一眼レフレンズは、どんなものを選んだら良いの?
一眼レフカメラを買ったはいいけれど、「レンズって何を選べばいいの?」「種類が多すぎて違いがわからない…」と感じていませんか?
実は、一眼レフの魅力は“レンズで写真が変わる”という点にあります。
とはいえ、最初は焦点距離やF値といった専門用語に戸惑うのも無理はありません。
そこで、今回の記事では
今回の記事で分かること
- 一眼レフレンズに関する基礎知識
- 撮影目的別の選び方
- 最新版のおすすめレンズ
をご紹介。
初心者でも迷わず、自分にぴったりの一本が選べるよう丁寧に解説します。

執筆者
この記事は、動画制作・デザインを手がける「ワイラボ」の代表が執筆しています。普段は企画やディレクションの立場から、現場チームと連携して映像制作に関わっており、その経験から得た視点でお話ししています。
1. 一眼レフレンズとは?初心者にもわかる基礎知識
一眼レフカメラに興味を持ったら「レンズって何?どれを選べばいいの?」という疑問が湧いてきます。
レンズはカメラの目とも言える存在で、撮れる写真の質や雰囲気を大きく左右します。
そこで、この章では、一眼レフレンズの基本的な役割や仕組み。さらにはミラーレスカメラとの違い。レンズ交換の意味までを丁寧に解説します。
①一眼レフレンズの役割と仕組み
一眼レフレンズの役割は、「光を集めて画像センサーに届けること」です。
カメラ本体が“脳”だとすれば、レンズは“目”にあたります。目が悪ければ、いくら頭が良くても正確な情報は得られません。それと同じように、良いレンズがなければ良い写真は撮れません。
レンズは主に「焦点距離」と「F値(絞り)」という2つの要素で語られます。焦点距離は写真の“引き具合”、F値は“背景のボケ感”に関係します。この2つの数字をどう組み合わせるかで、写真の印象がまるで変わります。
さらに、レンズ内部には複数のガラス(レンズ群)が並び、それぞれが光を曲げてセンサーに導いています。ちょっとややこしいですが、これによって「広く撮る」「遠くを大きく写す」などが可能になるのです。
とはいえ、高価なレンズが必ずしも良い写真を生むとは限りません。用途に合ったレンズを選ぶことが重要です。最初から高級レンズに手を出すのではなく、まずは手頃なものから始めて「自分に必要な性能とは何か」を実感することが大切です。
②一眼とミラーレスの違いとは?
最近では「一眼レフとミラーレス、どっちを選ぶべき?」という質問が非常に多くなっています。
結論から言えば、どちらにもメリットとデメリットがあります。自分の使い方や好みによって選ぶのがベストです。
一眼レフは、レンズから入った光をカメラ内部のミラーで反射し、光学ファインダーで確認できるのが最大の特徴です。これは「肉眼に近い見え方」が可能で、動きの速い被写体にも強いです。一方で、本体が大きく重くなりやすいという欠点があります。
ミラーレスは、ミラーを省いた構造なので本体が軽く、電子ファインダーや液晶画面で撮影を確認します。サイズもコンパクトで旅行や日常スナップに向いていますが、動体撮影にはやや弱いこともあります。
最近はミラーレスの性能も急激に進化しており、初心者には扱いやすくなっています。ただし、今も「レフ機が好き」「光学ファインダーじゃないとダメ」という根強い支持もあり、一概にどちらが良いとは言い切れません。
③一眼レフレンズを交換する意味とメリット
一眼レフの最大の魅力は「レンズ交換ができる」点にあります。
これがスマホやコンデジにはない、最大の強みです。
なぜ交換するのか。それは、撮りたいシーンによって“必要な視点”が異なるからです。例えば、風景を広く写したいなら広角レンズ、人物の表情を自然に撮りたいなら標準レンズ、遠くの被写体なら望遠レンズが必要になります。
さらに、一眼レフレンズを交換することで、画質も変わります。たとえば、明るいレンズ(F値が小さいもの)を使えば、夜や室内でもブレにくく、背景もきれいにボケます。これはスマホではなかなか再現できません。
ただし、レンズ交換には注意も必要です。ほこりが入りやすかったり、交換に手間がかかったりするのはデメリットです。でも、それ以上に「撮る楽しさ」が広がるのが一眼の醍醐味です。
以下の表に、レンズ交換の主なメリットと注意点をまとめました。
一眼レフレンズを交換するメリット | 注意点 |
---|---|
撮影シーンに合わせた画角が選べる | レンズ交換時にホコリが入りやすい |
背景のボケを自在にコントロール | 初心者にはやや扱いが難しい |
高画質で多彩な表現が可能 | レンズを複数持ち歩くと重くなりがち |
一眼レフは少し手間がかかるぶん、写真の世界をぐっと広げてくれるツールです。
「なんとなく難しそう」と敬遠せず、少しずつ慣れていくことが上達の近道です。
2. どんなレンズがあるの?種類と特徴を簡単に解説
一眼レフレンズって種類が多くて、よくわからない!という声もあります。
確かに、店頭や通販サイトを見ると似たような形のレンズがずらっと並び、どれも高そうで、選ぶのが億劫になってしまうのも無理はありません。
そこで、この章では、一眼レフレンズについて、種類と違いを解説します。
一眼レフレンズ ①ズームと単焦点
一眼レフレンズは、たくさんの種類があります。
しかしレンズを大きく分けるとたった2つだけ。それが「ズームレンズ」と「単焦点レンズ」です。
まず、ズームレンズです。こちらは、たとえば、35mm〜200mmなど、焦点距離を変えられるレンズです。つまり、広く写せる広角から、遠くを写せる望遠まで、カバーしています。広角から標準まで幅広くカバーしてくれるため、旅行やイベントで1本だけ持っていきたいときに便利です。
その一方で、単焦点レンズは、ズームができません。もし、広い絵を撮りたかったら広角レンズに交換する。または、遠くを撮りたかったら望遠レンズに交換する。と言った作業が必要です。反面、一眼レフらしいボケ感と明るさが特徴です。
レンズタイプ | 特徴 | 向いている人 | デメリット |
---|---|---|---|
単焦点 | 明るくて高画質 | ボケ表現や軽さ重視の人 | ズームできない |
ズーム | 焦点距離が変えられる | 汎用性を求める初心者 | 画質・明るさはやや劣る |
一眼レフレンズ ②広角・標準・望遠の違いとは?
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一眼レフレンズを分類するうえで、基本になるのが「焦点距離」です。
これはレンズが“どのくらいの範囲”を写すのかを示す指標です。
この数値が小さいほど広い画面を写せます。逆に、数値が大きくなると遠くのものを大きく写せるようになります。
種類 | 焦点距離 | 特徴 | 注意点 |
---|---|---|---|
広角レンズ | 10〜35mm | 広い風景や建物を広く写せる | 周辺がゆがみやすく、人物撮影には不向き |
標準レンズ | 35〜70mm | 肉眼に近い自然な画角で、日常の撮影に最適 | 特に大きな欠点はなく、初心者向き。最初に購入するレンズ。 |
望遠レンズ | 70mm以上 | 遠くの被写体を大きく撮影できる | 重くてブレやすく、三脚が必要な場合も |
それぞれ得意分野が違うため、「どこで、何を撮りたいのか」を明確にすると選びやすくなります。
一眼レフレンズ ③マクロレンズの使い道

一眼レフレンズのなかには、マクロレンズがあります。
このマクロレンズは、被写体にぐっと近づいて「小さな世界」を写すためのレンズです。
花の花粉や昆虫の細部など、普通のレンズでは捉えられないディテールを撮ることができます。初心者の方は「接写って難しそう」と思いがちですが、実際はピント合わせにさえ慣れれば、他のレンズよりも構図の自由度が高く、非常に楽しいジャンルです。
一眼レフレンズ 魚眼:特殊な動画が撮影できる種類のレンズ

魚眼レンズという名前は、一眼レフカメラに興味がない人でも聞いたことがあるでしょう。
一眼レフレンズの中での魚眼レンズの位置付け。それは、広角ズームレンズよりもさらに広角な範囲を撮影できるレンズです。
たとえば、魚眼レンズで撮影された画角は、広い範囲を一気に見渡せる画角です。
その一方で、画像にはゆがみが起きます。そのため、かなり特殊な動画が出来上がります。動画にアクセントを加えるのにも使えるレンズですよ。
3. レンズ選びに迷ったら?目的別おすすめレンズガイド
一眼レフレンズに種類が多いのは分かった。
でも、結局どれを選べばいいの?これは一眼レフ初心者が必ず通る悩みの一つです。
そこで、この章では、撮影目的ごとにどんなレンズが合っているのかを具体的に解説します。
①旅行や日常スナップにおすすめの一眼レフレンズ
旅行や日常の何気ない風景を撮るなら、軽くて1本でいろいろ撮れるズームレンズが最適です。
特に「18-135mm」や「24-105mm」といった高倍率ズームレンズは、風景からポートレート、ちょっとした望遠まで対応できて非常に便利です。
手軽に撮影を楽しみたい場合は、「標準ズームレンズ」もおすすめです。18-55mmのようなキットレンズでも、旅行中にサクッと風景や食べ物、街のスナップを残せます。画質に不満が出たら、後から買い替えるスタンスでも十分です。
ただし、便利すぎてレンズ交換の必要がなくなり、写真の工夫をする機会が減るのも事実。まずは1本で快適に使い、物足りなさを感じたら次のステップへ進むのが良い流れです。
②ポートレート・人物撮影に向いているレンズ
人物を撮るときに最も大切なのは「自然な距離感」と「きれいなボケ」です。
そこでおすすめなのが、50mm〜85mmの単焦点の一眼レフレンズです。これらの焦点距離は、人物の顔や全身を歪みなく撮れるため、プロも愛用する定番レンズとなっています。
特に「50mm F1.8」は、コストパフォーマンスが抜群。1万円台で買えるのに、背景が大きくボケて、被写体が際立つ印象的な写真が撮れます。撮影技術がそこまでなくても、それなりに“プロっぽく”見えるのもポイントです。
ただし、単焦点なのでズームができず、自分が動いて構図を調整する必要があります。最初は戸惑うかもしれませんが、慣れると“撮る楽しさ”がぐっと増すレンズです。
③子どもやペットを撮るための動きに強いレンズ
動き回る子どもやペットを撮るなら、望遠ズームレンズの出番です。
焦点距離は70-200mmや55-250mmあたりがベスト。少し離れた場所からでも自然な表情を逃さずキャッチできます。
オートフォーカスの速度も重要です。特に犬や猫などはじっとしていないため、ピントの合いやすさが写りを左右します。できれば「STM」や「USM」といった静音かつ高速なモーターを搭載したレンズを選びましょう。
また、手ぶれ補正付きのレンズ(ISやVRなど)なら、シャッタースピードが遅くてもブレにくく、失敗写真を減らせます。望遠レンズは重くなりがちですが、室内や公園など使用シーンが限られている場合は、比較的軽量なものを選ぶと扱いやすくなります。
撮影目的 | おすすめレンズ例 | 特徴 |
---|---|---|
旅行・日常スナップ | 18-135mm, 24-105mm | 万能型、軽量、広範囲に対応 |
ポートレート | 50mm F1.8, 85mm F1.8 | 背景がよくボケる、自然な画角 |
子ども・ペット | 55-250mm, 70-200mm(IS付) | 遠くから自然な表情を狙える |
目的がはっきりすれば、どんな一眼レフレンズを選ぶべきか?が見えてきます。
「なんとなく」で選ばず、「どんな写真を撮りたいか」で選ぶのが失敗しないポイントです。
4. レンズの選び方:価格・スペック・対応機種でチェック!
一眼レフレンズには、似たような形をした製品がたくさんあります。
そこで、スペックや価格、マウントの種類など、気にすべきポイントは多いです。
ここでは、初心者が特に迷いやすい4つの観点を中心に、わかりやすく選び方の基準をお伝えします。
①焦点距離とF値の違いと選び方
まず最初に理解しておきたいのが、「焦点距離」と「F値(絞り)」です。
この2つが写真の仕上がりを大きく左右します。
焦点距離は、どのくらいの範囲を写すかを決める数字です。短い(例:24mm)ほど広く写り、長い(例:200mm)ほど狭く遠くを大きく写せます。街歩きなら24〜70mm、動物園なら200mm以上といったように、シーンに合わせて選びます。
F値は、レンズがどれだけ光を取り込めるかの指標で、数字が小さいほど明るいレンズです。F1.8のような明るいレンズは、暗い場所でも撮りやすく、背景を大きくぼかせるので、印象的な写真が撮れます。ただし、明るいレンズは価格も高く、重くなる傾向があります。
つまり、広く撮るなら焦点距離が短く、ボケを出したいならF値が小さいレンズを選ぶとよいでしょう。どちらを重視するかで選び方が変わってきます。
②初心者が失敗しない価格帯と選び方のコツ
初心者が最初に手を出すべき価格帯は、1〜3万円のレンズです。
この価格帯であれば、キットレンズよりも一歩進んだ性能を体験でき、失敗してもダメージが少ないです。
たとえば「50mm F1.8」は多くのメーカーで販売されており、価格も1〜2万円台で購入可能です。これ一本で背景が大きくボケる撮影ができ、写真が一気に“それっぽく”見えるため、初心者が成長を実感しやすいレンズでもあります。
一方で、ズームレンズで性能がいいものになると、5〜10万円クラスに跳ね上がることもあります。ここで焦って高額なレンズに手を出すと、宝の持ち腐れになりがちなので注意が必要です。まずは標準ズームか単焦点で、自分の撮影スタイルを確認するのが安全な第一歩です。
③メーカー・マウントの互換性に注意しよう
一眼レフ用レンズを選ぶときに、意外と見落としがちなのが「マウントの互換性」です。
これは、カメラ本体とレンズの接続部分の規格のことで、メーカーごとに異なります。
たとえば、CanonのEFマウントはNikonのFマウントとは互換性がありません。同じメーカー内でも、古い機種と新しい機種でマウントが違うケースもあります。これを知らずにレンズを買ってしまい、「装着できなかった…」という失敗談も少なくありません。
また、サードパーティ製のレンズ(例:シグマ、タムロン)も、同じEFマウント対応でも、すべての機能がフルで動作しない場合があります。オートフォーカスが遅かったり、絞りがうまく連動しなかったりと、微妙なトラブルもあるため注意が必要です。
レンズを購入する前には、必ず自分のカメラの型番と対応マウントを確認し、メーカー公式サイトや購入ページの対応表でチェックすることをおすすめします。
④中古レンズのメリットとリスク
レンズは新品にこだわらなくてもOKです。
実は、中古市場には優良なレンズが多く、うまく選べばコストを大幅に抑えられます。特に単焦点や古い型のズームレンズは、中古でも性能的に十分な場合が多く、状態の良いものなら半額以下で手に入ることもあります。
ただし、中古にはリスクもあります。傷やカビ、フォーカスの不具合など、外見からはわからないトラブルを抱えていることもあります。個人売買やネットオークションは安い反面、保証がないため慎重になる必要があります。
おすすめは、カメラ専門店の中古部門を利用することです。保証付きで点検済みのレンズを取り扱っているため、安心して購入できます。
購入方法 | メリット | 注意点 |
---|---|---|
新品 | 最新モデル、メーカー保証付き | 高価、価格が下がりにくい |
中古(専門店) | コスパが良く、状態も確認できる | 品切れや在庫限り |
中古(個人売買) | 格安で手に入る場合がある | 保証がなく、リスクが高い |
中古も視野に入れることで、予算を抑えつつ選択肢を広げることができます。初心者でも安心して使えるレンズを見つけるには、販売元の信頼性も重視しましょう。
5. 初心者におすすめの一眼レフレンズ5選
初心者が「最初の一本」を選ぶときに重視するポイント。
それは、扱いやすさとコストパフォーマンス、そして撮影ジャンルに合った性能です。
この章では、2025年現在のAmazonなどの売れ筋と高評価レビューをもとに、初心者にぴったりの一眼レフレンズを5種類に分類してご紹介します。
おすすめの一眼レフレンズ ①コスパ重視のズームレンズ
コストパフォーマンスを重視したいなら、「タムロン 18-200mm F3.5-6.3 DiII VC」がおすすめです。
広角から望遠までを1本でカバーする高倍率ズームレンズで、旅行や家族イベントなど、様々なシーンに対応できます。
価格は約15,000円と非常にリーズナブルで、手ブレ補正も搭載。重さも軽めで、初心者でもストレスなく使えます。「とりあえずこれ1本でOK」と感じられる万能な一眼レフレンズです。ただし、画質は高級レンズと比べるとやや劣るため、今後のステップアップを前提に使うのが良いでしょう。
おすすめの一眼レフレンズ ②初心者人気No.1の単焦点レンズ
単焦点レンズの中で圧倒的な人気を誇るのが、「Canon EF50mm F1.8 STM」です。
価格は約16,000円と非常に安価ながら、背景が大きくボケる写真が撮れるため、「写真の楽しさが一気に広がった」と多くの初心者に絶賛されています。
このレンズは軽くて持ち運びしやすく、ポートレートや日常スナップにぴったり。ボケ味と描写の美しさは価格以上で、「初めての単焦点」に最適な一本です。難点はズームができない点ですが、それを補って余りある表現力があります。
おすすめの一眼レフレンズ ③汎用性の高い標準レンズ
「SIGMA 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM」は、標準ズームレンズとして非常にバランスが良い1本です。
焦点距離が広角から標準までカバーできるため、風景・室内・ポートレートと万能に対応できます。
このレンズの強みは、F2.8の明るさをズーム全域で維持できる点です。暗い室内や夕方でも撮影しやすく、ボケもしっかり表現できます。価格は約28,500円と若干高めですが、それに見合う性能があり、長く使える一本として人気です。
おすすめの一眼レフレンズ ④初心者向けマクロレンズ
2025年6月時点で売れ筋に入っているマクロレンズの一例としては、「Canon EF-S 60mm F2.8 マクロ USM」や「Nikon AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G」などがあります。
どちらも等倍撮影が可能で、花や小物、料理写真などを繊細に描写できます。明るいF値に加え、コンパクトな設計で初心者にも扱いやすいです。価格は30,000円前後とやや高めですが、「寄って撮る楽しさ」を知るにはうってつけのレンズです。
おすすめの一眼レフレンズ ⑤ステップアップにおすすめのレンズ
「ニコン AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」。
こちらは、単焦点ながらスナップからポートレートまで幅広く使える、ステップアップに最適な一眼レフレンズです。明るいF1.8と優れた解像度を兼ね備えながら、価格は21,500円程度とお手頃。
このレンズを使いこなせば、撮影技術の向上が実感でき、「オートじゃない写真の面白さ」に気づけるはずです。軽量で常用しやすく、カメラに付けっぱなしにしても違和感がありません。初級から中級への橋渡しをしてくれる存在です。
6. 一眼レフレンズの使い方とお手入れ方法を知ろう
せっかく買った一眼レフレンズ、できるだけ長く、最高のコンディションで使いたいですよね。
でも意外と多いのが「使い方を知らないまま無理に使って壊してしまった…」というケースです。レンズは精密機器。使い方や扱い方にちょっとした注意が必要です。
この章では、初心者が覚えておくべき基本の使い方から、お手入れ方法まで詳しく紹介します。
①レンズの装着・取り外しの基本
レンズの装着と取り外しは、カメラライフの出発点です。
やり方を間違えると、ピントが合わなかったり、最悪カメラ本体にダメージを与えてしまうこともあります。
まず装着時は、カメラとレンズの「白い点」や「赤い点」を合わせて、時計回りに軽く回してカチッと音がするまで固定します。無理に力を入れるとマウントを傷つけるので注意が必要です。
取り外すときは、カメラ本体のレンズリリースボタンを押しながら、反時計回りに回して外します。このとき、必ず電源をオフにしておくのが鉄則です。電源オンのまま取り外すと、内部に静電気が発生し、ゴミが付きやすくなります。
レンズ交換は、風の強い屋外やホコリの多い場所では避け、なるべく屋内かバッグの中で行うのが安全です。
②撮影時の注意点と初心者がやりがちな失敗
初心者がよくやってしまう失敗。
それは「撮ってみたらピントがずれていた」「レンズが曇っていた」「撮った写真がブレていた」といったトラブルです。
まずピントは、AF(オートフォーカス)でも100%完璧とは限りません。特に薄暗い場所やコントラストの低い被写体では、ピントが迷いやすいので、液晶画面やファインダーでしっかり確認する癖をつけましょう。
また、夏場や寒暖差のある場所では、レンズが曇ることもあります。外出時はレンズキャップをつけ、急激な温度差を避けるように心がけてください。
ブレを防ぐには、シャッタースピードを意識することが大切です。望遠レンズを使う場合や室内での撮影では、手ブレ補正付きレンズを使うか、ISO感度を上げて速いシャッターを切る工夫が必要です。
③レンズの掃除と保管方法
レンズの手入れは、長く使うためにとても大切です。
使った後は、ブロアーでホコリを飛ばし、レンズ面に指紋や汚れがあれば、レンズ専用のクロスやクリーニングペーパーで優しく拭き取ります。ティッシュや服の裾で拭くのはNGです。傷の原因になります。
レンズは湿気に弱いので、保管は湿度の低い場所で行いましょう。できれば「防湿庫」や「ドライボックス」が理想ですが、なければ乾燥剤を入れた密閉ケースでも代用可能です。レンズキャップを前後とも付け、立てずに横にして保管するのがベストです。
以下、おすすめの保管方法です。
保管方法 | 湿気対策 | コスト | 手軽さ |
---|---|---|---|
防湿庫 | ◎ | 高 | △ |
ドライボックス | ○ | 中 | ○ |
密閉容器+乾燥剤 | ○ | 低 | ◎ |
レンズの寿命を延ばすためには、日々のちょっとしたケアが重要です。
④レンズフードやフィルターの使い方
レンズを守り、画質を向上させるアクセサリーがあります。
そのなかでも「レンズフード」と「レンズフィルター」は非常に役立ちます。
レンズフードは、逆光や斜めからの光を遮ることで、フレアやゴーストといった画質の劣化を防いでくれます。さらに、ぶつかったときにレンズの前玉を守ってくれる“バンパー”的な役割もあり、常につけておくことをおすすめします。
一方、レンズフィルター(特にUVフィルターや保護フィルター)は、レンズ面を直接のキズや汚れから守るカバーのような存在です。画質にほとんど影響を与えず、1,000〜2,000円程度で買えるので、コスパも抜群です。
ただし、安すぎるフィルターはガラスの質が悪く、かえって画質を落とすことがあるため、信頼できるメーカー(Kenko、MARUMI、Hoyaなど)の製品を選びましょう。
一眼レフレンズの選び方とおすすめモデル|まとめ
一眼レフレンズ選びは、最初は難しく感じるかもしれません。
が、自分が「どんな写真を撮りたいか」を軸に考えれば、自然と答えは見えてきます。今回紹介した内容をもとに、まずは1本、自分に合ったレンズを選んでみてください。そこからカメラライフが一気に楽しくなり、撮影の幅がぐんと広がるはずです。
迷ったときはこの記事に戻って、基本に立ち返ってもらえるとうれしいです。あなたの一眼レフライフが、素晴らしいものになりますように。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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