ハイパーラプスとは、タイムラプスに動きを加えた撮影手法です。
このハイパーラプスを使うと、ダイナミックな動画表現が可能になり、インパクトの強い映像を作れます。
この記事では、ハイパーラプスの撮影方法や動画編集の方法を紹介します。
ハイパーラプスとは?タイムラプスとの違い
まずは、ハイパーラプスがよくわからない人もいると思うので、まずこの動画を見てみましょう。
文字だけでは説明できない部分も、動画を見ると理解しやすいから、です。
(1)ハイパーラプスの定義
(2)タイムラプスとの違いは?
(3)ハイパーラプスの起源と発展
まずは、ハイパープラスについて、解説します。
(1)ハイパーラプスの定義
最初に、ハイパーラプスを定義しておきましょう。ハイパープラスとは、移動しながら連続的に静止画を撮影し、それをつなげて動画化する手法のこと、です。
この技法は、YouTubeなど、動画でもよく見られますが、動きのある映像表現です。
くわえて、とても目を惹きやすい映像です。その分、視聴者への訴求力があると言えるでしょう。そのため、SNSやプロモーション映像にも、最適の動画手法です。
(2)タイムラプスとの違いは?
では、タイムラプスと呼ばれる動画もありますが、ハイパープラスと、どう違うのでしょうか?その違いを、上記、動画で、確認してみましょう。
動画を見るとわかる通り、タイムラプスとは、長時間に渡ってシャッターをゆっくりと切る撮影手法です。静止画の中に動きが、生まれる動画表現になります。
撮影するときに、三脚などで、カメラを固定できさえすれば、、誰でも簡単に撮影できます。
一方で、今回のテーマになっているハイパーラプスは、カメラを移動させて撮影します。
タイムラプス | ハイパープラス |
---|---|
長時間に渡ってシャッターをゆっくりと切る撮影手法。静止画の中に動きが、生まれる動画表現 | タイムラプスに動きを加えたもの。 タイムラプスを歩いて撮影。(別名ウォークラプス) |
ハイパープラスは、撮影視点が変化するため、より動きのある映像を作る効果があります。
(3)ハイパーラプスの起源と発展
そもそも、ハイパーラプスは、どうやって生まれたのか?
じつは、ハイパープラスは、カメラマンや映像作家が、創意工夫で生み出したのが始まり。当初は、技術的に、とても手間がかかるものでした。が、近年の技術革新で、スマートフォンや簡単な編集ソフトでも制作可能になりました。
結果的ですが、専門的なスキルがなくてもクリエイティブな映像制作が可能になり、いまでは、初心者でも手軽に試せるものとなっています。
ハイパーラプスの撮影方法
ハイパーラプスは、タイムラプスのように、三脚にカメラを固定すれば、すぐできるという訳ではありません。
では、ハイパープラスはどんな撮影をするのか?この章では、撮影方法をご紹介します。
❶対象物や動線、時間帯を決める
❷設定を決める
❸歩きながら撮影する
❹ジンバルやGoProを使う
順番に見ていきましょう。
❶対象物や動線、時間帯を決める
じつは、2つあるハイパーラプスの撮影。この両者に共通する重要なポイントは、対象物や動線を決めることです。
また時間帯などによって、対象物の表情が変わってくることも覚えておきましょう。
さらに、対象物に対して、一直線に進んでいくのか、横にスライドしながら撮影するのか。
同じ対象物でも動線によって表現が大きく変わります。
ハイパーラプスの撮影で難しい部分でもありますので、しっかりと決めることが重要ですよ。
❷設定を決める
ハイパーラプスの撮影方法一つ目は写真で作る方法です。
そもそも動画は静止画が1秒間に何十枚も連続して流れることで動いているように見えます。
タイムラプスは、その静止画の枚数を極力少なくして、連続で流すことで、ダイナミックな動画ができる仕組みです。
そのため、写真を撮影しながら動けばハイパーラプスの撮影ができてしまいます。対象物の1点を決めてそこを中心に動きながら撮影すればOK。
グリッド線はスマホでも引くことができるので、ハイパーラプスの撮影時には必ず利用しましょう。
グリッド線を引いたら、フォーカスを中心に設定します。フォーカスを設定していないと、自分が動いたときにフォーカスの場所が変わってしまう可能性もあります。
またRAW画像として撮影しましょう。
❸歩きながら撮影する
対象物や動線、カメラの設定が完了したらあとは撮影するだけです。
一枚シャッターを切ったら数歩歩いて、またシャッターを切ります。これを繰り返し行ないます。
これだけでハイパーラプスの撮影が完了です。
写真を一枚一枚シャッターを切っていくだけなので、非常に地道な作業ですね。
注意点としては、グリッド線を参考にしながら中心がズレないようにシャッターを切ることです。
❹ジンバルやGoProを使う
ハイパーラプスの撮影方法のもう一つがタイムラプスを使った方法です。
こちらの方法の方が簡単に思えるかもしれません。しかしスマホやカメラだけでは、どうしても手ブレが発生します。
タイムラプスを使用した撮影方法をしたいなら、ジンバルやGoProなどを使って撮影する必要があります。
ジンバルはカメラを固定して、手ブレが少なく撮影できる器具です。
GoProもアクションカメラとして有名で、強力な手ブレ補正をしてくれます。
もしタイムラプスを利用した撮影したいなら、ジンバルなどは必須になります。少し準備が必要なのが、デメリットでしょう。
ハイパーラプス動画の編集例
次に、ハイパープラスの動画編集についてです。
画像をキレイにカラーリングしてくれるAdobeのソフトがLightroomです。
写真の現像などに利用するものですが、ハイパーラプスを編集するときでも大活躍します。
①Lightroomでカラーリング
②Premiere Proで動画を編集
③ジンバルを使っても編集方法は同じ
ハイパーラプスの編集①Lightroomでカラーリング
RAW画像として撮影した写真を全てLightroomに取り込みましょう。最初の一枚だけキレイに画像をカラーリングします。
そのあと、全ての画像を選択して、現像設定の設定を同期にチェックを入れれば、同じようにカラーリングができます。
Lightroomを使用していて注意することは、書き出しのときです。書き出しのときに、画像名を連番にすることが重要です。書き出しのときに連番設定をしていないと、このあと動画にするときが大変になります。
ハイパーラプスの編集②Premiere Proで動画を編集
Premiere Proのメディアブラウザーを開きましょう。右クリックを押してあげると、「画像シーケンスとして読み込み」という箇所があります。
これをクリックして、画像を全て読み込ませてあげます。
こうすることで連番になっている画像を一つの動画として読み込むことが可能です。これだけでハイパーラプスが完成します。あとは動画を確認してみましょう。
ハイパーラプスの編集③ジンバルを使っても編集方法は同じ
ハイパーラプスの撮影方法には、ジンバルを使った方法もありました。この方法でも、Lightroomでカラーリングして、Premiereに取り込む流れは同じです。
しかし、ジンバルやGoProで撮影する場合は、手ブレが発生している可能性があります。手ブレがきついときは、エフェクトのワープスタビライザーを使用しましょう。
クリップに直接エフェクトをかけるだけで、滑らかな動画を撮影することができますよ。
ハイパーラプスの応用事例と活用方法
ここまで、ハイパーラプスの撮影や編集方法について、お伝えしました。
では、ハイパープラスは、実際にどのような場面で活用されているのか?
この章では、効果的なシーンの選び方や具体的な活用例、そして撮影時の注意点を詳しく解説します。
<1>効果的なシーンを選ぶ
<2>映像作品やプロモーションでの活用例
<3>ハイパーラプス撮影時の注意点
それぞれを一つずつ見ていきましょう。
<1>効果的なシーンを選ぶ
まず、ハイパープラスは、広がりのある景色や建物など、空間の変化がわかりやすい場所が最適です。
特に都市の夜景や広大な自然風景は、動きを際立たせる魅力的な題材です。
また、動く被写体がある場合は、その動きとカメラワークを調和させると、印象的な映像が撮れます。
<2>映像作品やプロモーションでの活用例
インパクトある技法のため、映画やミュージックビデオでは、シーンの移り変わりを印象付けるために活用されています。
また、観光地や都市のプロモーション映像でも、ダイナミックな映像表現で視聴者の興味を引きつけます。SNS向けの短編動画でも人気が高い手法です。
<3>ハイパーラプス撮影時の注意点
最後に、ハイパープラスの撮影注意点です。
ハイパープラスの撮影時には、カメラの動きを一定に保つことが重要です。その理由は、揺れやズレがあると、編集時に映像が不自然になるから、です。また、バッテリーやストレージを十分に確保し、撮影計画を練ることも大切です。
さらに、撮影は、どこでもしても良いわけではありません。やはり許可が必要な場所もあるので、事前に許可どりを忘れないようにしましょう。
ハイパーラプスとは?まとめ
ハイパーラプスは、動画クリエイターがよく使う表現です。そのためやってみたい方は多いと思います。
今回は、2つの撮影方法を紹介しました。写真で作る方法では、一枚一枚時間をかけて撮影する必要があります。
ジンバルを使った方法は、ジンバルが必要になるので、持っていない人からするとコストがかかります。が、いずれにしても、興味あれば一度挑戦してみてはいかがでしょうか。
>> 一眼レフカメラでの正しい動画の撮り方は?動画だけの設定項目も紹介!
今回も最後まで読んでいただいて、ありがとうございます!
コメント