三脚は撮影のたびに出し入れするものです。だからこそ、収納のしやすさや持ち運びの快適さを重視することが、ストレスなく使い続けるコツになります。
3. カメラとの相性で差がつく!雲台・ロック方式・安定性の選び方
三脚を選ぶとき、多くの人が高さや重さに注目します。
が、実は「雲台」や「ロック方式」も使い勝手を左右する非常に重要なポイントです。
この章では、見た目ではわかりにくいけれど、なんでも合うビデオカメラ三脚の選び方をチェックしましょう。
①雲台の種類とその役割(パン雲台・ボール雲台など)
雲台は、カメラと三脚をつなぐ「首」のような部分です。
ここが自由に動くことで、構図を変えたり、カメラを上下左右に振ったりできます。雲台のタイプには大きく分けて「パン雲台」と「ボール雲台」があります。
つまり、なんでも合うビデオカメラ三脚に必須な部分です。
パン雲台は、ハンドルを回して左右・上下に滑らかに動かすタイプで、ビデオ撮影に向いています。特にズーム中のカメラワークや、動きのある被写体を追うときに威力を発揮します。一方、ボール雲台は、球体で構成されており、一気に構図を調整できるのが特徴です。スピーディーな撮影や、写真撮影向けの構造です。
最近では、自由雲台という名称で販売されているものもあり、これもほとんどはボール雲台の一種です。どちらが良いかは、用途によって分かれます。ビデオメインならパン雲台、静止画ならボール雲台という考え方が基本です。
雲台は後から交換できるモデルも多いですが、三脚本体とセットで購入する場合は、あらかじめタイプを確認しておくと失敗しません。
②ロック方式(レバー式・ナット式)の使い勝手の違い
三脚の脚を伸縮する部分には「ロック機構」があります。
大きく分けて「レバー式」と「ナット式(ねじ込み式)」の2種類があります。レバー式は、パチンとワンタッチで開閉できるため、セッティングが早く、初心者にも扱いやすいのが特徴です。撮影現場でのスピード感を重視するなら、レバー式は非常に便利です。
一方で、ナット式はしっかりねじ込む構造のため、より高い固定力があります。ややセッティングに時間がかかりますが、そのぶんブレにくく、安定性を重視する撮影に向いています。とくに重いカメラや、望遠レンズを使う場合にはナット式が安心です。
また、安価な三脚にはロック部分の強度が不十分なものもあるため、製品レビューや耐久性にも注目すると良いでしょう。何度も伸ばして縮める部分だからこそ、使いやすさと耐久性のバランスが重要です。
③撮影時の安定性を左右する三脚構造
三脚の「安定性」は、実際の撮影においてもっとも大切な性能のひとつです。
なんでも合うビデオカメラ三脚といったって、グラグラしてたら、三脚の役目を果たしていません。
安定性を高める要素として、まず脚の太さと材質が挙げられます。太くて剛性の高い脚は、振動に強く、安心してカメラを固定できます。また、脚の付け根に「スプレッダー(補強部材)」が付いているモデルは、さらに高い安定性を発揮します。
さらに、センターポール(中央支柱)の有無も安定性に関わります。センターポールが伸びる構造は、高さを調整しやすい反面、最も揺れやすい部分でもあります。安定性重視なら、センターポールを使わずに済む三脚が理想です。
安定性は一見すると地味ですが、失敗を減らし、作品のクオリティを保つためには欠かせない要素です。買ってから後悔しないためにも、構造や素材をしっかり見極めて選びましょう。
④ カウンターバランス
ビデオカメラ用の三脚は、ヘッド部が、パン(横方向)とティルト(縦方向)の2方向に動かせます。
カウンターバランスは、このティルト(縦方向)の動きをコントロールできる機能です。
カウンターバランスがあることで、ティルト(縦方向)に動かしてハンドルから手を放しても、縦方向への動きを打ち消す逆の力を加えることで、ピタッと狙った位置でカメラを止めて、コントロールすることができます。
ビデオカメラや一眼レフなどは、レンズが重いので、カウンターバランスがないと、前にカメラ本体が傾いて、最悪、カメラが三脚から外れたり、三脚ごと倒れたり、ということだってあり得ます。
>> 参考記事:【三脚解説シリーズ Vol.6】重心高とカウンターバランスチャートの見方について
⑤ 高さの調節のしやすさ(ロック方式/箇所の少なさ)
なんでも合うビデオカメラ三脚は、高さ調節のしやすさも重要なポイントです。
三脚には伸縮に3段や4段の違いがあり、調節箇所が少ない方が、セッティングも早くやりやすくなります。
また三脚のロック方式には、主にナットロック方式とレバーロック方式の2種類があります。
三脚の2つのロック方式
- ナットロック方式
- レバーロック方式
ナットロック方式はねじ式のため、しっかり力を加えて固定したい場合に向いていますが、凹凸により収納のコンパクトさやメンテナンス面においてデメリットがあります。
一方、レバーロック方式はナットロック方式よりも早くスムーズにセッティングできます。そのため、時間短縮のメリットがあります。
さらに、ナットロック方式のように脚部に凹凸もないため、よコンパクトに収納できて便利です。
| ロック方式 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| ナットロック方式 | しっかり固定できる | 収納がコンパクトでない |
| レバーロック方式 | セッティングが早くスムーズにできる | 特になし |
4. 最新トレンドを押さえた三脚選び:機能と未来性
最近の三脚は「ただ固定するだけ」の道具ではありません。
スマホやアクションカメラとの連携、ライブ配信への対応など、多機能化が進んでいます。また、軽量化・省スペース化も顕著で、従来のイメージを覆すモデルも増えています。
この章では、もはや、なんでも合うビデオカメラ三脚のさらに向こうにあるトレンドに合った選び方を紹介します。
①ライブ配信・スマホ連携など最新機能に注目
今や三脚は、YouTube・Instagram・TikTokなどのライブ配信でも活躍するツールです。
そうした用途に対応するモデルでは、スマホホルダーやBluetoothリモコンが標準装備されています。これにより、三脚にスマホを取り付けて、ワイヤレスで撮影や配信ができるようになります。
中には「リモコン一体型」や「ジンバル機能付き」三脚もあり、カメラの方向をリモート操作できるなど、かなり高度な操作が可能になっています。とくにVlogや料理配信など、手元を映しながらの撮影では、これらの機能が非常に便利です。
さらに、専用アプリと連携してAI追尾やオートズームを行うスマート三脚も登場しています。価格はやや高めですが、動画撮影をメインに考えている人には十分検討する価値があります。
こうしたスマホ対応・配信対応の三脚は、単なる道具を超えた「撮影アシスタント」として、今後ますます注目されるでしょう。
②軽量・コンパクト化が進む現代のニーズ
持ち運びのしやすさは、現代の三脚選びで欠かせない要素になりました。
従来の三脚はしっかりしている分、重くてかさばるという欠点がありました。しかし今は、軽量でコンパクトなモデルが主流になりつつあります。
とくに注目なのが、折りたたみ時の長さが40cm以下、重さが1kg未満の「トラベル三脚」と呼ばれるタイプです。こうした三脚はリュックに収納できるサイズ感で、移動中も邪魔になりません。
ただし、軽量化が進んだ反面、耐久性や安定性が犠牲になっているモデルもあります。とくに格安商品では、素材がチープで脚がたわみやすいという欠点もあるため、慎重な見極めが必要です。
たとえば、以下のようなスペックをひとつの基準にしておくと失敗しにくくなります。
| スペック項目 | 推奨基準 |
|---|---|
| 重さ | ~1.2kg |
| 収納サイズ | ~45cm |
| 耐荷重 | 最低2kg以上(カメラ使用時) |
こうした軽量・省スペース型の三脚は、今後ますます需要が高まると予想されます。
③初心者にも優しい機能性とコスパの両立
三脚選びで「何を買えばいいか分からない」という初心者におすすめしたいのが、「オールインワン型」の三脚です。
これは、スマホホルダーや収納ケース、リモコンなどが最初からセットになっていて、届いてすぐ使えるモデルのことです。
価格も5000円以下で手に入る、なんでも合うビデオカメラ三脚も多いです。初期費用を抑えつつ、必要な機能が一通り揃っている点が魅力です。ただし、安さだけに飛びつくのは禁物です。耐荷重や素材、口コミなどをよく確認し、信頼できるブランドを選ぶことがポイントです。
5. 三脚をもっと便利に!知って得する活用テクニック
三脚は「カメラを固定するだけの道具」と思われがちです。
が、実は使い方次第で撮影の幅がぐっと広がります。ここでは、初心者にもすぐ実践できる活用術を紹介します。
なんでも合うビデオカメラ三脚に、ちょっとした工夫を加えるテクニックをご紹介します。
①運動会・旅行・室内撮影などシーン別活用法
撮影シーンによって、三脚の使い方は変わってきます。
たとえば、運動会では望遠ズームを多用するため、しっかりとした安定性が必要です。高さも必要になるため、最低でも140cm以上の三脚を用意しておくと安心です。さらに、地面が芝や砂利であることも多いので、脚がしっかり開くタイプを選びましょう。
一方、旅行先での風景撮影では、持ち運びしやすい軽量三脚が重宝します。とくに折りたたみサイズがコンパクトなモデルは、カバンやスーツケースにも入り、移動時のストレスを減らせます。
室内での料理動画や製品レビューなどでは、俯瞰撮影や手元撮影が求められます。こうした場面では、センターポールを水平にできる三脚や、アーム付きのモデルがあると便利です。用途ごとに最適なモデルや設置方法を工夫することで、同じ三脚でも活用の幅が大きく広がります。
②三脚+αで撮影の幅が広がる便利グッズ紹介
なんでも合うビデオカメラ三脚に、周辺アイテムを使うと、撮影環境は格段に向上します。
たとえば、スマホホルダーはビデオカメラと併用することで、サブ画面やライブ配信用の映像を同時に記録することができます。また、水平器が付いたプレートを使えば、設置のズレを防ぎ、画面の傾きをなくすことができます。
ほかにも、三脚の脚先に「スパイク」を付けられるモデルでは、屋外の不安定な地面でもしっかり固定できます。こうした小さなパーツがあるかないかで、撮影のストレスが大きく変わります。
さらに、最近では「モバイルバッテリー取付ホルダー」や「ケーブルホルダー」など、動画配信向けのアクセサリーも充実しています。これらを上手に活用することで、映像の質だけでなく作業効率も大きく向上します。
一見地味なアイテムでも、撮影の幅を広げてくれる名脇役になります。三脚を最大限に活かすためには、こうした+αのアイテムにも目を向けてみましょう。
③構図の安定とプロっぽさを引き出すテクニック
三脚を使う最大のメリットは、「構図を安定させられること」です。
手持ちだとブレや傾きが出やすい構図も、三脚を使えば同じ画角を長時間キープできます。これにより、見る人に「プロっぽい」印象を与えることができます。
たとえば、インタビュー動画や商品紹介では、三脚にカメラを固定して、構図を固定するだけで印象が格段に上がります。また、写真撮影では、三脚を使ってシャッタースピードを遅くすることで、夜景や水の流れを滑らかに表現することができます。これも手持ちでは難しい表現です。
さらに、構図を安定させることで、編集時の負担も減ります。
プロっぽい映像は、実は「派手な機材」ではなく「安定した画づくり」から生まれます。三脚を使うことで、誰でもそれに一歩近づくことができるのです。
6. 後悔しないために!購入前に確認したい注意点
せっかく、なんでも合うビデオカメラ三脚を買ったのに、すぐに買い替えになるのは、残念
とくに初心者の場合、価格や見た目だけで選んでしまうことも多く、注意が必要です。
この章では、購入前に必ず確認しておきたいポイントを具体的に解説します。
①互換性以外に見落としがちな落とし穴とは?
三脚の互換性ばかりに気を取られて、他のポイントを見落としてしまうケースはよくあります。
たとえば、「雲台が取り外せない」「センターポールが上下にしか動かない」「脚が細すぎてグラつく」など、実際に使ってみて初めて分かる不満もあります。
特に注意したいのは、「カメラを取り付けたままバランスが取れない」というケースです。これは耐荷重の過信や、雲台の固定力不足が原因で起こります。また、三脚の高さを最大まで伸ばしたときに、不安定になるモデルも少なくありません。
購入前には、商品レビューやスペックをよく確認し、「カタログ値だけでは分からない部分」にも目を向けることが大切です。とくに安価なモデルでは、パーツの精度や耐久性にばらつきがあるため、過信は禁物です。
「安かったからいいや」では済まないのが三脚です。後悔しないためには、使うシーンを具体的に想定し、その条件に合うかどうかを冷静に見極める必要があります。
②通販での失敗を防ぐためのチェック項目
近年はAmazonや楽天などの通販で三脚を購入する人が増えています。
しかし、通販には「実物が見られない」「使い勝手がわからない」というデメリットもあります。そのため、購入前に確認すべきチェック項目を整理しておくと安心です。
以下の表は、通販で失敗しないために最低限確認すべきポイントです。
| チェック項目 | 内容の確認ポイント |
|---|---|
| 接続ネジのサイズ | 1/4インチが基本。特殊サイズの場合は要注意 |
| 耐荷重 | カメラ・レンズなど総重量に対して十分か確認 |
| 雲台の種類 | 自由雲台 or パン雲台。用途に合わせて選ぶ |
| 高さ・収納サイズ | 自分の撮影スタイルと持ち運びやすさに合っているか |
| ロック方式 | レバー式 or ナット式。使いやすさや安定性で選ぶ |
| 付属品 | スマホホルダーやケース、リモコンが必要なら要チェック |
また、レビューの中で「壊れやすい」「ネジが緩む」「思ったより重い」などの声が多い商品は避けた方が無難です。
写真や動画で実物を確認できる販売ページも増えているので、可能な限り目視でチェックするようにしましょう。
手元に届いてから後悔しないために、事前の確認は惜しまないようにしましょう。
③買い替え不要にするための長期視点の選び方
三脚は頻繁に買い替えるものではありません。
だからこそ、できるだけ長く使えるモデルを選ぶことが経済的です。多少価格が高くても、耐久性があり、拡張性の高い三脚を選ぶ方が、結果的にコスパが良くなります。
たとえば、雲台が交換できるタイプや、脚が個別に調整できるモデルは、撮影スタイルの変化にも柔軟に対応できます。プロを目指す人でなくても、「次第に撮影の幅が広がる」という視点で三脚を選んでおくと、無駄な出費を防げます。
また、信頼できるメーカーを選ぶことも重要です。有名ブランドは価格がやや高めでも、部品の入手性やアフターサポートが充実しているため、長期的に見て安心感があります。
三脚は「とりあえずの道具」ではなく、「撮影スタイルを支える基盤」です。だからこそ、初期段階から少し先を見据えた視点で選ぶことが、後悔しない買い物につながります。
④カメラの取り付けのしやすさ(ねじ式/クイックシュー)
ビデオカメラ用三脚の取り付け方式には、ねじ式とクイックシュー式の2種類があります。
ねじ式とは、ビデオカメラにあらかじめ備わっているねじ穴と、三脚ヘッド部をグルグルを回して固定する方式です。
クイックシュー式は、三脚ヘッド部からスライド式のプレートが取り外せる仕組みになっています。このスライドプレートにビデオカメラをねじで取り付け、その状態のままプレートごと三脚ヘッド部に固定するという方式です。
| 取り付け方式 | 特徴・説明 |
|---|---|
| ねじ式 | カメラのネジ穴に直接ネジを回して固定する。基本的で安価な方式。 |
| クイックシュー式 | スライド式プレートにカメラを装着し、ワンタッチで三脚に取り付け可能。素早く着脱できる |
実際の使用では、あらかじめビデオカメラとスライドプレートがセットになった状態です。そのため、クイックシュー式は取り付けが早く簡単になるメリットがあります。
ちなみに、三脚とビデオカメラのねじは、「1/4インチ」サイズのものが広く使用されています。さらに、規格も統一されています。そのため、どの三脚でもソニー、パナソニック、キャノンなどのビデオカメラが取り付け可能です。
7. どれを選べばいいか迷ったら?ビデオカメラ三脚9選
この章では、なんでも合うビデオカメラ三脚を、タイプ別にして、おすすめ三脚9選をピックアップ
① 初心者向け(軽量・低価格・扱いやすさ重視)
初心者の方は、こちらも参考にしてください!
雲台が滑らかか?
ビデオカメラ用三脚は、雲台が滑らかである点が重要です。パンやティルトをする時に、雲台の動きが軽すぎたりぎこちないと、撮影しづらい。
「オイルフリュード」を採用している三脚を選ぼう!
軽量か?
目安は1.5kg以下。理由は、全体的な重さ。ビデオカメラ+照明+マイクなど、機材も含めるとそれなりの重量なので、できれば三脚自体は軽いものを。
アルミよりカーボンが軽い。高いけど(苦笑)
お値段とも相談
ビデオカメラ以外の機材も高額。三脚には予算が割けないケースもある。基本的な機能を揃えた軽量なビデオカメラ用三脚をまずはチョイスするのがベター
「5,000〜20,000円」の予算が目安です!
- ❶ Velbon EX‑447 Video II
- ❷ SLIK GX‑m 7500 VIDEO
- ❸ Fotopro S5I PRO
❶ Velbon EX‑447 Video II

滑らかなオイルフリュード雲台を搭載。
パン・ティルトが軽く操作しやすい設計です。
軽量で収納コンパクト。スマホホルダーやリモコン付きで、15,000円以内のコスパ型。
運動会や家庭動画撮影に最適です。
❷ SLIK GX‑m 7500 VIDEO

最大全高176cmと高さがありつつ、折り畳み時はコンパクト。
クイックシュー&スマホ対応雲台で、滑らかな動きと初心者の扱いやすさがポイント。
耐荷重約1.5kg。
❸ Fotopro S5I PRO

軽量アルミ三脚で雲台にオイルフリード構造採用。
滑らかに操作でき、耐荷重3kg、最高高さ185cm、重量1.37kgと初心者にも扱いやすい。
価格は約2万5千円前後。
② 中級者向け(耐荷重・安定性・使い勝手のバランス)
中級者の参考事項は下記の通りです。
耐荷重は?
中級者以上の本格的な撮影では、ビデオカメラ以外にも照明やマイクなどの機材が同時に三脚にセッティングされて、機材全体では2kgや3kgを超える。
「耐荷重=4kg」を目安にしよう!
安定性は?
パンやチルトなどの操作を行うと、ハンドル動きに合わせて脚部が動いてしまったり、野外の撮影で風邪で揺らされてしまうなどのケースがある。
「安定と軽量の両立」1.5kgを目安に!
- ❹ Velbon EX‑647 Video II
- ❺ Manfrotto BefreeGT MKBFRTA4GT-BH
- ❻ SIRUI AM‑25S
❹ Velbon EX‑647 Video II

全高173cm・耐荷重3kgのスペックに加え、オイルフリュード雲台を搭載。
滑らかなパン・ティルト操作が可能です。
脚はレバーロック式で、設置もスムーズ。脚部の剛性も高く、屋外撮影や長時間のイベント撮影でも安心です。
❺ Manfrotto Befree GT MKBFRTA4GT-BH

耐荷重は10kgと十分なスペック。一眼レフやミラーレスカメラにマイク・モニターなどの外付け機材を載せてもびくともしません。
脚はアルミ製で頑丈、かつトラベル設計のため収納サイズもコンパクト。
マンフロット独自の「M-Lock(ツイストロック)」により脚の伸縮もスピーディーで、撮影中のストレスを最小限に抑えます。
雲台は高精度なボール雲台で、写真・動画のどちらにも対応可能。
❻ SIRUI AM‑25S

三脚の安定性と剛性にこだわりたい中級〜上級者向けの逸品です。
最大耐荷重はなんと10kg以上。精密なフルード雲台により、映像の動きが非常に滑らかで、望遠レンズや大型のビデオカメラにも余裕で対応します。
センターポールが無いため安定性に優れ、風の強い屋外撮影や長時間の固定撮影でも抜群の安心感があります。
脚部はツイストロック方式で素早く展開でき、持ち運びにも配慮された設計。
③ 上級者向け(プロ仕様・高機能・高耐久)
- ❼ Manfrotto MVKBFRTC‑LIVE
- ❽ Libec TH‑X
- ❾ miliboo mtt609a
❼ Manfrotto MVKBFRTC‑LIVE

マンフロットの「befree live」シリーズの中でも、特に映像撮影に特化したモデルです。
カーボンファイバー脚により驚くほど軽量で、それでいて耐荷重は4kg。
フルードドラッグ付きの雲台により、パン・ティルトが非常に滑らかで、ズームイン・アウト時も安定感抜群です。
プロの現場でも通用する操作性。トラベル三脚並の携帯性。を兼ね備えており、ライブ配信・Vlog・屋外ロケなど多様な撮影に対応可能。
❽ Libec TH‑X

業務用ビデオ機材で名高いLibec製の三脚。
プロ用カメラマンや放送関係者に長年支持されてきたブランドだけあり、剛性と滑らかさは一級品です。
耐荷重は4kgで、油圧フルード雲台により繊細なカメラワークが可能。脚部の設計も高く、パン操作時に脚が動いてしまうようなトラブルは皆無。
セミプロから映像制作現場での使用まで安心して任せられる、信頼性の高い一台です。
❾ miliboo mtt609a

耐荷重15kgという圧倒的スペック。
それに加え、無段階油圧雲台を搭載しており、パン・チルト時の動きが極めて滑らか。脚部の剛性が非常に高く、スタジオ撮影や大型カメラでの映像制作に適しています。
最大高167cmで、ハイアングル撮影も余裕。
ステージ撮影・イベント記録・テレビ取材など、プロの要求にも応えるスペック。
それでも、価格は同等クラスよりも抑えめという高コスパ製品です。
8. なんでも合うビデオカメラ三脚|まとめ
「ビデオカメラと三脚はなんでも合う」という言葉は、確かにある程度は正しいです。
が、使い方や目的に応じた選び方をすることがとても大切です。
この記事を通して、三脚の規格から選び方、活用法、注意点までをしっかり理解できたのではないでしょうか。撮影環境や機材に合った三脚を選べば、撮影の安定感も仕上がりの質も格段に向上します。
最初の一本で後悔しないために、ぜひこの記事の内容を参考にして、あなたにぴったりの三脚を見つけてください。
>> おすすめのビデオカメラ11選!人気機種や選び方を紹介【最新版】
今回も最後まで読んでいただいて、ありがとうございます!
















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