
あなたは「ノートパソコンのMacBookでは、動画編集は、ちょっときついのでは…」と考えていませんか?確かにノートブックはデスクトップに比べて性能が劣ります。ところが今では、MacBookの性能は、動画編集を快適に行えるだけの高いスペックを持っています。さらに、専用の編集ソフトを使うことで、4k動画の編集にも対応可能という優れもののマシンでもあります。
そこで今回は、動画編集に最低限必要なスペックや推奨スペックをご紹介します。この記事でおすすめするのは『MacBook Pro13インチ』。これを使えば、より快適な編集作業が可能です。
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MacBookで動画を編集するだけのスペックがあるのか?
結論からいえば、MacBookは動画編集を行うためのスペックを十分に備えています。リリースから年数が経過するごとにアップグレードが行われるMacシリーズ。最新モデルに近付くほど快適に動画を編集できます。
その中でも、おすすめなのは、MacBook Proです。
もともとマルチタスクや負荷の高い作業用に開発されたこともあり、無印やAirモデルに比べて処理速度が速く、高いスペックが要求される動画編集もスムーズに行えます。
MacBookでできる動画編集。快適に作業するためのおすすめスペックは?
MacBookで快適に動画編集を行うには、どの程度のスペックが必要なのでしょうか。ポイントは以下の5点です。
(1)MacBook Pro 13インチがおすすめ
(2)Intel Core i9で16GBメモリ以上が快適
(3)ストレージは目的や好みに応じて選ぶ
(4)より快適な動画編集をするならグラボ搭載型を
(5)MacBookにおすすめの編集ソフトを選ぶ
以下、それぞれのポイントについて、詳しく解説します。
(1)MacBook Pro 13インチがおすすめ
遅延やフリーズの心配なく動画編集をするなら、MacBook Proの中でも13インチがおすすめです。
MacBook Proには13インチと16インチの2種類がありますが、13インチは最新型のCPU「Apple Silicon M1」が搭載されており、サクサク快適に動作します。一方、16インチのMacBook Proもそのスペックと快適性では劣りません。
Apple Silicon M1より少し処理性能は下がるものの、「Intel Core i9」のCPUや16GBのメモリ容量を備えています。そのため、大画面で動画を編集したい人は16インチを、より快適性を求める人は13インチと、用途に合わせて選び分けましょう。
(2)Intel Core i9で16GBメモリ以上が快適
MacBookで動画編集をサクサクとスムーズに行いたいなら、CPUはIntel Core i9もしくはApple Silicon M1をおすすめします。
1世代前のIntel Core i7でも動作は軽快ですが、スペック上、複雑な編集作業では動きが重くなりやすく、4k動画の編集にも不向きです。また、メモリ容量は16GB以上が適します。
メモリ容量が高いほど処理性能が高くなり、CPUの性能をフルに発揮しやすくなります。高度な処理が求められる動画編集において、16GBより低いメモリだと遅延やフリーズが起きやすく、快適な作業はきついといわざるを得ません。
以下は、過去に発売されたMacBookの処理性能です。
MacBook | MacBook Air | MacBook Pro 13インチ | MacBook Pro 16インチ | |
発売年月 | 2015年 | 2020年11月 | 2020年11月 | 2019年7月 |
CPU | Core i5-7Y54 Core i7-7Y75 Core M3-7Y32 | Apple Silicon M1 | Apple Silicon M1 | Core i7-9750H Core i9-9880H Core i9-9980HK |
メモリ | 8GB | 8GB | 8GB/16GB | 16GB |
上記の通り、Intel Core i9とメモリ16GB以上の性能を持つのはMacBook Proのみ。
動画編集を快適に行えるかどうかはCPUとメモリ容量の性能次第といっても過言ではなく、MacBook Proが最適なことが分かります。
さらに編集作業の快適性を求める人は、メモリ増設も検討してください。8GBあたり2万円の費用でメモリ容量を増やせるため、よりスムーズに作業ができるようになるでしょう。
(3)ストレージは目的や好みに応じて選ぶ
ストレージは、端末にデータを保存しておける容量を表すスペックです。
数値が大きいほどよりたくさんのデータを保存できます。動画編集の快適性には直接影響しないため、目的や好みに応じて選び分けると良いでしょう。
MacBookのモデルごとのストレージは以下の通りです。
MacBook | MacBook Air | MacBook Pro 13インチ | MacBook Pro 16インチ | |
発売年月 | 2015年 | 2020年11月 | 2020年11月 | 2019年7月 |
ストレージ | 256GB/512GB | 256GB/512GB | 256GB/512GB | 512GB/1TB |
動画を編集する際は高容量のデータを扱うため、ストレージ512GB以下は「必要最低限の保存容量で大丈夫」という人向けです。扱う動画の種類が多く保存容量を多めに確保したい人には、ストレージ1TBが適しています。
(4)より快適な動画編集をするならグラボ搭載型を
GPUは、画像を処理する性能を表し、数値が高いほど3Dグラフィックや映像を美しく表現できるほか、画像処理の動作が軽快になります。
さらにGPUがCPUに内蔵されているタイプよりも、グラフィックボードが別に搭載されているパソコンのほうが処理速度が高まります。
無印のMacBookやMacBook Airは、MacBook Proに比べてGPU性能が制限されており、動画編集には向きません。下記の表で、MacBook ProのGPU性能を以下で比較してみました。
MacBook Pro13インチ | MacBook Pro16インチ | |
発売年月 | 2020年11月 | 2019年7月 |
GPU | Iris Plus Graphics G7 Iris Plus Graphics 655 Iris Plus Graphics 645 | UHD 630 + Radeon Pro 5500M UHD 630 + Radeon Pro 5300M |
内訳 | 内蔵CPUのみ | 内蔵CPUとグラフィックボード搭載 |
GPU性能に関しては、MacBook Pro16インチが最高のスペックを誇ります。ただ、MacBook Pro13インチでも動画編集をするのに十分な性能を持っています。もちろんGPU性能は大切ですが、それ以上にCPUやメモリ容量を重視することをおすすめします。
(5)MacBookにおすすめの編集ソフトを選ぶ
MacBookに向く編集ソフトを選ぶことも大切です。編集ソフトにはさまざまな種類が存在します。それぞれの特徴を理解して最適なものを選びましょう。
Mac用のおすすめ編集ソフトは次の通りです。
・Wondershare Filmora:多種形式の動画への対応と多彩な機能が魅力
・Final Cut Pro X:360°編集や高度なグレーディングで動画品質を向上
・iMovie:iPhoneやiPadで行った動画編集をMacBookと共有可能
スペックが足りないと動画編集はきつい?
「動画を快適に編集するためにハイスペックのMacBookを使いたいものの、予算的にメモリの増設はきつい」という人もいるはずです。
そこで、動画編集に最低限必要なスペックをご紹介します。
快適に動画を編集するには先ほどお伝えしたスペックが理想ですが、低予算でも十分に快適性の高い編集環境を構築できます。
無印のMacBookはスペック不足!最低限MacBook Proを選ぼう
MacBookで動画を編集する場合は、少なくともMacBook Proシリーズを選ぶようにしましょう。無印のMacBookでは、CPUやメモリ的にスペック不足だからです。
無印のMacBookに搭載されているCPUは、Intel Core i5とIntel Core i7。Core i7であれば簡単な動画編集ぐらいはできますが、メモリ容量が8GBと少なく、CPUの性能をフルに発揮できないこともあり、複雑な作業では重さを感じてしまう恐れがあります。
そのため、CPU・メモリ共に十分な性能を持つMacBookのProシリーズが必要です。
動画編集がきつい?そうならないための必要最小限のスペックとは?
先ほどお伝えした動画編集に理想的なスペックと、必要最低限のスペックを比較してみました。
推奨スペック | 最低限のスペック | |
CPU | Intel Core i9 Apple Silicon M1 | Intel Core i9 |
メモリ | 16GB以上 | 8GB |
ストレージ | 目的や用途に応じて | |
GPU | グラボ搭載型 | CPU内蔵型 |
最低限必要なスペックは、メモリ8GB、CPUはIntel Core i9となります。CPU内蔵型のGPUであっても最低限の作業はできます。
ただ、本当に推奨スペックを備えていないと動画編集はきついのでしょうか?
推奨スペックはあくまで編集をスムーズに行うための理想的な数値なので、絶対にこの性能のパソコンを使わなければならないというわけではありません。工夫次第で快適な動作環境を構築することもできます。
たとえば、13インチのMacBook Proでも、メモリ8GBのタイプを選べば費用を抑えられます。13インチ型は高速処理に対応したApple Silicon M1を搭載しているため、メモリ8GBでも快適性を損ないません。
また、16インチのMacBook Proの場合は、1世代前のIntel Core i7を選んでも良いでしょう。もともとメモリが16GBあるため、Core i7の性能を十分に生かして動画編集の際も素早い処理が可能です。
ただし、推奨スペックに比べると動作が重く感じるケースもあるため、予算に余裕があるときにメモリ増設の検討をおすすめします。
4kの動画編集はMacBookでできるのか?
4kとは、横3,840×縦2,160もの画素を持つ画面解像度で、2k(横2,560×縦1,440画素)やフルHD(横1,920×縦1,080画素)よりも高精細な画像や映像を表現できます。
MacBookは4kの動画編集も可能です。ただし、解像度の高い映像を処理するほどパソコンへの負担が増すため、より高いスペックが求められます。
では、どの程度の性能が必要なのでしょうか。以下で詳しく解説します。
4kの動画編集にはMacBook Pro13インチがおすすめ
4kの動画編集には、MacBook Proシリーズが欠かせません。無印のMacBookやAirシリーズでは要求される水準をカバーしきれず、作業の快適性が損なわれるからです。
そして、よりスムーズに4k動画を編集したいなら、高いスペックを持つ13インチのMacBook Proを選びましょう。CPUとして搭載されているApple Silicon M1は非常に処理能力が高く、MacBook Pro16インチに搭載されているIntel製のCPUより快適性が増します。
メモリについても最上位の16GBがおすすめです。16GBを下回ってしまうと高精細な映像を処理する際に動作が重くなってしまいます。
4kに対応した編集ソフトを利用しよう
動画編集ソフトも4kに対応したものを利用しましょう。4k動画のおすすめ編集ソフトには、Adobe製の「Premiere Pro」があります。MacBookにも対応しており、編集の自由度が高いことからプロのクリエイターにも愛用されています。
特にPhotoshopやIllustratorなど、普段からAdobeソフトを使っている人に最適です。
Adobeソフトらしいシンプルな操作性を持ち、動画の色補正や明るさ調整も簡単。モザイク加工やズーム修正のほか、動画編集に必要な機能のほとんどを搭載しています。ほかのAdobeソフトと連携もできるため、動画で使う素材の編集もスムーズに行えます。
MacBookで快適に動画編集を始めたいあなたへ
4k動画への対応や高いスペックを持つMacBookは、快適な動画編集に向いています。Appleから新しいCPU「Silicon M1」がリリースされたことで、さらに快適性が高まりました。
ただ、シリーズによっては動画編集に不向きな場合もあります。そのため、今回お伝えした推奨スペックや最低限必要なスペックを参考に、スムーズに作動するMacBookを選びましょう。
高度な処理が要求される動画編集には、高性能CPUとメモリが備わったMacBook Proシリーズがおすすめです。